八月の六日間

著者 :
制作 : 大武 尚貴 
  • KADOKAWA/角川書店
3.66
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本棚登録 : 1752
感想 : 280
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041015544

感想・レビュー・書評

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  • 山での出会いは一期一会。そして、色々な奇跡が重なる。登ってる時はしんどいけど、降りてきたらまた不思議と登りたくなる。山でのご飯はなぜこんなにも美味しいのか。登山後の温泉はなぜこんなにも気持ちいいのか。同じルートでいつか登ってるみたいです⛰

  • 2020.06.28

  • 低山にしか登らない山女だが、ずっと気になっていた本。やっと読んだ。
    何か大きな出来事が起きるわけではなく、ただ40代編集者の女子が山登りをするお話なんだけど、おもしろかった。
    単独登山って憧れるなぁ。
    こんな風に気ままに登れたらいいなぁって思う。
    難しそうな山ばっかりだったんで、無理そうだけど。
    山に登りたくなった。


    ***
    40歳目前、文芸誌の副編集長をしている“わたし”。ひたむきに仕事をしてきたが、生来の負けず嫌いと不器用さゆえか、心を擦り減らすことも多い。一緒に住んでいた男とは、3年前に別れた。そんな人生の不調が重なったときに、わたしの心を開いてくれるもの―山歩きと出逢った。四季折々の山の美しさ、怖ろしさ。様々な人との一期一会。いくつもの偶然の巡り合いを経て、心は次第にほどけていく。だが少しずつ、けれど確実に自分を取り巻く環境が変化していくなかで、わたしは思いもよらない報せを耳にして…。生きづらい世の中を生きる全ての人に贈る“働く山女子”小説!

  • ラジオか何かで紹介されていて、気になって、そのあと別の何かでも評判を聞いて、手にいてれみた。

    山登りをしない自分に興味が持てるかな?と思ったけれど、編集者が主人公だし、本好きだし…でも、残念、あまり入り込めなかった。
    帯におびただしいオススメコメントが載っていたから、好きな人は好きなんだろうけれど、わたしにはスルーだった。

    でも、機会があれば別のものは読んでもいいかな。
    さばさばの作者ならね。

  • アラフォー店バリキャリの主人公が頑張って休みを取り
    山に登り、一人になり、時に人と触れ
    仕事のこと、友人のこと、元恋人のこと
    自身のことに思いを馳せる。

    山々の風景や詳細な荷物の様子は非日常であり
    好奇心が刺激されてワクワクする。

    前日は遅くまで仕事と酒で当日のコンディションは最悪
    荷物の過不足があったり、道に迷ったり
    体調を崩すしたり。
    そんな主人公を通して知る登山は
    案外遠くはない存在なのかもしれないと
    ささやかな期待が膨らんだ。

  • 編集者の主人公が日々の仕事の隙間に大好きな登山に出掛けていく様子を描く。アラフォーでお仕事も順調の彼女が山に求めるものは…

    二十年前から登山にはまり1ヶ月に2山登ることもあった時代がわたしにもあった。仕事が変わり自然と山仲間から遠のき山からも離れてしまった。今でもその頃が懐かしく一つ一つ思い起こすことができる。山が与えてくれるものはそれに変わるものが無い程の宝物である。
    この本はそれをわたしに代わって伝えてくれた。

    作者は自分では山に登らず取材だけでこの本を書き上げたという。ルート時間等、参考にはならないけど「あっここの急登たいへんだった」「この風景目に浮かぶ」など作者はここを歩いたのではないかと思わずにはいられなかった。
    他の作品でも感じることだが女子の気持ちが何故にこんなに描けるのでしょう。

    九月の五日間
    有明温泉~燕岳登山口~合戦尾根~燕岳~大天井~ヒュッテ大槍~槍ヶ岳~水俣乗越~槍見河原~横尾~徳沢

    二月の三日間
    福島裏磐梯、毘沙門沼~休暇村~ペンション風の宿~スキー場スノーシューハイク

    十月の五日間
    上高地~徳沢園~横尾~蝶ヶ岳~常念岳~大天井~燕岳~中房温泉

    五月の三日間
    麦草峠~白駒池~高見石小屋~塞の河原~渋の湯

    八月の六日間
    折立~太郎平小屋~薬師沢小屋~雲の平~高天原温泉~岩苔乗越~三俣山荘~双六小屋~鏡平山荘~わさび平小屋~新穂高温泉

    八月のコースが魅力的
    主人公がリュックに必ず携える旅の友の文庫本が今の彼女の心が現れている気がした。そして興味深かった。

  • 登山やトレッキングには正直興味が、無い。この本はそんな私に静かに押しつけがましくなく、「山に登ること」について話してくれた。ふうん、そうなんだ..... けっこう解った気がするよ。

  • 何かで紹介されてて読みたい本としてキープしてたもの。面白かった。連作短編というか、長編というか。一人登山をするアラフォー独身女性のお話。まさに私のようだ。つーか、この主人公の方が断然きつい山に登ってるけど。でも登山をしたくなる。途中で友達が他界してて、それもKを思い出す。会津磐梯山の雪山ツアーは特に楽しそうだった。羊羹丸かじりのジャコウジカさんと再会するのも嬉しい。やっぱ一人で生きていくにはこういう趣味が大事なんだよな。

  • H30/11/4

  • アラフォー女子の最近の趣味は「登山」!この人の目から見た世界は瑞々しいなあ。北村薫さん、久しぶりに読んだけどやはりすごいわ。辛いことも下界においてきて、ぞんぶんに楽しむ登山は綺麗な世界だけれど、すこしさみしいところが素敵です。特に女性におすすめ。

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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