読書状況 読み終わった [2023年2月12日]
カテゴリ ミステリ
読書状況 読み終わった [2023年1月26日]
カテゴリ 創作本
読書状況 読み終わった [2022年10月23日]

・三人の研究者が相次いで誘拐され、一日で開放されるという珍事件が起こる
・誘拐された三人のうち二人は後日頭痛を訴え病院に搬送される
・誘拐されたのは同じ大学の研究室のメンバー
・三人は謎のぬめぬめしたものを飲まされ「呪ってやる」と犯人に言われたようだ
・三人のうち一人(♀)は未だに頭痛を発症せず事情聴取を受ける。なにか嘘をついているようだが……再度聴取を取る前に頭痛を発症して聴取不能になってしまう
・頭痛の正体は髄膜炎
・原因は寄生虫であり。アフリカマイマイ(ぬめぬめしたもの)に寄生していた(ハウダニット)
・犯人はほとんど作中に出てこなかった学部生(フーダニット)
・動機はサイコパスだったから。教授を堕落させた連中を殺すつもりでやった。ついでに堕落した教授も毒で殺した。教授もサイコパスだったので共感を覚えたとかどうとか(ワイダニット)

紙面の多くをハウダニットベースのフーダニットに割いているにもかかわらず、「犯人がサイコパスだったから」というそれまでの過程をほとんど無視する展開に呆れる
これまで作品に登場してきた無能な敵対者も作者の言うサイコパスの条件に合致しているせいでいきなりサイコパスと言われても「はぁ……」としかならず納得感がない
教授を毒殺しておきながら他の三人に別の手段(しかも致死率が低く、誘拐から開放する際にリスクを余計に負う)をとった意味も不明
ST最終作だが、駄作と言わざるを得ない

2022年10月20日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月20日]
カテゴリ ミステリ

・舞台は1990年。バブルが崩壊し、まだDNA鑑定の精度が低かった時代。
・主人公は若かりし頃の菊川(本編の百合根と同い年ぐらい。青い)。三枝なんかは出てくるが、STメンバーの出番はなし。STと言いながらもST要素は皆無のわりと硬めの刑事小説
・公園で発見された刺殺体を巡った事件。現場にやってきた検察官が問題の始まり
・今回の無能枠は現場に出てきた検察官。病気で余命幾ばくもない恩師にいい所を見せるために証拠を切り貼りして無理筋の犯人を勾留。自白させて起訴しようとした。作中最大の敵。ST史上最強の無能。ラストでフォローされているが、読んでる最中はこいつへのイライラが止まらなかった。とにかく無能
・菊川のバディとなったベテラン刑事のいぶし銀が心地よい。三体のダーシーを彷彿させる良キャラ。一見無気力な不良刑事だが、実際は有能な捜査官
・無能検察官の説得に時間がかかっているだけで事件自体は割と単純。犯人は第一発見者とキャバ嬢。最初に刺したのは第一発見者で、それを影から眺めていて第一発見者が去った後に止めを刺したのがキャバ嬢
・携帯電話がないこと。科学捜査が未熟なこと。無能検察官にバレないように捜査するための3つの悪条件で事件の進展はかなり遅め
・中盤以降は無能検察官が任意同行で引っ張ってきたサラ金業者を自白させる前に犯人を見つけるタイムリミットが設定されるのでスリリング。結果的に先に自白してしまうが、そこからの逆転劇が面白い
・被害者がバブル景気を忘れられないド屑。キャバ嬢をストーキングし、主催するパーティでキャバ嬢をドラッグレイプしようとし、その時のことを写真に取ったと虚言を吐いて自分と付き合えと脅していた。また、キャバ嬢から金も30万ほど借りていた。殺された日も、キャバ嬢と第一発見者がアフターするのを尾行していた
・最初は話をつけるだけのつもりだった第一発見者だったが、脅しに持ち出した包丁を奪われそうになり胸に刺してしまう。彼は動転してその場を去り、それを影から見ていたキャバ嬢がチャンスとばかりに刺殺する
・無能検察は最終的に己の間違いを認め、冤罪は起きずに済んだ
・三枝は今回のようなことが起こらぬよう、科学捜査の重要性を感じるようになる。これがST発足の最初の一歩

無能検察を菊川&いぶし銀刑事がざまぁするのを楽しむ作品
イライラ期間が長いのがマイナスポイントだが、派手さのない手堅い聞き込みで情報が少しずつ集まっていくのはなかなか達成感があった
無能検察を楽しめるか否かで作品の評価が大きく分かれそう

