- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838731879
感想・レビュー・書評
-
松本隆の言葉との付き合い方について、本人へのインタビューを通じてその片鱗を垣間見ることができます。難しいことは語らず、ただただシンプルな内容が語られており、まあ、やっぱり才能やセンスに溢れているんだろうなぁと再認識しました。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大滝詠一と松本隆のキラーコンビに陶酔殺戮されたあたしがこの本を読むことは必然だった。実際、雨のウェンズデイを聴きながら幾つも落涙をした。どうしようもなく、恋!
県北の教会へと続く旅路にこの本を携えて汽車を、バスを乗り継いだ。彼の作詞した曲をいくつも聴きながら。流れる景色に言葉とメロディが耳と目に優しかった。恋煩いを限りなく正しくしていることを自覚した。
好きよ、は一番好きな言葉です。そう書かれていた。とってもときめいた。あたしだってなんどもすき、と伝えたでしょう。だのになんだか流れて行くみたい、いつも。歌詞って、歌って、とってもずるい!だって恥ずかしくないんだもの、きちんと染み込むかんじがするでしょ。松本隆さんみたいなことばをもって好きを伝えられたらいい、好きって言葉を使わずとも。装丁の緑がかったブルーが美しい。図書館で借りたけれど、購入したいと思っている。あの日sweet memoriesをあなたと唄ったね、甘い記憶ってほんとうにあるんだとわかったの。過ぎ去った過去、しゃくだけど 今より眩しい、ってあたしもそう思う。君は天然色の妹さんのエピソードを、大滝詠一に伝えることもなく彼が亡くなってしまったこと、初めて知った。大滝詠一がこの世に居ないことが本当に悲しい。あまめく歌声をもっているひと、あたしの恋を深くしたひと。美しい仕事をするひとが好きです。随分と堕落したわたしの生活も(どこでまちがえたのか?)と呟くはっぴいえんどの春よ来いを聴きながら愛していきましょうね、言葉を育てて伝えたいひとがいることを忘れちゃいけない -
三人称の醍醐味についてとても勉強になりました。
自分の感動や思い出がフックになっていても、三人称の世界や二人の対比に世界に落としていく松本さんの表現。だから共感度が高いのか
Amazon ミュージックで松本さん作詞の曲をかけながらの読書。とても贅沢な時間になりました。
-
松本隆の言葉は胸の奥にすっと落ちてくる。言葉の選び方だけでなく日本語の魅力までも伝わってくる。
-
-
夕日を言葉にすることが
いかに大切なのか、、
言葉に出来ない人は言葉にしようとしていないし
心のフィルターがそもそも 綺麗な景色色々なものを
捉えようとしていないのかもしれないね。
車じゃなくて、歩いて何処かへ向かう その道すがらに何かを掴むのかもね。 -
日本歌謡史に残る、数々の名曲を誕生させた作詞家・松本隆。当時私は、曲先行で好みを選んでいたが、「これ、だれの作詞?」と、”言葉”の方を意識し始めたのが、松本隆さんの曲だった。昨年、トリビュートアルバムを購入し、TVの特別番組を拝見し、彼の作詞に対する姿勢に大変興味をもった。「言葉の教室」というタイトルのこの本は、予想した内容とは若干違ったが、それでも、人の心の琴線に触れる言葉を生み出すために実践されている松本氏の数々のエピソードに心打たれた。言葉の奥深さと美しさ、そして可能性について見つめ直してみたいと思う。