古い庭のある家に引っ越してきたバンジャマンの家族。
それぞれが自分の区画を作って庭作りに励むことに。
バンジャマンは色々な花の花壇。
妹のキャロリーヌは小さな菜園を。
お店の人やリザおばさんに色々聞いたり種をもらったりして育てる。
隣の家には足の悪い男の子ルイがいて、仲良くなり一緒に庭作りを楽しむ。
夏の間、バンジャマン一家がバカンスに出掛けている間もルイは絵手紙で庭の様子を報告してくれたりもする。
バンジャマンは古いりんごの木の前で夜を過ごしたとき、りんごの木が過去を語ってくれるのを聞くことも。

庭造りの1年。
他のことをしないで、趣味を庭作りにだけに向けれたら充実した庭を作れそう。

これは改訂版だそうで、前はドイツ語版からの本翻訳で主人公はベンジャミンだったけれど、これはフランス語版からの翻訳で主人公はバンジャマンになったそう。

2015年6月29日

赤い靴下を履くと他の靴下よりも高くジャンプ出来る。
だから赤い靴下が好き。
赤い上着、赤い長靴、赤い手袋、赤いパジャマ、赤いコップ、赤いピン止め、赤い絵具が好き。
赤は世界で一番素敵な色。

赤い色が鮮やか。

好きな色と一緒だとなんでもうまくいく気がする。

2015年4月28日

ペンギンのエドナは、雪の白、夜の黒、海の青以外にも世界には何かがあると思う。
その何かを探して氷の山を越えてその向こうへ。
空を赤いヘリが飛んでいるけれど、エドナは気づいていない。
そこには、白、黒青ではない何かが。
みんなのところへ戻って、みんなを連れてくる。
何かは科学者たちのテントだった。
エドナはちょうど帰る人間たちの手伝いをして、お礼に赤い手袋をもらう。
そうして、もといた場所に帰りつつも、世界にはまだ何かあるかなと考えるのだった。
その後ろの海には緑の船が…。

見える世界が全てだと思わないで、何かを探す姿勢は大切ということかな。
単純な色の絵本かと思いきや。
絵が単純なのに反して深い。

食べ物のことばかりを考えている大きいペンギンがかわいい。

2015年3月27日

今ではもう見掛けないけれど、古い農家には冬の夜、みんなを見回る小人がいる。
夜になると小人は家のどこかにある棲み処から起き出して、牛小屋に行き、耳には聞こえない声で牛に話し掛ける。
温かい春はもうすぐだ、と。
馬、羊、ニワトリ、犬のところも見回って同じように話し掛ける。
人間の大人や子供も見回る。
子供にも聞こえないけれど、聞こえてもいいのに。
朝になると雪の中に小さな足跡が家や家畜小屋の周りに残っている。
そうして、春が来るまで小人は毎晩みんなを見守っているのだった。

小人が見守ってくれるから安心して夜、眠ることが出来るのだろうか。

スウェーデンのトムテという妖精の話らしい。
スウェーデンのサンタクロースともいわれる農家を守る妖精だとか。
トムテについての古い詩をもとにリングドレーンが書いたもの。

2014年11月11日

ある日の夜、町に大雪が降った。
翌朝は大雪で学校は休みになったけれど、気付かずに学校に来たダニーと同じく来たトラッパー先生。
ダニーは先生がいるから帰るわけにもいかず、トラッパー先生は生徒がいるから帰るわけにもいいかず。
ところがこの2人はウマが合わなかった。
嫌々ながら授業を受けるが、ダニーは昼休みにグラウンドへ出て雪だるまを作って遊ぶ。
頭がなかなか乗せられなくて苦労しているとトラッパー先生がやってきて、体の上の方を平らにして乗せることを教えてくれる。
それから2人はたくさんの雪だるまを作って楽しく遊んだ。
翌日は通常通り学校があったが、昨日のことは嘘のようにトラッパー先生は冷たい。
呼び出しを食らって怒られるかと思ったダニーだけれど、トラッパー先生が何かを渡してくれた。
それを見てダニーもにんまり。
次の冬もある日突然雪が降って学校が休みになる。
2人だけ登校して、雪で像を作ったりすべり台を作って遊ぶ。
言葉数は少ないけれど、2人は素敵な時間を過ごしたのだった。

2人だけの秘密。
実際には生徒が1人いても帰らせて終わるのだろうけれど、素敵な発想。
魔法のような1日。

一度仲良くなったら普段も愛想よくしたらいいのに、と思ったり。

2014年10月11日

サーカスの団長が小さな箱を持っている。
その箱の中にはとても小さな犬、ピーウィーが入っていた。
とても小さなピーウィーはサーカスの人気者。
お客さんももちろん、サーカスのメンバーたち、ゾウくぐりのゾウも、鼻でブランコをする女の人も、足しか見えない巨漢も。
ところがあるとき、残酷なことが起こってしまう。
ピーウィーがだんだんと大きくなり始めたのだ。
徐々に大きくなって普通の犬と変わらない大きさになってしまった。
ピーウィーは小さいこと以外特技もなく、なにも出来なかったので、サーカスには置いておけない。
悲しいけれど、ピーウィーとさよならをすることに。
ところが、ピーウィーが更に大きくなりだしてとうとうサーカスの団長よりも巨大になってしまった。
こんな大きな犬は見たことがない。
団長はこれならピーウィーもサーカスにいられると思う。
そして、サーカスが始まり、団長が大きな箱を運んでくる。
その中にはとても大きな犬、ピーウィーがいた。
ピーウィーはまたサーカスいちの人気者になるのだった。
ピーウィーは団長がサーカスいちの人気者だと言う度に嬉しくなるのだった。


