この作品を読んではじめて、今までの作品をどうして好きになったのかが深くしっかり腑に落ち、この作品は千早さんの真骨頂だと思った
傷と向き合って生きていく、ということをこんなにも真摯に様々な形で書き続けられる人がいる、それに勇気づけられて生きている

読書状況 読みたい

わたしは高村さんと華ちゃんの悪いところだけをこってり煮詰めたような女なので最終章の女性陣が眩しすぎて瀕死。もう毎日ブドウパンかじって泣いてるようなありさまなので………

2024年1月21日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2024年1月21日]

中盤の大展開のあと、見事に夏月と佳道を羨ましいと思ってしまうように描かれてるの、うますぎませんか?「おもしろかったー!」ってなる「べき」本ではないんだろうが、おもしろかった。

ほんでもってあとがきが好き。
正しくあろうとして、ないしは正しく伝えんとして「」を多用しちゃうのめちゃわかる

2023年12月7日

読書状況 読み終わった [2023年12月7日]

他人からつけられた傷と思い出したくもない記憶を、乗り越えるヒントと勇気をくれるのもまた他人。ひととかかわることで風穴があいて、やっと本当に自分を見つめ直せるのかもしれない。

そして俗な感想だけど、めちゃくちゃ映像化(連ドラ)しやすそうな物語だなと。NHKの深夜ドラマとかでやってほしい。

2023年1月29日

読書状況 読み終わった [2023年1月29日]

からくりだらけなので一気読み必須。

2023年2月13日

読書状況 読み終わった [2023年2月13日]

美しい俳優が演じることを想定したダメ男ものの群像劇を、なぜかそのへんの一般人が主演しちゃった!ダメだよ〜人間臭すぎるよ〜!みたいな小説×3篇。好きです。

共感しながら読むやつじゃないはずなのに、自分のダメポイントを浮き彫りにされるような居心地の悪さを感じながら、ぞわぞわしながら読みました。でも妙に爽やかな読後感なのがウケます。なぜ。

2023年1月19日

読書状況 読み終わった [2023年1月19日]

彼が私を見送っていたのかは
振り返らずに歩いたのでわからない

きっと一生忘れられない
それでいい
忘れられないままで生きてく

2022年9月28日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2022年9月28日]
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私の原点

2022年8月8日

読書状況 読み終わった [2022年8月8日]

物語に出てくる固有名詞をつい検索してしまうほどにリアル。
いなかをしらない、暇を持て余したオカルト好き都会人のみなさんにおすすめします。私は◾️◾️にはもう絶対に行けない。

2022年9月8日

読書状況 読み終わった [2022年9月8日]

虫、そんなに苦手じゃなかったのに、苦手通り越して無理寄りの嫌いになってしまった。。それくらいこわい。ウニョウニョ系も飛ぶ系も節足も全部怖い。デカいのも怖い。どうしてくれよう。
めっちゃおもろいです。

2022年11月14日

読書状況 読み終わった [2022年11月14日]

あらためて、クズでチャーミングで社不でセクシーな女性を描くのがうますぎるなと。。
「遭ったことのある11人の女」を小説にしたそうだが、自分のことをこんなふうに描いてくれる人がいるなんて恐ろしいけれどすこし羨ましい。

解説の田中敏恵氏
「男が語る女は、女にとってリトマス試験紙のようだ」

吉田修一さん、モテるんだろうなぁ。

2022年5月18日

読書状況 読み終わった [2022年5月18日]

ううん、、小説として読み応えがあるとは思わなかった。ポリアモリーや同性愛など今の若者をとりまく恋愛というテーマをこの早いタイミングで書いたことに意義がある本だと思う。
良くも悪くも筆者の書きたい要素が多く一つ一つが薄いので、共感できるエピソードがある人はものすごく自己投影して(補完する余地がめちゃくちゃあるので)高評価するのだろうし、そうでない自分は全く乗れなかった。
読んでよかったとは思う。



(以下、メモに入ってたやつ、供養)

こんな人、いますね
こんな人も、いますよね
みたいな本だなーっていうのが第一の感想。
ただ主人公・圭吾の感性だけがあまりにもファンタジー。要素要素としてはまあ居そうなんだけど、この性格考え方が全部盛りの成人男性はファンタジーだと思う。笑

テーマがテーマだけに、そしてキャラの深掘りが意外とされていない本であるがゆえに(読者の想像でいくらでも膨らませられるがゆえに)、人によっては読後かなり心乱されちゃうんじゃないかな。キャラの誰かしらに自己投影できた人は高評価つけそうな本。
ふわっとした気持ちを自分で言語化していくさまの書き方はリアルで上手いなと思った!

