『少年』をモチーフにした9人の作家によるアンソロジー
9人のうち4人は、初読みの作家で、お得感満載
大人から見れば、どうってことないだろうけど、子供時代には子供なりの思いやルールがあり、その中で懸命に生きている姿が愛おしい
少年を描く9人それぞれの切り口が面白く、どれもありだなと納得する
私が好きな作品は、『逆ソクラテス』『4本のラケット』
『夏のアルバム』
『正直な子ども』の栄君も、愛おしい
小さい頃、親に言われて一番嫌だった言葉
「子供は、知らなくていい。黙っておけ」
「大きくなったら分かる」
こんな一言で片付けずに、分かりやすく説明したり、子供には子供の思いがあることをわかってほしかった
ミニ社会を葛藤し、子供なりの修羅場をくぐり抜け、折り合いをつけながら、成長し、大人になっていくのだろう
どの作品も共通して、少年たちに良心がちゃんと育っていること。少年なりの気遣いを見せたり、思いどどまったりするところが好ましいと感じた
現代のいじめなどの報道を見ると、目を背けたくなることが多い
これらの作品が書かれた頃より少年を取り巻く世界は厳しくなっているということか
現実は、そう甘くないと言うことか
「短編少女」は、どんなふうに少女時代を描いているのだろう。かつては少女だった私は、そちらにも興味がある
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年6月13日
- 読了日 : 2021年6月12日
- 本棚登録日 : 2021年6月4日
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