「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?
- イースト・プレス (2018年2月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781616384
感想・レビュー・書評
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理解できる部分はあるものの自分が求めていたものとは少し違った。自分より少し上の世代向け。自分の大人像を整理するために活用する。
⭐︎読み始めたきっかけ
会社の中で年齢の割に組織内での振る舞いや考え方がイマイチ、と思う人を見るたび、こんな大人にはなりたくないと感じていた。理想の大人になるヒントがあればと思い手に取った。
⭐︎本を読んで
自分が求めていたのは、大人、老いたときにどうあるべきかではなくて、カッコいい大人であるには、若者として何をなすべきかという視点だった。
本書の内容
・好きなものも若い頃と同じ熱量で続けていくことはできない
・自分を育てることよりも後輩を育てることに意識が向いていく
・歳をとっていく中で徐々に志向をシフトさせていく必要がある
割と若々しくあろうとすることが無理をしているというようなネガティブな印象を持たせる表現がされていると感じた。
自分の中では精神的な成熟と見た目の若々しさを追求したいと思うが、若々しくあるべきと社会的にそう思い込まされてることかどうか判断がつかなかった。
自分の伸び代より下の年代の伸び代の方が大きいので育てる喜びがわかるようになるといったことが書かれており、同意はできるものの、他人の成長ありきではなく、自己研鑽は続けていくものではないかと思った。
自分の成長しか考えていない=良くないという主張でもあったので、
組織で言えばメンバーのマネジメントもできてこそ自身の成熟という意味に置き換えれると思った。
⭐︎私の思う「大人」
人を育てることに目が向けられるのも大事な要素ではあるものの、育てる以前に、まず他者と接する上でのその人の在り方が魅力的かどうか、が問われていると考える。
人と接する時に相手に安心感を与えたり、物事への動じなさ、適切な対応力、思考力など
育てるという上から下の関係性でなくても、他者に対して助けとなるような働きかけができる
⭐︎私が魅力的に感じない「大人」のポイント
・組織においてより良くするための働きかけをしない
・他人の立場に立って考えることなく、いつも自分の意見が正しいと思い込んでいる
「大人」ということばにこだわるよりも魅力的な人をロールモデルとして、真似したり、他者を反面教師に自己研鑽に励むしかないのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイミング的にピッタリな一冊だった。日頃、漠然と思い巡らせていたことをうまく言語化してくれていた。特に、昔の先輩ほど尊敬されようとすることに無理がある、という点に同意だ。環境は目まぐるしく変化しており、先輩として、後輩たちに自信を持って何を伝えることができるのか、考えてみると意外にないことを再認識できた。
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「大人である」「大人になる」その一文字の違いには、大きな隔たりがある。
「大人」になるということは、階段を上がるイメージであったが、いざ迎えてみると、緩やかな坂を登るように、気づいたらなっているものに近かった。それは、年齢で区分された大人であって、この本で語られる「大人」ではない。
著者は、『世代や立場が違う人に、その違い踏まえて対応すること(P38)』が「大人」の定義と冒頭で述べている。
そして、「大人になる」ということは、この本によると、人生の主役をやめて脇役に転じ、若者を育てていく側になることらしい。
このあたりが非常に難しい。なぜなら、いま周りにあるものがほとんど、人生の主役になるように促しているからだ。コマーシャルは、「あなたのよりよい生活を」というメッセージが込められていて、流行は常に追いかけるもののように喧伝し続ける。SNSは、まさに主役になれる為のツールとして機能している。
それらが決して悪いわけではない。がしかし、人生の主役、ステージから降りること(降りるという言葉のイメージですらも、ネガティブに感じてしまう)を、なんとか引き留めようとする。
そうして、遅れをとり続けて、気がつけば「年甲斐もなく」と後ろ指を刺される年齢となるのである。
情報化社会・多様性・考え方のアップデート。どれも、魅力的な言葉だ。
しかしながら、大人として成熟するには、全てを変えるのではなく、定期的なメンテナンスをする方にシフトし、主役の座を譲らなくてはならないのかもしれない。
考え方の一つとして、この本はたいへん為になったが、どうしても、主役を譲ることが、今の自分には難しく感じる。こういったところがまだまだ磨き足りないのかもしれない。 -
20歳の私にはまだ早いかなと思ったけど、そもそも大人ってなんだ?歳をとるってどういうことだ?「これだから若者は〜」と言われるあれはなんだ?などのモヤモヤが少しずつ解消されていく本。著者の熊代さんの経験則が強い部分もある。歳をとりたくない、いつまでも若者でいたいと思っている人には特にすすめたい。
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【推薦コメント】
大学生はまさに大人への転換期であるので、その時期に読む本として最適だと思うから。
(工学研究科 M2)
【所蔵館】
総合図書館中百舌鳥
大阪府立大学図書館OPACへ↓
https://opac.osakafu-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2000941107 -
この本を読んでまだ自分は若者であると思った。
アイデンティティがまだ確立できていないし、恋に恋しているし…将来自分がなりたくない大人像にならないために読んでおいてよかった。多くの気づきを得られる良書でした。 -
とっても刺さる。分別をついた異性を選べるのが大人。
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大人とは、世代や立場が違う人に、その違いを踏まえて対応すること。長く人生を生きてきた人は、それだけで結構すごいということ。