短編が収められた作品集。
収録された作品で好きなのは、重松清の『おまじない』と高田郁『ムシヤシナイ』
以下、収録作品とその感想
『みどり色の記憶』あさのあつこ
元々は中学3年の国語の教科書用に書き下ろされた作品。進路に悩む女子中学生の心の機微をすくいとっている。
『果物屋のたつ子さん』いしいしんじ
果物屋のおばあさん店主と画学生の話。
『神主の白木さん』いしいしんじ
最後にクスッと笑えるショートショートテイストが強い作品。
『バーバのかき氷』小川糸
老いていく祖母と孫娘の話。富士山のかき氷。老いとは腐敗か発酵か。
『テンと月』小池真理子
いまいちピンとこず。
『ピアノのある場所』沢木耕太郎
読了後に薄っすらとした後味の悪さを感じた。些細だけれどどうしようもない救われのなさ。
『おまじない』重松清
東日本大震災後の日本の一部を切り取ったお話。さすが重松清。
『ムシヤシナイ』高田郁
収録された作品では一番好きな作品。「虫養い」という言葉の意味は。
『ああ幻の東京五輪』『団地への招待』『日本インド化計画』『東京の誕生』山内マリコ
東京の各地を擬人化し、一人称視点で語られた話。
同じ東京でも地区ごとに個性があって面白かった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年11月15日
- 読了日 : 2021年11月15日
- 本棚登録日 : 2021年9月26日
みんなの感想をみる