本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760152827

作品紹介・あらすじ

【概要】
どうぞどうぞ、短文の世界へ──
西崎憲がプロデュースする短文集シリーズ〈kaze no tanbun〉第二弾。現代最高の文章家16人が「移動図書館の子供たち」をテーマに、小説でもエッセイでも詩でもない「短文」を寄せました。作品同士が響き合う、まるで一篇の長編作品のようにも読める、絢爛の短文・書下ろしアンソロジー。(カバーイラスト:寺澤智恵子)

【著者】(五十音順)
我妻俊樹/円城塔/大前粟生/勝山海百合/木下古栗/古谷田奈月/斎藤真理子/西崎憲/乘金顕斗/伴名練/藤野可織/星野智幸/松永美穂/水原涼/宮内悠介/柳原孝敦

【kaze no tanbunとは】
「自分の生涯においてこれを作ったと自慢できる本を作りたい」。日本翻訳大賞の発起人であり、電子書籍レーベル「惑星と口笛ブックス」主催で、「BFC ブンゲイファイトクラブ」などを企画する西崎憲の発案からスタートした、全篇新作の「短文」アンソロジーシリーズ。「短文」とは「小説でもエッセイでも詩でもない、ただ短い文。しかし広い文」(西崎氏)。シリーズ通してブックデザインは奥定泰之。第一弾「特別ではない一日」は2019年に発売。第三弾は2021年初頭に刊行予定。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 《短文》アンソロジー。タイトルページには作者名がなく、ページをめくって左ページのフッタを見て初めて作者がわかる仕様(目次は本の最後)。初めて読む作者さんも多くて、作者紹介なんかの先入観なく読み始めるの、すごく新鮮。
    手に馴染む紙で、ひとりで読むのにしっくりくるよい本だった。よい孤独を思い出す、ような。
    作者買いしたとしても先入観なしで読んでほしい。
    好きな作家さんのはやっぱり好きやったし、初めての方だと『羽音』『扶養』『人から聞いた白の話3つ』が好き。

  • 西崎憲さんの参加している本を手に取るのは2度目で、その2度とも表紙と装丁に惹かれてのものだった。いわゆるジャケ買い。

    中身はコンセプトのとおり(本の中ではそのコンセプについて直接言及されていないが)、小説でもエッセイでも詩でもない、10ページちょっとくらいの文章が並ぶ。
    この「〇〇でもない」の塩梅が各編異なるのがいい。小説的な文章が急に詩文的になったりするものもあれば、それらが集まって煮詰まった味わいのものも。

  • こういうアンソロもあるんだなあ。

  • 隙間時間に読むにはいいかな

  • 木下古栗「扶養」収録。
    ケーキ屋敷設のカフェで目が合った女性から「英気を養ってくれませんか?」と胸に手を当てられる。後にニュースでその女性は休業していた女優だと知る。ニュースはその女優の復帰を伝えていた。一方、「私」は有休を使い切り、会社も辞職する。それ以来何年も無職を続けている。
    休みたくなる気持ちのようなものを受け取った(押しつけられた)という話だろうか。

    ほかに印象的だったのは、

    無意識に麻雀の役をつぶやく癖のある自分が人生最後にどの役をつぶやくのか気になる、宮内悠介「最後の役」

    真っ黒い影のような「墓師」がさまざまな土地の墓について語る、伴名錬「墓師たち」

    玉の彫刻家の弟子・黄紅の一日を描いた静かな作品、勝山海百合「チョコラテ・ベルガ」

    俳優の不祥事と、下の名前が同じ幼馴染の思い出が交錯する、行ったり来たりする頭のなかの思考を文章化したような、乗金顕斗「ケンちゃん」

    など。

    (評価は木下作品について)

  • 佇まいに惹かれて。短文のアンソロジー。短編じゃなくて短文。とってもとっても不思議な本だった。短くても読ませるものは読ませる。「墓師」の話とか、大事なことが左だか右だかのページに書いてあるやつとか、白い話3つとか。短文、おもしろいかもしれない。

  • 読了2021.05.09
    こういうアンソロジー好きです。
    特に3つ挙げるなら、藤野可織「人から聞いた白の話3つ」、伴名練「墓師たち」、円城塔「固体状態」。

  • 短文アンソロジー。
    各々のテーマへのアプローチが、俳句や短歌の題詠みに似ている。
    小説のテーマアンソロジーを読んだときとは、少し違う感覚。
    タイトル、散りばめられた短文、あるいは文中の1行、短い言葉でふとした共感を仕留められる…みたいな読み味。

  • うーん、特に面白いって思う話がなかったのが残念。半身浴のお供にちょうど読み終える話ばかりで良かった。

  • いろんな所に話が飛んで少しわかりにくかった。
    でも、表紙はかわいくて気に入りました。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年神奈川県生まれ。2002年頃より短歌をはじめる。2016年、同人誌「率」十号誌上歌集として「足の踏み場、象の墓場」を発表。2023年に第一歌集『カメラは光ることをやめて触った』(書肆侃侃房)上梓。平岡直子とネットプリント「ウマとヒマワリ」を不定期発行中。2005年「歌舞伎」で第三回ビーケーワン怪談大賞を受賞し、怪談作家としても活動する。著書に『奇談百物語 蠢記』(竹書房怪談文庫)などがある。

「2023年 『起きられない朝のための短歌入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

我妻俊樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×