まるで天使のような (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488247096

感想・レビュー・書評

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  • ラストが効いてんのは、そこまでの過程も完璧やからやな。

  • 2015/09/05読了

  • 新訳版。旧訳は『ミステリマガジン』に掲載された後に文庫化されたものの、長らく品切れであったようだ。
    巻末の解説にも書かれているが、確かに本作は地味だ。派手さは無いが堅実な作風と言えようか。
    但しこれが読み始めるとすこぶる面白い。細々とした謎が読者を飽きさせないし、それであのラストなのだから、何でこれが長らく品切れだったのか理解に苦しむぐらいw 『マーガレット・ミラーらしさ』みたいな部分が薄かったのが原因のひとつなのかなぁ……。

  • 山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。そこで彼は一人の修道女に頼まれ、オゴーマンという人物を捜すことになる。だが彼は五年前、謎の死を遂げていた。平凡で善良な男に何が起きたのか。なぜ外界と隔絶した修道女が彼を捜すのか。私立探偵小説と心理ミステリをかつてない手法で繋ぎ、著者の最高傑作と称される名品が新訳で復活。解説=我孫子武丸

  • ミラー1962年発表作。

    辺境で自給自足の生活を送り、俗世間との接触を閉ざした新興宗教団体「天国の塔」。私立探偵クインは尼僧の一人から依頼を受け、オゴーマンという名の男の行方を調べるが、5年前の嵐の夜、川に転落したオゴーマンの車が発見され、たまたま拾ったヒッチハイカーに殺されたと伝えられていた。クインは関係者を当たるが、狂気染みた人物たちの織りなす愛憎が真相を闇深くへと潜り込ませていた。
    心理サスペンスを得意とするミラーの作風は本作では抑え気味で、シニカルな私立探偵クインの行動を中心にハードボイルド・タッチで謎解きが展開する。描写には、夫・ロス・マクドナルドの影響が少なからず垣間見ることが出来、微笑ましい。ただ、狂気の有り様を内面ばかりではなく、客観描写でゾッとさせる手法は熟練の極みで流石である。
    ラスト1ページで明らかとなる「衝撃の真相」は、中途に張り巡らされた伏線で弱めらてはいるが、悲劇的な情景としては充分効果的である。

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