みんなが大好きなとっても小さなわんちゃん。
本筋とはあまり関係のないところでサーカスのいろいろなメンバーを見られるのも楽しい。

色は黒と赤の2色刷り。
大きなピーウィーはあまり犬に見えない。
小さいだけが取り柄のピーウィーを大きくなってしまったからと追放するのは当たり前かも知れないけれど、ちょっと残酷。
厳しい現実。
戻って来れるというハッピーエンドではあるけれど。

文字が手書きでページによってはびっしり書いてあったりするので少し長いと感じることも。
わざと冗長に書いているのだろうけれど。

2014年8月29日

女の子がひまわりの種を植えて育てる。
だんだんと大きくなり、真夏の太陽を向いて成長する。
そうして秋になり、重い頭を下げてまた種が落ちる。
女の子も種を拾うけれど、動物や虫たちにもおすそ分け。
寒い冬もひまわりのことを思って思って過ごす。
ひまわりは小さな太陽のようだと思う女の子だった。

普通の育てる話というよりは、精神的な話っぽい。

ひまわりの明るい色遣いが真夏の太陽の下での色を思い出させる。

2014年8月17日

みんな思い思いの場所で思い思いのかっこうでおやすみ。
魚は目を開けて眠る。
ツルは片足立ちで眠る。
馬は互いを支え合って眠る。
などなど、動物たちの眠るときの格好が分かる。

シックな色遣いで、夜の月明かりの下の暗い世界の色。
昼間見るには暗いけれど、眠るときにはぴったりの
色遣い。

2014年3月27日

沙漠に住む小さなヤシの木のココはコウノトリのおじいさんが若いときに行った国の話を聞くのが好きだった。
あるとき、クリスマスの話を聞き、自分もクリスマスを見てみたくなったココは海を渡っていく決心をする。
高波に飲まれ何日も漂流して、気が付くと沙漠の海の向こうに着いていた。
海岸には意地悪な背の高いヤシの木たちがいて、変なのが上陸したかた警察に通報しなければ、と言っている。
空から白いものが降って来て寒くなってきて、ココは凍えて体が動かなくなってしまう。
そこを通り掛かったクマの警察官がココを保護してくれる。
寝ているココは警察官が車から降りて自宅にココを運んだことにも気付かず、目が覚めると暖かい部屋にいた。
クリスマスを探しに来たことを言うと、この部屋全体がクリスマスだよ、と言ってくれる。
部屋にあった小さなツリーの横に並び、ここは南の島のコウノトリのおじいさんのことを思い浮かべるのだった。

クリスマスを見つけて終わってしまい、更にはおじいさんコウノトリのことを思い出して終わるラストはいまいちに感じた。

絵が外国ならでは。
好き嫌いが分かれそう。
南の島のヤシの木が寒いクリスマスを求める、というのは面白い。

2013年10月27日

ある晴れた夏の日、いろいろな人たちが散歩にやってくる。
突然黒い雲が現れ、つむじ風が吹く。
散歩に来ていた人たちはぐるんぐるんとつむじ風に巻き込まれみんなめちゃくちゃに逆さまになってしまう。
つむじ風が通り過ぎたあとはみんな何事もなく散歩を続けるのだった。

風が吹いて逆さまから見ても別の顔が見えるだまし絵絵本。
つむじ風が吹いているせいなのか、かなりぐちゃぐちゃの絵なので文章で説明されないと分かりにくい。
ちょっと絵が怖い。
クッキーが飛んでいく女の子と、飛んできたクッキーを食べる人、ケープが暴れる婦人と、傘が逆さまになってしまう婦人の絵が逆さまにしても分かりやすく面白かった。

黒い雲が行ってしまったあとの何事もなかったかのような終わり方も可笑しい。

アーノルド・ローベルといえば、「ふたりはともだち」。
こんな絵も描くんだ…。

2013年10月2日

いたずらっ子のウサギ、シエルは、部屋を散らかしたり、きちんとした場所でトイレをしなかったりで、お母さんやお父さんに怒られるとオオカミだ!と言ってお母さんたちが逃げるのを見ている。
あるとき、本当にオオカミが出たのに、お母さんはもうその手には乗らないと、話を聞いてくれない。
もう、オオカミに食べられる、と思ったけれど、そのオオカミは実はお父さんだったのだ。
もう、嘘はつかない、というシエルだけれど、次の日、お母さんは台所でオオカミの着ぐるみの頭部分を被ったシエルを発見。

懲りない子。

2013年4月18日

購入日:----/--/--
読了日:2010/10/29
立ち読み。

何となく、見たことあるような気がしないでもない。
寒い雪の日、ウサギは2本のニンジンを見つける。
1本は自分で食べ、あまった1本をウマにあげようとウマの家に行く。
ところが、ウマは生憎の留守。
ニンジンだけを置いていく。
干草をお腹いっぱい食べて帰ってきたウマは、ウサギが置いていったニンジンに気付いて、お腹を空かしているであろう別の友達のところへ持っていく…。
巡り巡って、ニンジンは最後にまたウサギのところへ…。
友達っていいね。
寒い冬の心温まるストーリー。

2010年1月1日

購入日:----/--/--
読了日:2010/10/23
立ち読み。

タイトルに魅かれて。
のらねこが散歩に出掛けて、お月さまと追いかけっこ。
子どもたちと仲良くなってめでたしめでたし。
絵があんまり好きじゃないかも。

2010年10月23日

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