竜の学校は山の上 九井諒子作品集

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 2451
レビュー : 218
  • Amazon.co.jp ・マンガ (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781605456

感想・レビュー・書評

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  • RPGで魔王を倒したことがある人は読むべき漫画だ、たぶん。
    ゲームしないからわからんけど。

    RPGというわかりやすい勧善懲悪ものも(知らないだけでそうでないのもあるかも)、久井ワールドでは「ラスボス1人倒しただけで世の中平和になったら苦労しないわ」ということになる。

    ゲームにはゴールが必要だけれども、現実の世の中に「ここにさえたどり着けばすべてが解決」というゴールはない。

    でも、じゃあ現実がゲームみたいだったらよかったのか?
    答えが一つの世界ならよかったのか?
    争いの元は絶やせばいい、猿人(ホモサピエンス)と馬人(ケンタウロス)のどちらかしかいない世界にすればいいのか?
    というと、
    「そーかもね
    でもちょっとだけつまんなかったかもね」
    (from『現代神話』)
    なのだと思う。

    答えはわからんけど、諦めないよ。
    諦めるということは見捨てるということと変わらない。
    希望こそ、勇者がくれたものだ。

    ……というなんか説教臭いレビューになってしまうんだけど、久井さんはこれを、全部ファンタジーの体をとっているのに妙に現実くさく、笑えるほどしょうもないレベルに落として、私の隣で喋ってくれるので、笑いながら、ぎくっとしたり、あああーーー…あるよなあ……となったりする。ないよ。同僚がケンタウロスだったり、クラスメートに羽生えてたりはしないんだけど。
    でも似たような「異種」はいくらでも隣にいるんだろう。私が異の方かもしれない。
    でもどんなに異に見えても、きっと「なーんにも変わらない」んだろう。ケンタウロスに言われてしまうとな…。
    そんなもんだと考えれば、いくらか、一緒に暮らしていくための良い意味での諦めと希望が見えてくるような気がする。
    まあ、しょうがないか、という感じで。

  • これは面白い。魔王討伐後の世界とか。ドラゴンが普通の現代とか。とか。とか。ファンタジーなのに地に足着いてる感じでするすると溶け込むように読めてしまう。沁みる。ケンタウロス族と人間が共存する世界のお話かわいかったな。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      九井諒子は、大当りです!
      九井諒子は、大当りです!
      2014/04/25
  • 現代の日本(?)に竜がいて竜学科のある大学があったり、背中に羽が生えていて飛べる人間がいたりと、世界観が独特で面白かった。
    勇者が魔王を倒したその後の話は切なかった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      九井諒子って、ちょっぴり不思議な世界を巧く描いてますよね!
      九井諒子って、ちょっぴり不思議な世界を巧く描いてますよね!
      2014/05/16
  • 丸井鯨子さんの作品は・・・「ひきだしにテラリウム(2013)」、「九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子(2012)」に続き・・・ 『竜の学校は山の上 九井諒子作品集(2011)』 ”進学天使”が切なくてよかったなー。

  • この作者はほんとに竜が好きですね。
    他の作品集に比べて描き込みが少なくてさみしいところが多いですが、
    十分楽しめる一冊かと思います。
    私は嫁さがしの話が一番好きです。

  • ファンタジーでありながら、シリアス。「ダンジョン飯面白かったから他の作品も読んでみよー!」ってノリで読み始めたので面食らった。現実の社会問題にも通じるものがあると思う。

    人の数だけ善悪があって、好き嫌いがあって、そして損得がある。

    どの短編も、最後に救いを残してくれていたので読後感は穏やか。

    私は特に勇者と魔王に関する前半のお話が好き。勇者と、魔王の妻になった王女が特別印象に残ったなぁ。2人は、どんな選択肢を選んでいれば良かったのかなぁ。

  • RPGに浸かっていた身分にはとても心地よい作品。魔物と、感情移入しやすい行動に従うキャラクター達が物語に引き込んでくれる。いつまでも浸っていたい世界。

  • 一言で言い表わせない面白さ。何か不思議で、非現実的なのに実際ありそう。神様を娶る話、普通はあれでめでたしめでたし、欲張りのお父さんは…な話かと思うけど、なぜお父さんが、というラストシーンが絶妙。

  • 読み返す時用メモ

    ・帰郷
    平和になったその後/結局勇者が輝くのは魔王がいるからなのよね。切ない。
    ・魔王
    王女と魔王/吟遊詩人が紡ぐ一昔前の切ない物語。語られている部分の台詞無し表現が堪らなく好きです。
    ・魔王城問題
    魔王城の使い道/実際使い道困るよね・・・。(笑)ここまでの3話が「魔王が倒されて平和になったはずだけど当事者は全然ハッピーじゃないよ!」という流れで中々のやるせなさを食らうなど。この話の姫の希望で救われる感覚。
    ・支配
    プレゼント/星新一さんのショートショートのような。小さな親切大きな~ですな。人のため、って難しい。
    ・代紺山の嫁探し
    急募:神様/龍って!良いよね!!!すべて丸くおさまったかと思いきや最後が一番印象深かった。しんどいなぁ。
    ・現代神話
    猿人と馬人/馬人になりたーい!ないものねだりで隣の芝生。二組のペアがほどよく切り替わって多角的に楽しめて面白かった。
    ・進学天使
    羽のはえた同級生/相手を想うってことは優しいだけじゃないんだろうけども。潔さが痛い。
    ・竜の学校は山の上
    利用価値/個人的には何の役にも立たない事に時間を費やした挙句それが何にもならないのとか大好きなので悩ましいところですが、目を向けられないものに意義を与えるという心意気はとても好きです。素敵。
    ・くず
    くずの中のくず!/褒められてるけど褒められてない気しかしないこの。

  • 読後、「こういうのがずっと読みたかった」そう思えた。出会えて嬉しい。

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