麦の滴-おれは一万石(4) (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575668803

作品紹介・あらすじ

浜松藩井上家本家が、菩提寺である浄心寺改修のため、それぞれ金二百両の供出を分家である高岡藩井上家、下妻藩井上家に言い渡した。困惑する正紀と正広だが、本家の意向に逆らうわけにはいかない。またもや訪れたこの危機をどう乗り切るのか!? 待望のシリーズ第四弾!

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  • 大麦と銭相場

  • どんどん新しい商売に手を出すことになるのかしら?

  • 大藩の一門浜松藩から菩提寺改修の折の責任者となり、分担金200両を割当てられる正紀と正広。
    互いに小藩で金はない。
    そして足を引っ張る敵対するものがいる。

    今回は飢饉が続く米に入れて嵩を増やすための大麦の相場に足を踏み入れる。

    大きな両替屋ではないが、銭の両替を営む跡取りの房太郎と、偶然知り合いになって二人は新しい分野へと分け入るのだった。

    江戸の経済にまで踏み込んだ面白いアプローチの時代小説。

  • 第四弾
    本家浜松藩と下妻藩主から仕掛けられた策略、菩提寺改築を押し付けられ二百両が
    麦の値上がりで稼ぐ所を妨害され、今度は銭交換レートで
    しかし、山野辺の追う材木絡みの事件は、しかも二藩の黒幕は陰に隠れ
    今後の展開は?

  • 2018年4月双葉文庫刊。書下ろし。シリーズ4作目。本家から、菩提寺普請の二百両と奉行役を申し付けられた正紀の活躍が楽しい。正広や京と協力して事に当たる様子も良い。普請の話は、次回も続きそうだ。

  • 本家から降ってわいたような、菩提寺改築。分家の世子、正紀と正広が普請に関わるように命じられ、しかもそれにかかる各々250両を2ヶ月で集めろ、と。それは、もともと彼らが世子となった事を快く思ってない、正広の実父と本家の勢力が、彼らに無理難題をふっかけ潰そうという策略であった。主人公正紀は、商人と渡り合い、また街で助けた事のある商人に助力を求め、大麦、銭の相場に、足りない分の金策を賭ける事に。最後は老中の懐刀に陳情する商人たちについていき、理でもって銭価改定を具申し、自ら買った銭の相場を有利に進めるためのロビー活動も。これ先物ですよね。なかなかに先進的な商業の一旦に小藩の世子が目を開く、というシーン。そしてシリーズ初、次巻に続きます。

  • 井上正国の娘、2つ年上の京と結婚し下総高岡藩一万石の殿様になった井上(竹腰)正紀18歳の物語。殿様としてぎりぎりの状態、なんとか維持できるよう奮闘する、どちらかというと、せつない物語。千野隆司 著「麦の滴」おれは一万石シリーズ№4、2018.4発行。それにしても、今回は、全編が「金策」の話ばかり、辟易しました。

  • たった1万石下総高岡藩に婿入りした正紀。持ち前の行動力でどうにか藩財政立直しに光が見えた矢先、本家菩提寺修復の役目を負わされる。婿仲間の正広と協力し、追落しを図る一派との対決に勝利できるのか。身重となった妻の京、無駄遣いの義理親、江戸での事件と、苦労は絶えない

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著者プロフィール

1951年、東京生まれ。國學院大学文学部卒業。90年、『夜の道行』で第12回小説推理新人賞を受賞し、選考委員から“第二の藤沢周平”と賞賛される。以後、時代小説を中心に活躍中。「入り婿侍」シリーズは、評論家の縄田一男氏から「著者の新たな頂点」と絶賛を受けた近年の代表作。他の主なシリーズに「おれは一万石」「出世侍」など。

「2023年 『新・入り婿侍商い帖 お波津の婿(三)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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