- Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591137352
感想・レビュー・書評
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マンガ家の中でもそうとうに大器晩成型の人。それだけにマンガ一筋となるわけがなく、舞台演出したり詩集を出したりと、いろいろやっていて面白い。第一マンガ家としてより絵本作家としての方が有名であるわけだし。
しかし笑ってしまうのがアンパンマン初期の評判。今でこそ大正義であるこの作品も、出た当初は顔を食べさせるのは残酷だとか、アンパンが空を飛ぶのは下らないと大批判される。やはり芸術が認められるには歴史が必要だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昔に何となくでこうた本を、今になって初めて開いた。
児童向けに書かれたものらしいけれど、これは本当に子どもたちに読んでほしい。
読んで、またアンパンマンを見返してみてほしいと感じた。
私も心にきざまなあかんことがたくさんのっていた。
大切にしたい本のひとつ。 -
冒頭で紹介されていた「チリンの鈴」を知ることが出来て良かった。あのような復讐の虚しさを共感できる人が増えれば、世界はもう少し穏やかになると思うがそれは夢幻なんだろうか。
あと「愛と勇気だけが友達さ」の歌詞に関して、僕が子供の頃は「アンパンマンは友達が少なくて寂しいヤツ」とからかい合うこともあったけど、本当は「正義の執行には犠牲が伴う。そんなことに友達は巻き込めない」という覚悟と強さと優しさを表現していると知って感動した。
顔が濡れたら力が出ないという致命的な弱点があるのにも関わらず、そういった正義に対する強い意思があるという部分がアンパンマンの魅力なんだろう。決してスーパーヒーローではない。誰だって哲学と勇気があればヒーローなんだと、いい大人なのに勇気づけられてしまった。 -
目の前のことに必死に取り組んでいく、その中で哲学を昇華させていく。姿勢にも思想にも学ぶところが多くありました。
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5月2日
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読了。
読み易い。多分1.5時間もかからず読めるかも。
アンパンマンのマーチの曲の『愛と勇気だけが友達さ』の本当の意味を初めて知った。
“戦う時は自分一人だと思わないといけない”ってことだと。“誰かを道連れにしちゃいけない”ってことだと。
すごい。深い。
愛と勇気だけって意外と人間(?)不信で孤独だな、アンパンマン。とか思ってた自分が恥ずかしいよ、あたしゃ。
そして
“とにかく何かをやりたいと思ったら他の教養もつけないとダメ”
ってとこに同意した。
やりたいことだけじゃないんだよ。いろんなことに手を出していこう。
いろんなことに興味もつミーハー気質な性格を肯定された気分。
(160207) -
やなせたかしさんの素直な感情と言葉で書かれているので、内容もすっと入ってきます。
正義とは、生きる意味とは、教育とは何かを戦争体験者が語ってくれる内容でした。
子供も読めるように書かれた優しい文章なので、全世代にオススメです。
読み終わった後、きっとアンパンマンの意味深さに驚きます。
何度も読み返したくなります。 -
小中学生が読んでも分かるような易しい言葉で、やなせさんが考える正義について語られている。
正義って何ですか、と聞かれたら難しいはずなのに、この本を読むといちいち納得してしまう。
やなせさんの人柄からくるものなのだろうか。
そしてアンパンマンマーチは本当に心に響く曲だ。 -
やなせたかし。
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2014年読了
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やなせたかしさんの語る「正義」の考え方にとても感銘を受けた。アンパンマンをみる目が変わりそう。
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「愛と勇気だけがともだちさ」の意味を理解した
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作者と家族、戦時中の体験、多彩な職歴など、やなせたかしが自伝的に語る正義観。というより大切にしているもの全般の話。
アンパンマンの絵本が初めて出版された時、評論家からはくだらないと酷評され、幼稚園の先生からは顔を食べさせるなんて残酷だと苦情さえもきていた。
それを最初に認めたのは3〜5歳の幼児。全ての権威を否定する純粋無垢な冷酷無比な批評家が、幼稚園でも保育園でもボロボロになるまで読みこんで人気になった。
「スーパーマンはやたら派手な格好をしてNYを飛び回る。その姿が変に思えたんだ。飢えた子供には何もやらないで自分のことだけをアピールするみたい。」
「戦争がおこると悪い奴をやっつけて正義が勝ったなどというけれど、子供達のことは見てやらない。そして子供達は次々と死んでいます。だから僕が何かをやるとしたら、まず飢えた子供を助けることが大事だと思った。それが戦争を体験して感じた一番大きなことでした。」
それでアンパンマンが生まれた。
作家としては遅咲きだった先生は色んな回り道、寄り道をしながら様々なジャンルで功績を残しながら作家活動へのヒントにしていった。まさに虚仮の一念の生き方。
建築の知識をもつエッシャーや医学の知識をもつ手塚治虫を例に「好きだからこそやり続け、でも好きな物以外の武器を持たなければいけない」とやなせ先生は言う。
正義観だけでなく職業観や倫理観についてなど、含蓄があって読み応えのある内容なのに、やなせさんの人柄が伝わる温かな文体であっさりと読める。子供が小学生高学年になったら読ませたい。
改めてアンパンマンやアンパンマンの歌が好きになる。 -
日本人なら誰でも知っているであろうキャラクターの生みの親。
何世代にも渡り飽きられない魅力あるキャラクターを作り出した人なのだから、さぞかし若い頃から活躍しているんだろうと思ったらとても遅咲きでした。
でも遅咲きだったからこその苦労や苦悩・寄り道があったからこんなに沢山の人に指示され、先生と呼ばれるようになっても驕らず、謙虚な人で居続けられたんだろうな。
そう思える文章でした。
『正義のための戦いなんてどこにもないのです。』
自分の中の正義は、別の人の悪になりえる。
だからこそ
『正義はある日逆転する。逆転しない正義は献身と愛です。』
これが”正義”の心髄なのかもしれません。 -
なんだかわからないけど、涙がでた。
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やなせさんの自伝的にかたる正義論。最後のアンパンマンのテーマの歌詞でしっかりしめられている。
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アンパンマンは深い。正義とは何かを考えさせる。やなせさんの多才ぶりにも驚いた。
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やなせたかしの正義とは。正義って難しい。みんな正義を理解してればもっといい世の中なんだろうな。アンパンマンのことが色々知れておもしろかった。三越のロゴもやなせたかしだったのかぁ。やなせたかし=アンパンマンだけど、遅咲きの人だったんだなぁとびっくり。どんなことでもやり続ける努力が大切。
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含蓄がある。大人が読んだ方がいいのかもしれない。少し冷静になるために。しかし、どこかで読んだことのある話も多かったから、巻末の参考文献にある既刊本の焼き直しもあったのだろう。初めて、やなせたかしを読む人にはオススメ。
私にとって、良かったのは第3章「正義の戦い方」
・正義は勝ったと言っていばっているやつは嘘くさいんです。
・愛と勇気だけが友達さ:これは戦うときは友達を巻き込んじゃいけない、戦うときは自分一人だと思わなくちゃいけないという意味。
・正義を行う場合は、本人も傷つくということをある程度覚悟しないとできません。
・虚仮(こけ)の一念
・好きなもの以外の武器を持て