流しのしたの骨

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838707966

感想・レビュー・書評

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  • ああ〜いいなあ、やっぱりいいなあ!
    と読み終わった後、常に深く満足げにうなずく本。

    まず、家族仲良しっていうのがいい。猛烈にいい。
    クリスマスにきょうだい4人で出かけていって、
    カートに入りきらないほどいっぱいの食材を買って
    みんなでしゅうまいを作るシーンがたまらなく好き。
    すごく楽しそうで、おいしそうで。
    買い物から帰るときの外のつめたい空気と、
    おうちの中に入ったときの
    ぼわんとしたあったかい空気と、
    しゅうまいを作っているときのキッチンの
    わくわくした熱気まで想像できる。
    きょうだいがたくさんいるっていいな。
    (ただし家庭がそこそこ裕福な場合。)

    あと、全体的に漂う秋〜冬の感じがとてもよい。
    深町直人がこと子と久しぶりに会ったときにくれた
    白い板状のお菓子(夏には不向き、べとべとになる)とか、
    弟の律とストーブをたいたお部屋で話したり、
    冬感たっぷりで大好き。
    また読みたくなってきた。

  • どこにでもいそうで
    どこにもいない
    不思議な家族のおはなし

  • 変な家族のおはなし。
    おだやかでどこかずれているんだけど、お互いを大切に思う心。
    心地よくいることが大切なんだと思える本。

  • 中2のときに初読。
    なんとなく続いていくお話をなんとなく読む時間が心地よくて
    読み終わるのがもったいなかった。

    ブリオッシュや「道」のジェルソミーナ。
    ハムスターのウィリアム。
    夜の散歩、動物園、左手でごはんを食べる練習。

    お父さんとそよちゃんが好き。

  • いまはなにもしていず、
    夜の散歩が習慣の19歳の私こと子、
    おっとりとして頑固な長姉そよちゃん、
    妙ちきりんで優しい次姉しま子ちゃん、
    笑顔が健やかで一番平らかな‘小さな弟’律の四人姉弟と、
    詩人で生活に様々なこだわりを持つ母、
    規律を重んじる家族想いの父、の六人家族。
    ちょっと変だけれど幸福な宮坂家の、
    晩秋から春までの出来事を静かに描いた、
    不思議で心地よくいとおしい物語。

    タイトルから 怖い話なのかな?
    と思ってたけど
    最初から最後まで 
    暖かい雰囲気の話で 安心した。

    変わった家族だけど
    なんか羨ましくなった。
    家族 皆 心が広いなぁと思う。

    こと子の恋人がすごく素敵。
    こんな近くに男性がいたらな〜

    そよちゃんがなんで帰ってきたのか?とか
    しま子ちゃんが いじめられた話とか
    律くんのフィギュアの話とか
    もうちょっと深く話を進めてくれたら
    もっと楽しめたと思う。
    なんか中途半端な終わり方で
    そこはちょっと残念。

  • なんか不思議な空気感。
    江國さんのはなしは大体不思議な感じだけど特別不思議な感じだった。
    変な家族の話。

  • 08.10.27

  • 4にんきょうだい。

    この本を読んで、きょうだいが欲しいと思った。

    江國さんに影響されすぎているな(笑)
    でもすごく好きな本なのです。

  • きょうだいが多いっていいな。。と思いました。

    江國さん独特の表現の仕方もよかった。
    「すこやかな笑顔」とか「平らかな心」とか。
    深町直人と、常にフルネームの呼び方もいい。

    あと、文中に出てくるお土産のミルク味の硬いお菓子!
    すぐにどんなのかわかりました。
    甘くて懐かしいお菓子です。

    深町直人は、江國さんのご主人に似てるのかもと
    江國作品はエッセイから入った私は思いました。

  • 70224

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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