1日10分のぜいたく NHK国際放送が選んだ日本の名作 (双葉文庫)

  • 双葉社 (2020年10月14日発売)
3.26
  • (18)
  • (64)
  • (95)
  • (25)
  • (10)
本棚登録 : 1268
感想 : 75
5

短編が収められた作品集。
収録された作品で好きなのは、重松清の『おまじない』と高田郁『ムシヤシナイ』


以下、収録作品とその感想

『みどり色の記憶』あさのあつこ
元々は中学3年の国語の教科書用に書き下ろされた作品。進路に悩む女子中学生の心の機微をすくいとっている。

『果物屋のたつ子さん』いしいしんじ
果物屋のおばあさん店主と画学生の話。

『神主の白木さん』いしいしんじ
最後にクスッと笑えるショートショートテイストが強い作品。

『バーバのかき氷』小川糸
老いていく祖母と孫娘の話。富士山のかき氷。老いとは腐敗か発酵か。

『テンと月』小池真理子
いまいちピンとこず。

『ピアノのある場所』沢木耕太郎
読了後に薄っすらとした後味の悪さを感じた。些細だけれどどうしようもない救われのなさ。

『おまじない』重松清
東日本大震災後の日本の一部を切り取ったお話。さすが重松清。

『ムシヤシナイ』高田郁
収録された作品では一番好きな作品。「虫養い」という言葉の意味は。

『ああ幻の東京五輪』『団地への招待』『日本インド化計画』『東京の誕生』山内マリコ
東京の各地を擬人化し、一人称視点で語られた話。
同じ東京でも地区ごとに個性があって面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年11月15日
読了日 : 2021年11月15日
本棚登録日 : 2021年9月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする