MAZE (双葉文庫 お 27-1)

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  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575509083

感想・レビュー・書評

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  • 人が消えてしまうという噂がある丘の上にそびえる「豆腐」のような真っ白な建物を、めぐみ、満、スコット、セリムの4人で調査する話。

    最初は建物が生きているようだったり、恐ろしい幻覚を見たり、建物の壁が骨で出来ているのではとなったり、ホラーファンタジー小説のようだった。それはそれで面白かったけど、やっぱり最終的に明かされた真相は人の事情と騙しが絡み合ったこの上なくリアルなもので、もっと面白かった。
    スコットもめぐみも性格が好きだったから、セリムと満を騙してはいたものの、最終的には殺さずにいてくれて良かった。
    最後、キャンピングカーの下からはい出てくる2人とめぐみが、ヘリに乗った満を見送るシーンでは、不思議な爽やかさがあった。現実と非現実が容れ交じり、不思議な世界に迷い込める楽しい小説だった。

  • ミステリー要素が強く、どうなるんだろう、どんなオチでくるんだろうというワクワク感は強かったけど、最後が少し弱くて残念。
    恩田陸ワールドで情報量がとても多く、深い言葉も多かった。
    大学の時に友達に薦められて読んで、20年ぶりの再読、親戚の家からの帰り道の電車で読んだなーとか当時のことも色々思い返してしまったな。
    色褪せない本は再び手に取るし、その時にはこうして過去に戻らせてくれるのも本の良い一面。

  • ミステリーとあったので読んでみたが、最初は冒険活劇かと思った。
    途中から違和感が出て、ホラーになったか!と思いきやまさにミステリーでした。
    作者の名前から夜のピクニックをイメージしていたため、良い意味で騙された感じである。
    楽しめました。
    また、シリーズものだとはじめて知った。


    内容
    アジアの西の果て、荒野に立つ直方体の白い建物。一度中に入ると、戻れない人間が数多くいるらしい。その「人間消失のルール」を解明すべくやってきた男たちは、何を知り得たのか? 人間離れした記憶力を持ち、精悍な面差しながら女言葉を繰り出す魅惑の凄腕ウイルスハンター・神原恵弥を生み出したシリーズ第一弾、新装版!

  • 前半は面白く謎を解明するために進んでいくストーリーがスピード感もあり良かった。
    後半は薬で幻覚を見たり、モヤっとしたオチだった

  • 夢見心地のような読後感にさせられる作品でした。
    非現実から現実的な話になり、これで解決かと思いきや最後にもう一度非現実になる。
    恩田陸ならではの不思議な世界観がふんだんに盛り込まれた一冊だと思います。

    「めぐみぃー」は本当に怖かった。マジで。

  • 豆腐。現実的な動機と結末だな、と思ったらもう一弾ありました。寂しい。
    豆腐はそれっぽい人工物だったけど、本当に人を永遠のような一瞬に閉じ込める作用もありました…という事で良いのでしょうか…。素材は人骨じゃなかったのかね。存在し続けてるようだし今後も危ないんじゃないのかな、豆腐。
    女言葉の策士・恵弥は好きな属性の登場人物なのでひと目で気に入りました。セリムも好きだったのに。。
    シリーズ物と知らずに読み始めました。満と恵弥ペアがこの先も読めるのでしょうか…続きも読みます。

  • ミステリと幻想のあわいに放り込まれたような、答えのない問いを解かされる迷路小説。
    20年経っても問題提起が古びないところは、恩田さんの感度の良さを実感する。
    必読ではないけれど、物語同士の行間を埋めてくれるような作品だと思った。

  • ブラック・ベルベットを読む前に再読。
    遺跡の中を確認するのに、カメラ付きのラジコンカーを使うんだけど、今ならきっと360度撮れるカメラ&ライト付きドローンだなぁと(笑。
    映像もものすごく鮮明に写ってあっ、やべってなるやつですね…。

  • 何も考えず読める。

  • どんな種明かしなのかすごく楽しみだった。結構よかった

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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