ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ

  • 新潮社 (2008年10月31日発売)
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本棚登録 : 260
感想 : 54
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源氏物語の54帖のなかから、9人の作家がそれぞれ好きなものを選び仕立て直した作品集。

豪華な作家陣にひかれて手に取ったのだが、なんとも読みごたえのあるぜいたくな一冊だった。
原作に忠実に淡々と訳しているものから、砕けた口調のもの、時代や場所の設定を変えて独自の物語にアレンジしたものまで、作者の個性ごとに読み比べができるのも楽しい。
なかでも、女性のしたたかさを仕込んだ角田光代、桐野夏生がおもしろかった。この二人は日頃から好きな作家なのだが、こういうところでもぴんと来るんだ、と妙な部分で納得も。

原典のあらすじが添えてあるのは助かったが、人間関係がややこしく、原典に精通しているわけではない私には、人物の相関図がほしかった。
あとは、ぜひ続編を読んでみたい。
源氏物語は長くて手を出せずにいたが、最近角田光代の訳が出たので、これを機会に挑戦してみようかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: アンソロジー
感想投稿日 : 2019年8月22日
読了日 : 2019年8月22日
本棚登録日 : 2019年8月20日

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