- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004314301
感想・レビュー・書評
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アメリカがいかに株式会社で動かされているかが明らかになっている。従って、アメリカに留学するとガンになるという予測がつく。アメリカについての卒論を書くためには読んでおくといい。
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筆者は、1%VS99%の報道について、たぶん何となくそんなことがあるかもしれないという認識の方が多いかもしれないが、食・農・医療・政治・司法・メディア等諸々について、はっきりと侵攻していることを再度警鐘している。
もう遅いかもしれないという絶望感も漂ってしまう程、現実は危機的状況だ。 -
【自分のための読書メモ】
貧困アメリカ三部作読了。衝撃の内容。ここで書かれていることがすべて「本当」ならば、という形で判断の留保はいるかもしれない。しかしそれでも、これまでの価値観や、国家への信頼感を十分に揺さぶられる内容。
この3部作で書かれるのは、徹底して海の向こうのアメリカの話。しかしこれが、他人事のように思えない。それは確実に格差が広がり中産階級が破綻したアメリカを一つの成功モデルとして後追いしていると思われる日本の政治状況を考えずにはいられないから。
これは、近未来の日本の話である。
私を怯えさせる事実は以下のこと。
① 国家が国民に対して詐欺行為を働きうるということ。
公共性が高い医療と教育において、知らぬうちに企業の食い物にされているという現実。そして、それに政治が知りながら手を貸しているという事実。
② もはや、アメリカ政府は国民国家という枠組みを維持しようとはしていないということ。(つまり自国民の利益を最善に考えていないということ)
ずっとあったアメリカのイメージは、自国には最も有利な条件を留保しつつ、他国には自国にしないことを平然と押し付けるという、厚顔無恥な不公平な国家のイメージ。しかし、そんなことはなかった。アメリカは実に「公平」な国家であった。アメリカが他国におしつける条件とは、すでに自国民に押し付けた上で、そして中産階級を見殺しにし破壊したうえで、他国にもそれを求めるという一貫性のある姿勢。狂気の沙汰にさえ思われる。
この3部作の完結編では、「1%対99%」というフレーズが繰り返される。上位1%の国境を越えた連帯。
かつて、ヨーロッパは階級社会であり、中世から久しく、貴族が連帯感を抱いたのは自国民ではなく、他国の貴族に対してであったという話を聞いたことがある。今また同じことが起きつつあるように思われる。しかし、今度の新しい連帯は、血筋によって作られるのではない。経済力が結びつける連帯感である。何よりもカネがものをいうのだ。
私にとっての国家像とは、自国民の利益、国益を前提にするというものである。何よりも、国民を守るのが国家である。そしてそうあって欲しいと今痛切に思う。 -
読んでいて、目をひらくような内容ばかりでとてもおもしろい本でした。世の中にはまだまだ知らないことがあるのだということを実感させられます。もっともっと、勉強しなくては。
タイトルの通り、アメリカのことが中心に書かれていますが、もはやアメリカという国の枠組みでは収まりきらないところまできているのだということがよくわかりました。日本でも2013年12月に秘密保護法案の裏で新しい法律が可決されましたし、この本に書かれていることはもはや他人事ではないのだと感じました。99%の団結が、今こそ求められるときなのだと思います。 -
大変興味深かった。同シリーズの完結編ともいうべき本書は将来の日本のみならず世界にとって警鐘を鳴らしていると言えよう。教育と食に関して、そして1%の富を握る大企業がアメリカを乗っ取り合法的に支配していく様から我々が政治に、社会に、どう向き合うべきか考えさせられる。必読。
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貧困大国アメリカ第三部
将来は1%の富裕層と99%の貧困層の戦いになります。いまのうちに団結しておかないと不味いことになりますよ。という趣旨の本 -
著者は堤実果氏。米国野村證券他を経てジャーナリスト。貧困大国アメリカシリーズは有名らしい。
感想。
面白い。私はアメリカといえば自由の国•アメリカンドリーム、という良い印象だけを持っていた。
自由というのは、ルールか守られている範囲では、利権を守り拡大するのも自由であり、それに抗えないのも自由(自己責任)。自由=正義ではない。
アグリビジネスのケースとか、教育格差•経済格差•貧富格差につけ込み、その格差を更に拡げることで自らの利得を拡大させており、恐怖感すら感じた。
まずは、強い個である必要があると思った。
備忘録
•多国籍企業を頂点とするピラミッド構造。多国籍企業及びその株主が、政治とメディアを味方につけ、生産効率と利益拡大を求める構図。
•ショック•ドクトリン。アグリビジネスではイラク、アルゼンチン、パナマとかの例。その他カトリーナ後の公共サービス民営化とか。
•コーポラティズム。政治と企業の癒着主義。 -
1月3日の「波風立男氏の生活と意見」で書いたので略。
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グローバリゼーション、自由経済、規制緩和。これらを推し進めるのは良いことといった風潮(もしくはなんとなくのイメージ)があるが、なんとなくそう思わされている人が多いのが実情のように思える。
耳に心地よい単語ではあるが、本当にそれらの意味するものを真剣に考える必要があると思う。
これは、この本に限った話ではないが、その一助になると思われる。 -
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