2022年10月19日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月19日]
カテゴリ ミステリ

・隠岐の島の湾岸工事をしていたダイバーが死亡する
・福岡県警からの要請を受け、STメンバーが出張する。どうやら神との戦いになるとのこと
・福岡に到着したSTメンバー。しかし現場である沖ノ島には許可がないと上陸できない上、「不言様(おいわずさま)」という古くからの慣習のせいで地元民は島で起こったことをなかなか話そうとしない。この時点で警察としての捜査機能が大きく損なわれ、探偵小説のような証言と状況からの推理が必要になってくる
・現在は建設会社の顧問をしている警視正にまでなった警察OBの圧力で、福岡県警は積極的に捜査しようとせず機能不全に陥っている
・犯人は第一発見者の作業員。現場監督は口裏合わせの共犯
・ダイバーが沖ノ島に転がっている国宝級の物品と盗掘し、建設会社経由で海外に売りさばこうとしていたことが殺害動機。作業員と現場監督は沖ノ島を神聖視し強い信仰心を持っていたので、ダイバーの行動が許せなかった
・二人が口裏合わせをし、状況を捏造した証拠写真を提出していた
・警察OBは最初会社を守るために警察の捜査を嫌がっており被害者と建設会社の関係を隠していたが、犯罪は見逃せないとダイバーを斡旋・盗掘品を海外に売りさばいていた会社役員を警察に突き出した

2022年10月18日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月18日]
カテゴリ ミステリ

・異なる3つの都道府県で特徴的な遺体が発見された。全ての遺体に『桃太郎』と五芒星が刻まれていたのだ
・捜査を進めるうち、被害者は全て岡山と関わりがあることが明らかになり、ST一同は岡山へ出張することになる
・三人の被害者は社会的に問題のある人物たちであり、特に岡山県に対して不利益のある行動をとっていた
・岡山県警では連続殺人事件に関わりがあると思われる誘拐事件の捜査が行われていた
・STメンバーは岡山の桃太郎伝説を調べるため、警察で広報をしていた岡山の民話に明るいOBの元を訪れる
・(OBを装って桃太郎伝説をSTに語ったのは行方不明で捜索中の男だったが、誰もOBと行方不明者の顔を知らないので分からなかった)
・岡山県に伝わる桃太郎伝説は、桃太郎の側が侵略者であり、鬼に同情的
・殺人の実行犯が各県警で捕まり始める。三人の実行犯を掲示板で募集したのは警察OBだった
・OBは優秀な刑事で、岡山県警の次長になる予定だったが、キャリアの移動が重なりその機会を失う。また、部長のセクハラを咎めた結果、セクハラの濡れ衣を着せられ自主退職に追い込まれる
・桃太郎は侵略者であり、警察内で起こった不祥事を暴露するための計画だった
・最初は殺人計画ではなく、誘拐して桃太郎と五芒星の紙を貼り付けるだけのつもりだったが、実行犯が暴走して連続殺人になってしまった
・犯人の自殺を止めるため、計画の内容を明らかにしたことをマスコミに次長が発表する。課長と部長が妨害するが、セクハラの当事者だった女記者たちの尽力もあり犯人の目に届く
・犯人は身柄を確保される。連続殺人の火種となった課長と部長は降格処分を受ける

2022年10月18日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月16日]
カテゴリ ミステリ

・ダイバーが二人事故死した。それを源為朝伝説とこじつけたテレビ局が取材のために現地を訪れる
・女アナウンサーが取材先で溺れ死ぬ。死亡推定時刻は深夜。沖縄県警は事故死と判断(なんでやねん)
・三人合わせて為朝伝説と関連付けて捜査されるが、特に関係はなく、ダイバー二人はただの事故死
・女子アナは不倫関係にあったチーフプロデューサーに「番組を終わらせるなら不倫関係をバラす」と脅され、口封じのために殺された

複雑なようでいて真実は単純という筋書きなのだろうけど……関係者のアリバイ確認もせず、女性が深夜に出歩いて事故死したと考えてしまうあたりがいつも以上に無能警察だった
最初からCPが怪しいと思って読んでいたのにずっと情報は出ず、最後の最後で結局CPが犯人でしたとなった時の肩透かし感が酷い。最終的な決め手は全部後出しで、自白まかせなのも酷い
あと地味にいつものST以外のメンツ視点の比重が大きく場所もころころ変わるのでシンプルに読みにくい
そのせいかいつもの「細かいところは雑だけど面白い」という気分にもなれなかった

