あきない世傳 金と銀 源流篇 (ハルキ文庫 た 19-15 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
4.04
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本棚登録 : 2767
感想 : 325
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758439817

作品紹介・あらすじ

物がさっぱり売れない享保期に、摂津の津門村に学者の子として生を受けた幸。父から「商は詐なり」と教えられて育ったはずが、享保の大飢饉や家族との別離を経て、齢九つで大坂天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公へ出されることになる。慣れない商家で「一生、鍋の底を磨いて過ごす」女衆でありながら、番頭・治兵衛に才を認められ、徐々に商いに心を惹かれていく。果たして、商いは詐なのか。あるいは、ひとが生涯を賭けて歩むべき道か-大ベストセラー「みをつくし料理帖」の著者が贈る、商道を見据える新シリーズ、ついに開幕!

感想・レビュー・書評

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  • NHKのドラマを見て原作が読みたくなりましたが、なんと文庫本とはいえ、15巻もあって驚きました。ドラマはその三分の一だったので、続編があるかも。
    読み始めたら面白くて、12日間何もかも放りだして、一気に読んでしまいました。
    まるで大河ドラマのようなものがたりで、夢中で読み続けることができました。
    大勢の登場人物の中でお梅どんが一番好きです。大昔のドラマ「あかんたれ」のお梅どんとそっくりキャラで、その顔を思い出しながら読みました。
    年表を作りながら、もう一回ゆっくり味わって読みたいと思います。

  • BSで放送されたドラマを見ていたが、これからというところで放送が終了。続きが気になり読み始めたら、やめられず13巻まで一気読み。
    主人公の幸の聡明さ、それを引き立てる忠実な奉公人たち、様々な苦難にもめげず、知恵を使って乗り越えていく姿が爽快だ。
    きっと第2部の放送があることを期待している。

  • 幼いうちに身近な人の死。
    神も仏も信じられなくなる。
    それでも生きていく。
    さあ始まりだ。

  • 初めての時代物。
    知的好奇心旺盛でしっかり者の幸は、可愛らしくて読んでいて応援してしまいます!
    全13巻からなるシリーズの源流篇は序盤も序盤のお話ですが早速波瀾万丈です。
    今の時代では考えられないほど若い歳頃から働く幸達をみていると、自分は甘ちゃんだと思い知らされ、自身も根性の叩き直しになりました!

  • 初めて高田郁の小説を読んだ。人気シリーズの第一巻。ときは華やかな元禄が終わり、モノが売れなくなった享保年間に始まる。主人公は武庫川の向こうから天満の商家へ奉公にあがる少女だ。
    主人公が少女なのでヤングアダルト小説のような爽やかがある。舞台として商家の様子がしっかり描かれ、少女が商いについて学んで成長して行くのを読者も同時に体験できる。そういう構成もヤングアダルト的だと思う。
    また、江戸時代ながら女性の生き方についてが底流のテーマで、現代の女性に響いてくるものがある。好感の持てる作品。

  • ハマりました!ドラマもよかったけれどやはり原作はもっといい!続きが楽しみです。
    一気に読みたいようなじわじわと楽しみたいような…

  • 2/28読了

  • テレビの影響で読んでます。楽しみでーす。

  • 私塾を主宰していた父、兄を次々と亡くし、天満の呉服屋に奉公にすることになった幸。女は家事をし、学問や商いをするべきではないという時代だが、幸は番頭から目を掛けられ商いの教えを受ける。時代は享保18年。質素倹約を掲げる享保の改革の影響で、呉服屋の経営は厳しい。やがて店主の女遊びと結婚、店主の弟ののれん分け、と問題が次々と起こり…

    主人公の性格やキーマンとなる男性などが、みおつくし料理帖シリーズと似ています。父と兄が亡くなるだろうな、と予測がついたので、最初はあまり物語に入りきれずにいました。ところが、話が進んで呉服屋の店主ら三兄弟の軋轢が大きくなればなるほど、幸と店の行く末が気になり、最後は、えーっっっ、そうくるか、嫌やん…でも次の巻も読まなあかんやん!となりました。
    武庫川で見た夕焼けの金色と水鏡の銀色、金糸と銀糸、貨幣の銀子と金子。
    この先どうなっていくのでしょうか。

    商家の食事風景も面白かった。3月1日から30日まで大阪府立中之島図書館で特別展「髙田郁『あきない世傳 金と銀』『銀二貫』の世界」をやっているので見に行く予定。楽しみ♪

  • 主人公幸の幼少期からの話。知恵と笑顔で乗り越えていってほしいと祈るばかり。続きも読みたいような、幸の辛抱が続きそうな大変なことが始まりそうなことで終わった。続きを読むか迷う。でも、必ず知恵と笑顔でハッピーになると信じて。

