ほたるいしマジカルランド

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 195
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591169032

感想・レビュー・書評

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  • 千差万別。一言で言ってしまうとそれだけれど、280ページないと表現しきれない千差ぐあい、万別ぐあい。

  • すごく好き!読後感がよくあたたかいきもちになれるお仕事小説。遊園地で働く人たちの目線で描かれるお話。わたしは特に清掃員の話で涙うるうるになってしまった。
    遊園地はなんのためにあるのか。衣食住に関係なく、一生行かなくても死にゃしない。世の中には効率ばかりを求める人も確かに存在して、例えばゲームとか読書とか自分がしない娯楽全般に対して「なんのためにするの?」とか「何の意味があるの?」と言ってくる人もいる。でもこの本にある通り、「なんのために」なんてくだらないと。わたしもそう思う。

    ともに生きていくものに、重要な意味なんてなくていい。価値なんてなくていい。食べて寝て働いて。ただそれだけを繰り返して死んでいくなんてあんまりだから。なんのためにもならないものが、ごくあたりまえに存在する。存在することを許されている。それこそが豊かさだ。

    効率、も確かに大事だけど、ロボットじゃないんだから。たまには遠回りしたりとか寄り道したりとか、悩んだり、他人からは無駄だと思われるようなことをしたりしても別に平気なんだよって思う。

  • 現実にはこんないい人ばかりではないけど、人間捨てたもんじゃないなとあったかい気持ちになれるファンタジー。遊園地が舞台だから余計にそう思うのかも。市子さんがアパホテルの社長に思えてきてしまう…。

  • 寺地はるなさんの既読済み「架空の犬と~」に「ほたるいしマジカルランド」が出てきていて、あぁ、あの…と軽い気持ちで読み始めたんだけど、良かった!すごく良かった!!

    こんな社長の元で働けるなんて幸せだ。
    ツラくなって仕事辞めて再開する勇気が出なかったけど、なんだか働きたくなったなぁ。
    そろそろ一歩前進してもいいのかな。と個人的に背中を押された。

    でも、山田さんが言ってた。
     生きていること。生を全うすること。それこそが、すべての人のもっとも重要な仕事だと思っている。それができていれば上等なのだと。

    佐門が手帳に記していたのは
     生きるために食べよ、食べるために生きるな。

    先ずは目の前にある出来事に丁寧に向き合おう。
    そして、一歩ずつ前に進んでいこう。
    日々を彩ってくれるものを大切にしながら生きてくために。

  • 良い社長の教科書のようだ。
    皆で手と手を取り合って協力し合うには無理がある。
    向かう場所は違っても一人一人のやる気が集まって組織が成長していく方が自然だ。
    ほたるいしマジカルランドの社長はそのことを分かっている。
    従業員たちに目を向けそれぞれの気持ちに気付き見守る姿がお母さんのようでなんて温かい会社何だろうかと羨ましくなった。

  • 装丁がステキで目に留まりました。

    「もし何々だったら、なんてことばかり考えている人間には永遠に無理なのだ。望みを実現することなど。何がなんでもという気持ちがいつも欠けている。‥なんの努力もせずにただぼんやりと憧れているだけの者はどこにも行けない。」
    いいなぁ、憧れるなと思うことに、まず行動してみよう!という気持ちになった。

    「好き」を見つけたら、それを大切にしたい。
    生きる上で必ずしも必要ではなくても、その「好き」が自分の人生を彩り、豊かになると思う。
    前向きになる一冊でした!

  • いろんな職場、仕事のことを知るのは面白い。そこにいる人のことも。この本は遊園地。それだけでワクワクしながら読んだ。
    きっと誰かが見てくれてる。認めてくれてる誰かがいる。私もそこにいる誰かをちゃんと認める人になりたいな。


  • ほたるいしマジカルランド|一般書|小説・文芸|本を探す|ポプラ社
    https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008326.html

  • ほんわかお仕事小説。
    いろいろあるけど、みんな、がんばってる、うん(^^)。

  • 自分がおらんくても、仕事は回るもん。
    って凹む事だと思ってたけど、
    先人の努力によりそのようにさせてくれる組織という事だったのかと、前向きになれた。

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著者プロフィール

1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。他の著書に『わたしの良い子』、『大人は泣かないと思っていた』、『正しい愛と理想の息子』、『夜が暗いとはかぎらない』、『架空の犬と嘘をつく猫』などがある。

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