まずはこれ食べて (双葉文庫 は 33-03)

著者 : 原田ひ香

• 双葉社 (2023年4月12日発売)

感想・レビュー・書評

[ANZUさんの感想 · 2024年1月11日]

大学の同級生で立ち上げた会社に家政婦としてやってきた筧みのり。掃除も完璧。料理はものすごく凝っているわけではないのだが、みんなの心を掴んでいく。物語は意外な展開に。

[natsumomoさんの感想 · 2023年9月29日]

オーディブルで

ナレーションにはあまり文句を言わないほうだと思うんだけど、38歳とか30歳とかの設定の男子があまりにも幼い声に感じて入れたく無いツッコミを心でしてしまう。そこはちょっとマイナス。

ご飯は素直に美味しそうだった。

最後の…必要だったのかな。無駄にサスペンス。

[さらさんの感想 · 2023年9月3日]

ほっこり系かと思いきや、違った。

[mikazuki さんの感想 · 2023年8月26日]

人間は、つくづくいろんな顔を持っているのだなと思う。特に第三者から見た「人」はなんとも多面だ。
ある人は、「正義に溢れた人だ」と言い、ある人は、「人当たりがいい人だ」と言い、またある人は、「人を大事にできない人だ」と言う。
今回の柿枝がまさにそういった多面な人であったと思う。
物語の前半は、極めてリーダーシップに秀でた人で、まさに輪の中心にいるような人として言われていた。だが、後半の田中の証言によって、その印象が180度変わる。ただ人を蝕んでいる人、弄んでいる人、自分が中心でないと気が済まない人。
完璧に見えるあの人だって、いろんな面を持ち合わせているのだ、と思うと少し気持ちが楽になるかもしれない。期待しないで済むかもしれない。

作中に出てくるみのりさんの料理はどれも美味しそうだった。出汁を使った丁寧な料理は、真似したくなる料理ばかりだった。

[1404200番目の読書家さんの感想 · 2023年7月11日]

最後、え！あ、そーゆうこと！となる展開。最後まで楽しく読めた。原田ひ香先生の小説は物語のストーリーも楽しいうえに、ご飯が美味しそうに書かれている。そこの想像も膨らむのが醍醐味ではなかろうか。

[からふるさんの感想 · 2023年7月9日]

NHKのサラメシ的な話かと思いきや、あら、そうだったの‥の結末でした。
いつの世も《胃袋》をつかんだもの勝ちね。

[美猫ロックスターさんの感想 · 2023年6月11日]

意外にも癒しの要素はあまりなく、なかなかハードボイルドな作品である。結末にたどり着いて、物語の全貌が見えてなお、すっきりとしない感慨が残った。こんな物語も嫌いじゃない。

[読書家見習いさんの感想 · 2023年5月31日]

家政婦の筧さんが作る料理が、「私も作ってみようかな」と思うくらい、作り方と共に目に浮かぶように言語化されていた。美味しい料理ほどもしかしてシンプルなのでは？と思ったし、読んでいてお腹が空く思いでした笑

全体を読んだ後のエピローグで全てが繋がるように
回収されており、最初から最後まで飽きずにすらすら読めました。

[kasumi-souさんの感想 · 2023年5月30日]

美味しいご飯が出てくるほっこりお仕事小説と思いながら読み始めたのですが。
登場人物それぞれのターンで話が進む連作短編集。
ちょっと苦手な登場人物多めでしたが、途中まではさくさく読んでました。
ただ女性性を強調する部分が多かったのが気になったかも。

ですが、突然の急展開についていけず、読後感が悪い。一筋の光が微かにあるのは救い。

出てくる食事はどれもおいしそう。

[dende_bookshelfさんの感想 · 2023年5月25日]

筧さんの「さあ、まずはこれ食べて」が、なんとも心地よく、筧さんのご飯で皆が癒やされる話かなと思いきや、後半思わぬ展開に。頭の中が、え？！なんだこれ？！の連続。

終わりよければ…という感じとも違うし、いやーーな感じとも違うし、なんか、よくわからないうちに心をかき乱された、そんな読後感…。

再読したら、また違う感情がわいてきそう。それもおもしろいかも。

著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2005年『リトルプリンセス2号』で、第34回「NHK創作ラジオドラマ大賞」を受賞。07年『はじまらないティータイム』で、第31回「すばる文学賞」受賞。他の著書に、『母親ウエスタン』『復讐屋成海慶介の事件簿』『ラジオ・ガガガ』『幸福レシピ』『一橋桐子（76）の犯罪日記』『ランチ酒』「三人屋」シリーズ等がある。