  • 面白かった!
    主人公の幸が、津門村の生まれで、隣の(少し遠いけど)鳴尾の私は単純に喜んだ。あと、当時の枝川太い!津門川も存在感ある!
    幸、小さいのに可哀想すぎる。数えで9つってまだ8歳やん…。お父さんもお兄さんも亡くして家族とも離れ離れで売られてしまうとは…と早くもここらへんで涙腺決壊した。
    賢いのに、女性だというだけで勉強も出来ないし将来決められてるのが切ない。
    あと、食事が貧しすぎて、というか粗食過ぎてびっくりした。おかずが少なすぎる!何か汁物も出てたみたいだけど、読んでる限りではたくあんの記憶しかない(笑)菊栄が来てから月に2回は魚を食べれるようになったけど。もうこんなん脚気待ったなしやん。
    最後、菊栄と徳兵衛が離縁して、どうなるんやって時に、治兵衛が幸のことをじっと見てるのマジで嫌な予感しかしない。おい、あのアホぼんとくっつけようとか思てへんよな!?アカンで!!

  • 「澪つくし」シリーズは大好きだったが、今作はタイトルから内容が想像出来なかったので、なかなか手が出なかった作品。
    最近ドラマ化されたことで、本屋で平積みになっていたので、やっと手に取ることが出来た。
    でも、1作目を探すのに手間取った。
    今の兵庫の田舎町の塾を経営する家に生まれた幸。
    女性には勉強が必要とないと言われた時代。それでも、今でいう学習塾で他の子どもたちと一緒に勉強に励む幸は、知恵をつけたいと心から願っていた。
    賢い兄に憧れていたが、古いしきたりから逃れられない幸だったが、兄の急死、そして続けて父が亡くなったことで、幸は急遽大坂に奉公に出されることになる。
    奉公先は大坂の天満で呉服商を営む五鈴屋。
    女衆として仕えるが、番頭の計らいにより、本来は学ぶことの出来ない商売の知識をどんどん身に着けていく。
    そんな幸に思いがけない出来事が待ち受ける・・・
    と言うのが、第1作目の話。
    なかなか怒涛の展開だが、幸がどのように商売で成功していくのかが気になって、12巻までまとめ買い。
    久しぶりに大型のシリーズに出会えたのが、とてつもなく嬉しい。
    商売のいろはも学べるので、勉強にもなる作品だと思う。

  • 大切な家族を失ったのち、商人の家に奉公に出された幸。

    まずは、大まかな人物紹介といったところ。

    「知恵」は身につけておいて損はない。

  • BSのドラマがおもしろくて、これは原作を読もうと1巻から13巻まで読み終えました。ぐいぐい引き込まれおよそ10日、幸と一緒に呉服屋さんの世界に浸っていました。う~ん、幸、スーパーすぎる! 艱難辛苦のりこえやりましたな。

    享保16年(1731)、寺子屋の師匠の父のもと母と兄、妹のそろった幸せな日々。そして父と兄の死から一転大阪の呉服屋に女衆として下働きに出た幸9才の享保18年。ここから幸の怒涛の人生が始まる。

    流れるのは呉服商いへの興味と意欲の飽くなき探求。これが13巻通じて大河のように流れ、各巻ごとに起きる難題を知恵と誠意と度胸で乗り越える。店のメンバー、商い組合仲間、など相対する敵味方を配して物語は進む。呉服商いなので、着物の着方とか、帯は結婚した女性は前で結んでいたとか、今でいう商品券の発売とか、今は普通になっている、あるいは消え去った習俗が巧みに描かれていて、そこらへんもおもしろいです。

    ドラマを先に見ているので、読みながらは俳優さんたちの顔が浮かぶのですが、これまたぴったり。お家(え)さんと呼ばれる店主の祖母役の高島礼子、店主3兄弟の、渡辺大、加藤シゲアキ、松本怜生、女衆のいしのようこ、がとてもいい。そして長男の嫁の菊栄役の朝倉あきが大店の娘という雰囲気がとてもいいです。

    ドラマでは原作にない女衆をひとり登場させている。これはやり手だがきつい性格の次男に思いを寄せる役。ドラマは4巻の中盤くらいまでで終わる。

    1巻で書かれるのは
    享保16年(1731)から
    元文2年(1737)まで 菊栄は五十鈴屋に嫁いで3度目の秋を迎えた19才。幸は7才から13才。


    時代小説文庫(ハルキ文庫)書き下ろし

    2016.2.18第1刷 図書館

  • テレビドラマの影響を受けて、読み始めました。ドラマは終わってしまいましたが、こちらは読み始め!なかなか次から次へ色々いなことが起きて、楽しみです。

  • 母がBSでドラマを観ていて、私の大好きな小芝風花ちゃんが主演、ということで観たかったのですが、BSは契約してなくて…そんな時に弟の本棚で見つけた原作本!!これは読むしかない、うーんハマりそうな予感…で、1巻目を読んで面白くて間違いなくハマりそうです(笑)
    登場人物がそれぞれに個性的で、(どうしようもない奴もいますが、)ほとんどが勤勉で良い人で、主人公「幸」に好意的で優しい。下働きの女の子なんて、冷遇されて当たり前の時代に、幸はすごく良い運を持ってるなぁ、と思います。
    特に、お兄さんの雅由さんと智蔵さんはとっても心がイケメンです♡序盤でお兄さんが亡くなって、私もすぐに心にポッカリ穴が開いたような寂しい悔しい気持ちになりました。ちょっと読んだだけで、感情移入させてしまうって、本当に作者はすごいですね!そこから幸の人生、転げ落ちるように悪くなって…これからどうなっていくのかわからないけど、きっと幸は自分を見つめながらどんな境遇にも負けずに生きていくのでしょうね。
    ありがたいことに、弟がほとんど全巻揃えてるようなので、楽しみに読んでいきたいと思います。
    私としては、智蔵さんと結婚して、お母さんや妹さんにも会えて…を願ってます(^^)

    • ippohiroさん
      (どうしようもない奴もいますが、)……笑
      (どうしようもない奴もいますが、)……笑
      2024/01/28
  • 2024.01.25 ★3.6


    ↓↓↓内容↓↓↓

    物がさっぱり売れない享保期に、摂津の津門村に学者の子として生を受けた幸。父から「商は詐なり」と教えられて育ったはずが、享保の大飢饉や家族との別離を経て、齢九つで大坂天満にある呉服商「五鈴屋」に奉公へ出されることになる。慣れない商家で「一生、鍋の底を磨いて過ごす」女衆でありながら、番頭・治兵衛に才を認められ、徐々に商いに心を惹かれていく。果たして、商いは詐なのか。あるいは、ひとが生涯を賭けて歩むべき道か―大ベストセラー「みをつくし料理帖」の著者が贈る、商道を見据える新シリーズ、ついに開幕!

  • 江戸時代の呉服屋さん、身分の低い奉公人だった若く賢い女性が志高くグイグイ夢を叶えていく物語。

    作品を通して、身分の高いお家さんや三男が奉公人に対して関西弁の丁寧語を使っているのが優しい響きでとても心地いい。

    読み始めと同時に、BS NHKでドラマが始まって本当にびっくり!!これほど毎週放送を楽しみにしている人は、今の日本で私くらいかも笑。
    主人公の小芝風花、お家さんの高島礼子、元番頭の舘ひろし、現番頭の八嶋智人、女衆(奉公人)のいしのようこ、あと子役の女の子と、妹役の女優さんのキャスティングバッチリです!!

    ただ、、、この物語は13巻まで続くのに、え、放送は1回45分で全8回?そんな無茶な…端折りすぎじゃありませんか⁇どうやって最終回を迎えるのだろう、、、

  • 2024年第一冊目。これからが楽しみなスタート。第二巻へすぐに向かいます。

  • ついに...ついにこのシリーズを手に!
    せっせと年末から集めて、やっと読む時が来た!
    待ってましたよ、この時を!

    面白い本って読むスピードが速くなるわ〜。
    読む手が止まらない。

    序盤は、読むの辛いお話やわ〜からの、徐々にほのぼのするわ〜からの、ええ!?これから推しになるであろう人達との別れ多すぎ!...という感じで感情の上下が忙しい、盛りだくさんの内容でした。

    これからどうなっていくんだろう。続きはまだまだあるし、読むのワクワクです♪

    • ひまわりめろんさん
      へぶ坊
      わい新年の挨拶したっけ?
      まぁいいかw
      こっちもおもろかったで!
      へぶ坊
      わい新年の挨拶したっけ?
      まぁいいかw
      こっちもおもろかったで!
      2024/01/06
    • へぶたんさん
      ひまめろ師匠
      心の中で新年ご挨拶したので、心の中でお返事頂いてますよー(怖)
      今年もよろしくお願い致します♪

      2024年、ますますメロンに...
      ひまめろ師匠
      心の中で新年ご挨拶したので、心の中でお返事頂いてますよー(怖)
      今年もよろしくお願い致します♪

      2024年、ますますメロンに近づきましたね(^^;)
      このシリーズも面白そうな予感しかしませんね!
      2024/01/06
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著者プロフィール

髙田 郁(たかだ かおる)
1959年生まれ、兵庫県宝塚市出身。日本の小説家、時代小説作家。元々は漫画原作者で、その時のペンネームは川富士立夏(かわふじ りっか)。
中央大学法学部卒業後、1993年集英社の女性向け漫画雑誌『YOU』で漫画原作者としてデビュー。その後山本周五郎の「なんの花か薫る」に衝撃を受けて、時代小説の執筆に至る。2006年「志乃の桜」で第4回北区内田康夫ミステリー文学賞区長賞(特別賞)を受賞。2007年「出世花」で第2回小説NON短編時代小説賞奨励賞を受賞。そして2008年に同作を含む短編集『出世花』で小説家デビューを果たした。
代表作に、全10巻で300万部を超える大ヒット『みをつくし料理帖』シリーズ。同作は2012年にテレビドラマ化。2013年に『銀二貫』が大阪の書店員らが大阪ゆかりの小説の中から「ほんまに読んでほしい」本を選ぶ「Osaka Book One Project」の第1回受賞作品に選出、2014年にNHK木曜時代劇にて林遣都主演によりテレビドラマ化された。

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