- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003101193
感想・レビュー・書評
-
夏目漱石の『夢十夜』。フロイト的解釈、ユング的解釈など、捉え方はいろいろあるようです。しかし、漱石が夢の世界に魅かれ、それをあの時代に小説として発表したということに深い意味があるかと思います。古い日本語の枠組みや、小説のしきたりを打破しようと模索し続けた漱石ならではの試みではないかと思いますし、だからこそこのようなイメージを膨らませる源泉である“夢”に注目していたのではないでしょうか。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短編は苦手だなぁとは思ってたけども、やはり苦手だった。中編の「文鳥」は好きだ。千代、千代、かぁ・・。なんかもう羨ましいわ。この発想が。
-
100406
-
みんな大好き夢十夜。私が紹介するまでもなく最高です。上手いことがいえませんが…第七夜が好きです。
-
自分はこのときはじめて、人の海におぼれたことを自覚した。この海はどこまで広がっているのかわからない。しかし広い割には極めて静かな海である。ただ出ることができない。右を向いてもつかえている。左を見てもふさがっている。後ろを振り返ってもいっぱいである。それで静かに前の方へ動いていく。ただ一筋の運命よりほかに、自分を支配するものがないかの如く、幾万の黒い頭が申し合わせたように歩調を合わせて一歩ずつ前へ進んでいる。
今のような善知善能の金を見ると、神も人間に幸さんするんだから仕方がないかな。現代の神は野蛮だからな。 -
第一夜が素敵。
-
面白いものは売れるってことすよね
-
夏目漱石の中では夢十夜が一番好きです。
掌編だけど深みがあって,どの作品からも抜け出せない。
上品なこの世界に浸るだけで,大人になれるような気がします。
‘苦悩する知識人’な漱石じゃないところが,取っつきやすい。 -
第一夜。あまりの美しさに鳥肌です。