日本推理作家協会賞受賞作家 傑作短編集(11) 1日1話で読む6つの数奇な物語 (双葉文庫)
- 双葉社 (2021年6月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575659054
作品紹介・あらすじ
歴史ある日本推理作家協会賞を受賞した作家たちが綴った珠玉の短編を、テーマごとに収録した短編集シリーズ。第十一弾となる本作は、思いもよらぬ出来事に左右される、数奇な生涯を巡る6編の物語を収録。極上のストーリーと精緻な文章を味わう、まさに至高の1冊。
感想・レビュー・書評
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小説現代1997年6月号鏡の国のペンギン:加納朋子、野生時代1990年4月号君の住む街で:斎藤純、ミステリ・マガジン1998年9月号事情聴取:佐々木譲、高2コース1963年8月号空漠の記録:笹沢左保、小説宝石1977年2月号時計のある広場:清水一行、EQ1991年3月号センチメンタル・ジャーニー:志水辰夫、の6つの短編を2021年6月双葉文庫刊。日本推理作家協会賞受賞作家傑作短編集シリーズ11作目。加納さんの女子高生の落書き行為に秘められた謎、斎藤さんのサーブ96V4(表紙絵にある)のオーナー調査にまつわる人々の謎、笹沢さんの目撃者の誤認を突き止める刑事の執念、の3編が特に興味深く、面白かったです。解説の山前譲さんによると割切れない人間心理をベースとした事件をテーマにしたそうですが、相変わらずこのアンソロジーの収録方針は謎です。
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さすがの粒ぞろい。
でも、加納さんの作品、短編といえば短編だけど、連作で底にある1つの事件がいくつも章を積み重ねて解決するタイプだから、これだけ読まされると完全に消化不良。選がよくないんじゃないかなぁ。
過去に売った自動車の行方を追う「君の住む街で」はすごく好き。
「空漠の記録」目撃者の記憶の曖昧さは目新しいネタではないけど、なんとも曰く言いがたい。
「時計のある広場」も、偶然に入った写真展で妻が写った写真を見たのがきっかけに始まる物語というのが面白い。こういうのはすごく好み。 -
私にはイマイチかな
スッキリした結末が全て良いとは言わないけど、ある程度は解決してほしいんだよなぁ。いろんな謎が回収されない感じがして少し消化不良かな。