両手にトカレフ

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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591173992

感想・レビュー・書評

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  • 累計100万部突破『ぼくイエ』ブレイディみかこ氏、初の小説発売決定!ノンフィクションでは描けないティーンに焦点|株式会社ポプラ社のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000453.000031579.html

    両手にトカレフ| 一般書| 小説・文芸| 本を探す|ポプラ社
    https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008387.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      孤絶した少女 時空超え共振 [評]八木寧子(文芸批評家)
      <書評>両手にトカレフ:北海道新聞 どうしん電子版
      https://www.hok...
      孤絶した少女 時空超え共振 [評]八木寧子(文芸批評家)
      <書評>両手にトカレフ:北海道新聞 どうしん電子版
      https://www.hokkaido-np.co.jp/article/707290?rct=s_books
      2022/07/19
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ここではない別の世界」を夢想しつづけるためにーーブレイディみかこ初小説『両手にトカレフ』書評|Real Sound|リアルサウンド ブック...
      「ここではない別の世界」を夢想しつづけるためにーーブレイディみかこ初小説『両手にトカレフ』書評|Real Sound|リアルサウンド ブック
      https://realsound.jp/book/2022/07/post-1080620.html
      2022/07/22
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ぼくイエ」ブレイディみかこが描いた”見えない銃を握る少女” | 大手小町
      https://otekomachi.yomiuri.co.jp...
      「ぼくイエ」ブレイディみかこが描いた”見えない銃を握る少女” | 大手小町
      https://otekomachi.yomiuri.co.jp/lifestyle/20220805-OKT8T346579/
      2022/08/06
  • 子供であるという牢獄。銃の代わりにラップで不条理と戦うミア。ソーシャルの保護を拒否して弟と電車で逃避行する場面が辛い。ドン底から別世界を求めていたミアが,この世界は変えられると気付いたのが救い。

  • ミアと金子文子という時代も国も違う二人の壮絶な人生の物語。
    正直見るのが辛くったり、腹が立ったりしてしまったのですが夢中で読みました。
    子供を持つ大人として信頼してもらえるような人間でいたいと思いました。

  • 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ノンフィクションの形では書けなかった少女たちの話。

    まだ出会ったことがない人々がいる、まだ知らないたくさんのことがある、ここじゃない世界、別の世界は存在する。
    そう希望を抱くことができたら生きていけるだろうか。そうであってほしい。そういう現実のために何ができるだろうか。考え続けなければ。


    “ゾーイを憎んでいたわけではない。ただ、誰にも頼れないということを忘れないためにそうした。誰かを頼ったら、後でがっかりすることになる。がっかりしないためには、最初から人に期待しないほうがいい”

  • イギリスに住む14歳のミアが、1世紀前の日本の少女(実在の人物カネコフミコ)の自伝を読むことで、ふたりの少女のはなしが交互に描かれる。
    ミアはフミコに自分を重ね共感し、フミコのいう『別の世界』を今ここから切り開いていこうとする。
    アルコール薬物中毒の母親による育児放棄、食にも困り、弟チャーリーの世話をする生活だが、同級生ウィルやイーヴィ、イーヴィの母親ゾーイ、ソーシャルワーカーのレイチェルなど気にかけてくれる人がいる。
    そして本との出逢い。ゾーイはミアに本を読むことを教えた。「たくさん本を読んで、こことは違う世界に行きなさい」の言葉と共に。
    本が救いを与える、本好きには嬉しい。

  • イラスト:オザワミカ
    2022年6月出版

    ミアはイギリスに住む14歳の女の子。
    母親はアルコールとドラッグ依存症。
    可愛い弟のチャーリーと離れ離れにされないよう努めるしっかりした主人公。
    しっかりしているからといって傷ついていないとは限らない。
    表紙はポップな感じでかわいくて、字体は大きめで読みやすくYA向けかなと思いきや、内容は重たい。
    格差社会やヤングケアラーという問題について考えさせられた。

    ミアはある日、"カネコフミコ"という日本人女性の自伝を図書館で読みはじめ、100年前の日本にいる女の子の話にも関わらず、自分の住む世界とカネコフミコが住む世界はどこか似ていると感じ読み進める。

    "ここ"ではない世界。
    ミアが別の世界を求める気持ちに共感できる。
    私だけかもしれないけど、話の中で「?!」ってなった部分があり、作品の終わり方を考えるとそこの部分には違和感を感じたけど、終わり方にホッとしたのでよきよき。

  • 今の豊かな日本人では知ることができなそうな経験。中にはこういう家庭もあるんだろうけど、こんなに放置されてる現実はない気がします。

    貧困で弱い人が搾取される側から逃れるには…やっぱり本なのかなと思った。

  •  この表紙の色、ウクライナを意識した配色だろう。イギリスの少女が、自分の境遇を日本人の女性の自叙伝に重ね合わせながら進んでいくストーリー。いまのイギリスを知るこの作者だからこそ書ける小説、あらゆる世代に読んでほしいと思った。

  • やっぱりすごいな。貧困を見下すんじゃなく、かわいそがるんじゃなく、そこにあるものとして描いて、考える。

  • 明治から大正にかけて実在した女性、金子文子と実在はしないけどきっと同じような境遇の子があるであろう、イギリスの恵まれない家庭で生きる14歳のミアの物語がリンクしながら交互に語られている本書。

    それぞれのお話が絶妙にリンクしながら続くので一気に読んでしまった。

    100年前のフミコの生い立ちは読むに耐え難い壮絶さ。そして今を生きるミアの環境から、「ヤングケアラー」や、「貧困」、レスパイトケアという慈善団体にも酷い人がいること、そういった「子どもであるという牢獄」に胸がいたんだ。

    ケイ・テンペストというノンバイナリーをカムアウトしたアーティストのことも初めて知った。

    それでもなぜかラストには希望をもてた。
    金子文子のことについてもっと知りたくなった。

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著者プロフィール

ブレイディ みかこ:ライター、コラムニスト。1965年福岡市生まれ。音楽好きが高じて渡英、96年からブライトン在住。著書に『花の命はノー・フューチャー DELUXE EDITION』『ジンセイハ、オンガクデアル──LIFE IS MUSIC』『オンガクハ、セイジデアル──MUSIC IS POLITICS』(ちくま文庫)、『いまモリッシーを聴くということ』(Pヴァイン)、『子どもたちの階級闘争』(みすず書房)、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮文庫)、『他者の靴を履く』(文藝春秋)、『ヨーロッパ・コーリング・リターンズ』(岩波現代文庫)、『両手にトカレフ』(ポプラ社)、『リスペクト――R・E・S・P・E・C・T』(筑摩書房)など多数。

「2023年 『ワイルドサイドをほっつき歩け』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ブレイディみかこの作品

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