さて誰にも共感できなかった読者としては、筆者や登場人物と同じ時代を生きる未婚の同世代だから(時代を見る目が近いから)読めた本って感じがすごい。
なんか色んな意味で知り合いのブログを読んでるようなクオリティの小説だと思ってしまった。
いいように言えば瑞々しいってことなのかな。

コロナとか自由恋愛の形とか同性愛とか働くことについてとかジェンダー観とか、、タイムリーな要素を惜しみなく組み込んでいて、いまの日本の空気感を表現したかったのだろうけど逆にとっ散らかっている印象がある。
要素が多い割に短い物語なので、それぞれのテーマがもつ重さに対して読み足りなさを感じてしまうのかも。

2022年5月18日

読書状況 読み終わった [2022年5月18日]
カテゴリ 恋愛

認知症の義母、鬱病の義父を翻訳家・エッセイストである著者が別居サポートするようすを、義母目線で綴った異色の作品。
認知症という個人差の大きな病気を持つ人を主体的に描写することなどできるのだろうか、本人の尊厳を踏みにじることと紙一重なのではないか、などの心配は全くの杞憂であった!

「私」(=義母)の日常に現れる数々の「悪人たち」とそれに翻弄される「私」の怒り、戸惑い、不安、、、
老いることの自認と事実の狭間でさまよう認知症老人の苦悩を、持ち前の雑さと極上のユーモアで痛快にさばく「あの子」(=息子の嫁、著者)のふるまいや視座からは、義両親への深い愛情と尊敬の念が感じられる。
認知症患者に日々敬意を持って接することがどれほど大変なことかは経験者でなくても想像に難くないが、子育て・執筆活動・別居介護の3足の草鞋で日々を爆走しこの本を書き上げた著者の胆力…

章が進むとともに「私」の症状も刻一刻と変化していく。この時間と症状経過の描写がまた秀逸で、介護する側の難しさと被介護者の苦悩それぞれが染み入るように鮮やかに感じられた。
心がギュッと苦しくなる、先の見えないトンネル。

祖父母の介護を終えふたりを立派に見送った父も、その嫁であった母も、このトンネルの中にいただろうか。わたしは何ができただろうか。来たる介護の日々に何ができるだろうか。
半フィクションとはいえ介護される側の視点から語られる他人さまの老後生活を覗き見ることで、我が身を振り返るよいきっかけとなった。
さながら現代日本のイソップ童話である。 

2022年4月8日

読書状況 読み終わった [2022年4月8日]
カテゴリ 小説

クライマックス、
主人公が「あたしの背骨」と称し崇拝していた推しが引退。支えを失い亡霊のように彷徨う彼女は、ほんとうはずっと前からとっくに亡霊であったのだろう。
彼女にとっての推しは背骨なんて芯の通ったものではなくて、自分自身をときに支えときに盛り立て、ときに見えなくなるほど隠してしまう鎧だったのではないか。鎧が剥がれ落ちた彼女が初めて自分自身と向き合うラストは恐ろしくも爽快。

推しは自分ではないけれど、
自分の中に生きる推しは自分でしかない。
自分の背骨は推しではなく、自分の人生の結果。

バーチャルななまものである推しを「理解」することでリアルな世界を追体験するかのように 推し事に没頭することはある意味イマドキの青春なのかな。

読み進めるにつれ濃くなる生きづらさの描写が刺さりすぎて目を背けたくなった。
元気な時に読んだらまた違う感想になりそう。 

2021年5月26日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2021年5月26日]
カテゴリ 小説
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