2022年10月15日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月15日]
カテゴリ ミステリ

・3つの視点で物語が進行する。それぞれ、詐欺グループを詐欺ろうとする役者視点、マフィア絡みと思わしき連続不審火事件を追うST視点、対立マフィアを放火で葬ろうとするマフィア視点
・売れない貧乏役者がアダルトサイトのワンクリック詐欺に騙され金を支払ってしまう。友人と話すうちに貧乏役者は詐欺グループを逆にカモってやろうと考えるようになる
・劇場型の詐欺を仕掛けるため、貧乏役者は人を集める。その中にマフィアの愛人の中国人とSTの黒が混じっている
・黒の活躍もありヤクザがバックにいる詐欺グループから500万円を手に入れることに成功した貧乏役者だったが、大物マフィアの名前を使ってしまったがために目をつけられ殺されそうになる
・実はメンバーの中国女が件の大物マフィアの愛人で、グループを操作しつつマフィアに情報を流していた
・黒はその企みを利用し、襲いかかってきたマフィアたちを逆に制圧。これによりマフィアを逮捕。ガサ入れで放火の物証を手に入れる

・ST視点ではどうやって火がつけられてのかを捜査する。不審火の現場に共通しているのは①金属と可燃性の物体が接触している②その周りを金属の物体に囲まれている
・放火方法は、違法改造した無線機で強力な電波を放ち、凹凸のある金属でそれを増幅して可燃物に接触した金属を加熱するというもの。放火現場付近で発生していたオカルトめいた電子機器の不調は違法無線の強力な電波の影響を受けたもの
・最初は違法無線使用中の事故。その後は方法を確立するための実験。本番は対立マフィアを放火によって始末した
・マフィアは元北京大学の学生でバリバリの理系。波動関数を用いて放火の計算をしていた。また、他のマフィアが日本の警察を侮る中で彼だけは日本の警察を恐れていた
・しかし恐れる一方で自分の放火手段は見抜けるはずがないと踏んでおり、マフィアでありながらまどろっこしい手段に拘泥したのは日本の警察に挑戦するつもりだったからなのかもしれない
・いつもの無能枠警察も健在だが、今回は複数視点で物語が進むのでいつもより影が薄かった

初見で電磁波的な何かで焼いたんだろうなとあたりはつけていたが、そこから一歩すすめて周囲の金属を増幅装置として使うアイデアは面白かった
役者グループが最終的にどう事件に関わってくるのかはずっと考えていたがイマイチ読みきれず、ラストの解決は鮮やかだったと思う
気になったのは、役者グループが黒の身元を怪しむ一方で中国人女を一切怪しんでなかったこと。お話の都合なのだろうけど、この部分だけやけに警戒心が薄くて気になった

2022年10月14日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月14日]
カテゴリ ミステリ

・世界的バイオリニストのストラディバリウスが盗まれる
・ボディガードはずっと持っていたバイオリンケースの中身がいつの間にかすり替えられていたと主張する
・が、実のところなんてことはない狂言であり、ケースを控室に置くタイミングでストラディバリウスの入ったケースをすり替えるという単純な手口。正直、こんなしょーもない抜け道を回答として提示されるとミステリとしては興ざめ
・バイオリニストは最初からストラディバリウスを持っていなかった。演奏に使ったのは恩師が財団から貸与されたストラディバリウスで、彼女自身のストラディバリウスは婚約者の借金を返すために売った
・犯人は婚約者。ストラディバリウスをすり替え、保険金をだまし取ろうとした。入れ替えの手口は控室でケースごと取り替えただけ。謎でもなんでもない
・更に婚約者はストラディバリウスの本来の持ち主である恩師を殺害。玄関への出入り口が2つあるスイートルームの構造を活かして奥の部屋に潜み、チェーンを破壊して入ってきた連中の後に続いてその場に現れたように振る舞った
・↑探偵ものとかでたまに見るトリックだけど、警察がこれに騙されるのは正直かなりのガバだと思う
・指揮者は緑と同じ超聴覚の持ち主で、バイオリニストのストラディバリウスが彼女のものでないことを最初から気づいていた

