未来

著者 :
  • 双葉社
3.49
  • (121)
  • (405)
  • (410)
  • (90)
  • (22)
本棚登録 : 3463
感想 : 397
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575240979

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1周目、作者の言わんとすることは何となく理解出来るがとにかく重たい。2周目、サラッと読み返してみると伏線に気付いて面白い。状況は変わらないのに、先を知るからこそ楽しめるという点に、未来からの手紙を支えにした登場人物を無理矢理なぞらえた。

  • 苦しみ

  • ドリームランドに行きたい少女2人が未来から来た手紙に励まされる

  • 長編だけど、まったく苦にならずに読めた。
    章ごとに登場人物が変わり、繋がりがあるのかと思っていたけど、最終的にあーそうなるのかって腑に落ちた。
    家族の深ーい愛情が伝わって、重たい話のくせに最後は重い支えが取れたような光が差したオチで読後感は気持ちが良かった。

  • 一気読み.
    あーいや 安定のイヤミスっぷり.
    絶望の先に小さな希望があって更に叩き落す感じ?
    不幸で重い話.
    なのについつい読み進めちゃった.
    「告白」はなんの救いもないっ… 潔いほど.
    それとは違い今回の作品はそれでも未来がある…未来があってほしい.と.

  • 物語は、未来の自分からの章子への手紙で始まります。受け取ったのは10歳の時。お父さんを亡くしたばかりの自分を励ますものでした。章子は、その手紙が本物だと信じて、未来の自分に手紙を書き続けます。未来への手紙に書かれているのは、身勝手な大人に振り回される章子の姿。なぜ、この子は声を上げて助けを求めないのだろう。。とにかく読んでいてつらくなりました。

  • 推理小説じゃないし、ハラハラドキドキでもないのに、こんなに引き込まれた小説は初めかもしれない。
    不幸の連鎖っていうのかな。こんなことが本当にあるのかもしれない。
    そうじゃないことを幸せに思うし、俺の周りではこんな人たちが居ないことを祈る。
    最後は、その後がどうなったのか気になることが多いけど、2人の少女の未来に幸多きことを祈る。

  • ずっと手紙を書いていく感じで続くかと思ったら、ありさや篠宮先生の視点になり、最後はお父さんの視点へ。
    そうしなければ、抜け出せない悲劇があるのだとしたら、殺人すら仕方ないのかも?なんて思えてしまうくらい、切ない話だった。
    お母さんが本当は1番強い人で、愛情深い人だったのもわかり、ただただ切なかった。
    ただ、最後の1ページがとても、タイトルにぴったりで震えた。
    ありさとあきこの未来に幸せがあるように、と願ってしまうような、常に2人を応援していたくなる話だった。

  • 章子(の母親)、亜里沙(の弟)、篠宮先生、と形は違えど性被害者が沢山出てきて、皆少しづつ繋がっていて、変わった形で助け合って、何とか生き延びて、未来をつくりました、というお話。

    誰が未来からの章子(と亜里沙)への手紙を書いたのか、どうやって証拠(らしきもの)を準備出来たのか、という謎は、終盤にこれ以上ないくらい綺麗に解が示される。流石の湊かなえさん。

    篠宮先生を追う原田君は、ほぼストーカーに近かったけど、時間を置いて素敵な男性になってて泣きそうでした。

    P354 原田くんの台詞
    「僕は誰かを救えるような人間ではないけれど、誰かを救える場所で、また来たい、と思ってもらえるような企画を考える仕事に就くことができました」

  • ・テーマ/世界観 ★★★★★
    ・背景描写    ★★★★★
    ・キャラクター  ★★★★★
    ・インパクト   ★★★★
    ・オリジナリティ ★★★★
    ・テンポ/構成  ★★★★★
    ・文章/語彙   ★★★★
    ・芸術性     ★★★
    ・感動/共感   ★★★★★
    ・余韻      ★★★★★

全397件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

湊かなえの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×