夢十夜 他二篇 (岩波文庫 緑 11-9)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003101193

感想・レビュー・書評

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  • 29年度 6-3 「夢十夜」より第一夜
    8分

  • 永日小品がいい。日常を生きる漱石が見える。

  • 資料ID:C0029629
    配架場所:2F文庫書架

  • 二男が購入。

  • 漱石先生の夢日記、妄想日記、普通の日記。
    普通の日記は読んでてちょっとしんどかった。
    「文鳥」は漱石が自分勝手なことばっかり言ってるのが面白い。

  • 夢十夜、読んだことないと思っていたが、第一夜に覚えがある。これは、多分、学生時代に教科書で出会った気がする。

    第一夜が一番好き。美しい。亡くなる女性の願いは、真珠貝で墓を掘り、星の欠片で墓標を作ること。そして、さらに控え目に申し出たのが百年待ってほしい。そして、墓の傍で待つ男の下に、ゆりが花を手向けてきた。そして気づく。百年目だということに。
    この日本文学の繊細さ、美しさ。
    百年待ってほしいというのをためらう女性の奥ゆかしさ。
    どこに忘れ去ってしまったのでしょうか。

    解説本は多くあって、例えば、ゆりが何を象徴しているのかなどネットでも議論されているけど、ただ純粋に言葉や情景の美しさを楽しむだけではだめなのかと最近思ってきた。

    後は第七夜が好き。
    行方も、いつ接岸するのかも分からない船にいるより、死ぬことを選ぶ主人公。その瞬間、命がある方がよかったと悟る。深い。。。

    実際の夢を文字に起こしたのか、夢と言う設定の物語を創作したのか分からないが、うまい。これだけの短いページでどれも起承転結で綺麗に完結している。

    そして、どの主人公も結構孤独やら寂寥感がある。解説にあるように、「荒涼たる孤独に生きた漱石」を感じる。

    文鳥については、引用した個所が漱石の繊細さを現していて好ましい。

  • 第一夜が、なんともロマンチックで美しいです。
    どの夢も、緊張感がすごい。第三夜は怖い!

  • 「夢十夜」は再読。
    初読の時は、これは全て比喩に違いないでも私にはそれを読み取る力がないのだとうなだれたけれど、様々な読書を経て自分には小説の比喩の読み解きという機能が備わっていないと踏ん切りがついたので、比喩であろうがなかろうが、私はそのまま読む、と素直に読んで楽しめた。
    多分一番人気だろう第一夜が、私も好き。
    「文鳥」「永日小品」は初読。
    どちらもさらりと書かれて読みやすいけれど、そこここにぞっとする冷たさを感じた。
    近代日本作家の多くは、人の醜いところをも描き切ろうとしていたと思うのだけど、漱石はその中でもとりわけ冷酷さ(冷血な性質というのではなく、さして奇異でない人の日常の中に不意に滴るような)を描いた人のように思う。

  • 第一夜が一番好きかな。

  • とりあえず文鳥が可哀想である

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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