未来

著者 :
  • 双葉社
3.49
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575240979

感想・レビュー・書評

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  • ある日20年後の章子から現在の章子に手紙が届く…章子は明るい未来を信じて、20年後の章子に手紙を書き続ける…。その後章子を取り巻く様々な人たちの過去と現在が明らかになっていく…。親との死別・虐め・DV・貧困・暴力的虐待・性的虐待・ストーカー・精神崩壊・AV強要出演・自殺・放火・殺人…。これでもか、くらいに不幸な出来事が描かれていました。タイトルの「未来」からは予想もできなかった展開にしんどくなりましたが、その後の章子と亜里沙の声が理解のある大人に届きますように…。

  • 読み応えあり、人物の描写や謎が明らかになっていう過程もさすがと言うべきで、小説としての品質ーーという表現が適切とは思いませんがーーを問われれば星5つだと思います。
    -1にしたのは、個人的な自分の好み。
    読んでいる間ずっと苦しく、もう一度読みたいとは思えなかったので。

  • 産経新聞ビブリオエッセー掲載
    https://www.sankei.com/article/20211223-5AIJYP7S6BOJZB4NBYURZDDXFI/

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/617440

  • 久しぶりに湊かなえさんの本を読んだ。
    正直なところ残酷だったり汚いものの描写がリアルだったりでちょっと苦手。

    でも、『未来の自分から手紙が届く』というメルヘンチックな本の紹介文を見て湊かなえさんにしては珍しい?と、気になって手に取った。

    虐待やイジメの中にありながらも強く生きていく少女達。その中で光る優しさ。

    まあ、思った通り手紙の正体はSF的なものではなかったけど、感動作が読めたのでよかった。

  • うううううう、しんどぃなぁ。

    と、終始思いつ続ける本。笑

    帯に衝撃、想像できなかった未来、万感胸に迫るラスト。

    と、あってどんな!?どんな!?このしんどさいつか明けるの!?!助けて!!!!って気持ちで読み進めたが。これは、、、、ハッピーエンドなんだろうか。

    わたし的には、しんどいまま終わったけども。あれで終わりか?あれで終わっていいんかぃ?

    っていう。なんか一人も一つも幸せじゃない女達の物語が手紙形式でずーっとつづられてます。

    しかも、なんかこう自分がどうこうしてもどうしようもない不幸さの中、しんどぃ生活を送る女たち。

    どうしようないじゃんね。

    って何ページめくっても思ったよね。

    もう少しどうにかならんか。ホントに。しんどい。ホントにしんどいわ。ってなるさすがのイヤミス女王の本です。

    にしても、今の今までよんだ湊かなえの本の中で最もしんどい本だってことだけは間違いない気がする。

    心がぐちゃぐちゃにて転がして踏みつけたあと捨てられて、読み終わったあとに仕方ないから元に戻した。みたいな読後感です。

    笑笑

  • 大好きだった父が病死し、母が心を病んでいるために必死で生きる章子へ、未来の自分からだという手紙が届く。
    そこには未来への希望が綴られ、未来からだという証拠だと、いつか行きたかったテーマパークの未来のアニバーサリー記念の栞が同封されていた。
    それを糧に降りかかる不幸と戦う章子だったが、いつしかそれも限界を迎えつつあった。

    今回はファンタジックな切り口なんだなぁ〜と重めのファミリーストーリを読み進めていたけど、とんでもなかった。
    小学生の頃、とても素敵な先生と出会って、その頃は学校の先生が将来の夢だったことをふと思い出した。10人いればそれだけの数の人生とストーリーがあって、嫌いな相手であっても、とんでもない言動でも、その人にはその人にしか分からないことがある。
    明るい未来を切り開くには、ひとりで抱え込まずに、周りを頼ることも大切なんだよね。よく自立とは依存できる先をたくさんつくること、というけど本当にそうなんだよな。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 読みやすい文章で内容も分かりやすくて、続きは気になるんだけれど。
    書かれていることが辛すぎる内容ばかりで心がしんどくなった。

    題名の未来とはいつくるんだろう?
    どこで彼らは救われるんだろう?

    と願いながら読み進めるけど、終章までいってしまって、最後も希望が差してくれますようにと色々案じながら終わる結末。

    何にも脅かされず、心穏やかで前を向いて生きていく日々が彼らに訪れますように。

  • 父親の死なんて何でもないと思えるくらいに壮絶な出来事が次々に描かれて、とても辛かった。分厚さと重い雰囲気の表紙で、読む前は少し躊躇したけど、先が気になって、どんどん読めた。
    もう少しこの先どうなるのか見たかったけど、主人公たちが最後少し前向きになったのはちょっとだけほっとした。篠宮先生と原田くんのその後の話は、なんだか救われたような感じがしたな。
    読み終えたあとにいろいろ考えてしまい、なかなか寝付けなかった。あと個人的に、たまたま性的虐待の話を続けて読んでしまい、ずどんと気持ちが落ち込んでしまった。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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