総じて警察の無能さがにじみ出てた回だと思う
探偵モノだと許せても警察が捜査に入ってその程度分からんのはちょっと問題じゃねって部分が多くて個人的にはあんまりだった

2022年10月13日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月13日]
カテゴリ ミステリ

・宗教団体の所持するマンションの一室で若者四人が練炭自殺をした
・現場には不審な点が複数あり。酒を飲んでいたはずなのにコップがない。睡眠薬を飲んだはずなのにそのゴミがない。目張りをしたガムテープがやけに雑で指紋がついていない。ガムテープの残りがない
・なのにいつもの無能警視が集団自殺だと決めつける。何回もミスってるのによく凝りないなこの人も
・マンションの鍵に関して、教祖はかかっていたと言い張り、内弟子はかかってなかったと言いはる。両者の意見は矛盾するが、結局お互いの認識の問題であり、実際には鍵はあいていた
・教祖と内弟子と古参女は三角関係。すべてはどちらも選べなかった古参女が内弟子を教団から追い出そうとしたことから始まる
・犯人は死んだ四人とつるんでいた男。四人はそれぞれカップルであり、自分を疎んでいたと思っている。ある日、内弟子の呼び出しだと告げられてマンションの一室に出向くと内弟子の姿はなく四人がバーベキューをしようと言う。四人の普段の言動から自分を殺そうとしていると勘違いした犯人は酒に常時携帯していた睡眠薬を仕込んで眠らせ、その場で四人を自殺に見せかけて殺害する。彼がもう少し冷静でその場にあるべきものを全て持ち帰っていなければ自殺として処理されていた可能性が高い
・犯人が自分を殺そうとしている(と思い込んでいる)四人と縁を切れなかったのは他に居場所がなかったから。五人は内弟子についていくと決めていたので、古参女が一度裏切った彼を再び教団に来るのを拒んだので今回の犯行が怒ってしまった。だいたいこの女が悪い
・作品全体を通してディスコミュニケーションが起こした悲劇というテイストを感じるが、ゲスト登場人物にあんまり感情移入できないのであまり腑に落ちた感じはしない
・ラストの解決編もみんなを集めたから誤解がとけてめでたしめでたしというわけでもなく。四人が死んでなかったらまたちょっと印象は違ったのかなと手落ち感を覚える
・坊主の禅パートが一番面白かった気もする

2022年10月13日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月13日]
カテゴリ ミステリ

・民事で敗訴した医療過誤を認めさせるべく、赤の出身大学病院で調査を行っていく
・当初は研修医の知識不足によるミスが原因かと思われたが、実は病状を把握した上での確信犯であり、大学病院の惨状を世に知らしめるため、あえて見逃した。犯人曰く、正常に病院が機能しているなら被害者は救えていたとのこと。嘘か本当かは分からないが、被害者を死なせるつもりはなかったらしい
・主任教授を頂点とする大学病院は腐っており、一般サラリーマン家庭出身の研修医は冷遇され、プライドを大きく傷つけられて歪んでいき今回の事件に至った
・件の主任教授は赤を追い出した張本人
・講師は研修医時代に自分のミスをナースになすりつけようとして、それを咎めた赤に濡れ衣を着せている
・赤は対人恐怖症があり、主任教授の推す内科医にはなれる気がしなかったので弁明せず、ナースを庇い法医学の教授に師事した
・医療ミスでは刑事裁判を勝つことは難しかったが、犯人である研修医が故意と認めたため勝訴
・研修医は最初から暴露するつもりで被害者の妻に接触し、民事・刑事と裁判を起こさせた(妻は真相を聞かされてはいないが、親身になってくれる研修医の言うことを聞いた)。すぐに公表しなかったのはとかげの尻尾切りで済まさぬよう、事件の調査をすすめる時間稼ぎをするため
・赤は環境に馴染めなかった自分と研修医を重ねているが、周囲は前に進んでいる赤は研修医とは同じではないと励ます
・赤の女性恐怖症はナースたちの「ちゃん付け」に起因しているらしい(ナースたちの親愛の証だったが、本人はバカにされていると思っていた)

2022年10月13日

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読書状況 読み終わった [2022年10月13日]
カテゴリ ミステリ

・心霊番組のディレクターが頭を打って死んでいるところを発見される
・いつもの無能警視が無理筋で自殺認定
・犯人はチャラいAD。動機は被害者が元恋人とよりを戻そうとしたため(元恋人に惚れている)。打ち上げ後、元恋人にしつこく迫る被害者を元恋人が突き飛ばして後頭部を強打。元恋人は被害者を殺してしまったと思っているが、この時点では死んでいない。二人で心霊スポットのマンションに気絶している被害者を運び、カメラをオフにしてからまだ息のあった被害者を殺した。
・心霊現象の原因は部屋のすぐ近くの高圧鉄塔(無理筋では?)
・心霊番組を取っていたディレクターはADが犯人だと感づいており、警察に非協力的
・元恋人は自分が被害者を殺したと思っていた
・霊能力者の頭痛は高圧鉄塔が原因。頭の病気

黒のモスクワの直後の作品なのに構成要素があまりに似通い過ぎていてマイナス。相変わらず無能警視が酷い

2022年10月13日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年10月13日]
カテゴリ ミステリ

・被害者はマフィア
・粉塵爆発による焼死
・共振現象によるポルターガイストが関わった事故かと思われていたが、実験の結果、ポルターガイストの起こる雨の日は湿度が高く粉塵爆発が起こりにくいことがわかった。また、共振現象の大本である地下空洞から吹き込む風では粉塵を十分に巻き上げることはできず、実際は殺人だった
・犯人はロシア連邦保安庁(FSB)の上官
・動機はラスプーチンの隠し財宝目当て(とロシア国教会と結びついていたならず者マフィアへの粛清)
・STに同行していた部下のアレクは真相に気づいており、上司を庇うために事故死で済まそうとしていたが、無関係な日本人の殺害とSTとの捜査が決め手になり最終的に上司を告発する

2022年10月7日

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読書状況 読み終わった [2022年10月7日]
カテゴリ ミステリ

密室を取り扱った短編が四本入った短編集。それぞれ趣向が全く違って面白い

・狐火の家
探偵は家への進入路と脱出路を中心に推理を組み立てていくが、じつはこれがミスリードで「犯人はそもそも家から脱出していない」という盲点を突いている。
娘殺しの犯人は兄であり、その兄を父が殺して金塊と共に沈めた。30kgの金塊をもって逃げた強盗殺人犯は最初から存在しなかったのだ。

・黒い牙
猛毒蜘蛛に死んだタランチュラのガワを被せ、タランチュラだと誤認させて毒殺するという殺害方法に度肝を抜かれた。最初は蜘蛛メインの色物ネタかと思ったが、推理はかなり本格だった。

・盤端の迷宮
ハウダニットでなくワイダニットに焦点を向けた作品。
おそらく作品が書かれたよりも後だろうが、実際の将棋界でも対局中にAIを使っているんじゃないかと疑われた棋士がいたので、わりとすんなり謎は解けた

・犬のみぞ知る Dog knows
犬を餌付けして吠えられなくしたあと、超音波を向けて嫌われるようにしたというシンプルというか、割と雑なトリック
全体的にコメディ調であり、ミステリとしてはあまり見るべきところがないようにも感じるが、ラストにこの作品が配置されていることで読後感が軽くなるというのは解説の通りだなと思う

全作品短編ながらワトソン役のトンチキ推理も健在で、推理を重ねて真相に迫っていく面白さは長編と変わらなかった

2022年9月28日

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読書状況 読み終わった [2022年9月28日]
カテゴリ ミステリ
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すべての条件を開示されていたにも限らず解答にたどり着けなかった。
「やられた」感が強いが、心地の良い敗北感

トンチキ解答を織り交ぜながら真相に迫っていく過程も面白く、退屈せずに最後まで読み切ることができた

防犯の情報小説としても面白く、今読んでも古さを感じさせないのは流石の取材魔

犯人の全く意図していない方向で捜査が進んでいるのも面白く、後半で倒叙ミステリーに舵を切っているのも効果的に働いている

2022年9月26日

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読書状況 読み終わった [2022年9月26日]
カテゴリ ミステリ
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一作目と較べるとやはりどうしても主人公の動機が弱く、行動原理に若干疑問符が浮かぶ。
一作目同様警察は仕事をしないが、複数回命を狙われている女性に護衛の一つもつけないのは流石にちょっとザルすぎではと感じた
トリック自体も少しお間抜けで尻切れトンボ感が強かったように思う。
文章の軽快さは変わらず素晴らしい。

2022年9月10日

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読書状況 読み終わった [2022年9月21日]
カテゴリ ミステリ

良い意味でエンタメに振り切った作品。
この手の作品のお約束通り警察はまともに仕事をしないが、その分探偵役の活躍を見ることができる。
今読んでも普通に楽しめるのがすごい。

2022年9月10日

読書状況 読み終わった [2022年9月10日]
カテゴリ ミステリ
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