オペラ座の怪人 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042840015

作品紹介・あらすじ

夜毎華麗な舞台が繰り広げられる世紀末のオペラ座。その裏では今日もまた、無人の廊下で足音が響き、どこからともなく不思議な声が聞こえてくる。どくろの相貌を持つ〈オペラ座の怪人〉とは何ものなのか?

感想・レビュー・書評

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  • 実際にこのような事があったんじゃないかと思ってしまう物語

  • 今までなんとなくストーリーは知っていたけれど、改めて読むと…「こんなに面白かったのか!」と感嘆。


    謎が投げ掛けられ、徐々に解かれていくストーリー。テンポよく読めます。うわ、オペラ座いきたい(笑)

    「きっと私も誰かに愛されれば、優しくなれるのだ!」と叫ぶエリック…
    エリックの苦しみ…醜さゆえに、未だ見ぬ愛に憧れ、求め、狂っていく…

    今はまだエリック目線でしか読めてないけど、また数年後に読むとクリスティーナ目線で読めるかな?

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「クリスティーナ目線で読めるかな?」
      読めるようになると思いますヨ。
      私は絶えず感情移入する対象が変りましたから(浮気者って言わないで)・・...
      「クリスティーナ目線で読めるかな?」
      読めるようになると思いますヨ。
      私は絶えず感情移入する対象が変りましたから(浮気者って言わないで)・・・
      2012/05/29
    • hinasayoさん
      コメントありがとうございます!嬉しいです・・・
      そんなに面白いんですか!
      私も、面白そうと思って買ったものの、海外文学で、しかも長そうだ...
      コメントありがとうございます!嬉しいです・・・
      そんなに面白いんですか!
      私も、面白そうと思って買ったものの、海外文学で、しかも長そうだなー、と思っていて、つい手が伸びずにいます・・・
      レビューを見て、何だか面白そうと思えました。今度ぜひ読みたいです!
      2012/07/04
  • もしもエリックが人並みの顔を持ってさえいれば誰も不幸にはならなかったのに。可哀想な不幸せなエリック

  •  怪奇小説として有名で、映画にも舞台にもなった有名作品。
     ダリオ・アルジェント版の映画版(怪人が美形で残酷描写が結構ある少女漫画みたいなアレンジ版)を初めて見て,その後に小説の方を読みました。
     情熱的なのか、詩的なのか、感嘆的な表現を多用した文章なので何がなにやらよく分からないうちに、話が進んでいくように読めました。物語的にはラウル子爵の言動、クリスティーネ・ダーエの対応がどうにももやもやしたものを抱きました
    。むしろこれらの人物よりも,怪人や終盤の主人公とも言うべきペルシャ人の方が印象に残りました。何ともいえない不可思議な雰囲気は、確かに一読の価値があると思っています。

  • 「だれかに愛してもらいさえすれば、私だって優しくなれるんだ!」という怪人の言葉に全てが詰まっていて、最後ペルシャ人にクリスティーヌとの事を語る怪人の様子に少しの安堵と切なさを感じた。

  • 原作は確かに怪奇伝。
    だけれど、この物語をよく、ロイド=ウェバーはあんなに美しいラブストーリーに仕立てることかできたものだと
    心から感嘆する。

    原作を読んでエリック(ファントム)がどういう人物だったのか深めることができた。
    人間の優しさに涙を流したエリックは生まれ変われたのではないかと思う。

  • 2021/8/7

    『オペラ座の怪人』の「怪人」は人間社会から疎外されており、彼は何度も人間に悪事を働く。しかし彼の悪事の淵源は、彼自身の悪ではなく、人間社会にある。そもそも彼がオペラ座の地下に住み始めたのは、自身の醜い姿が人間社会に認められなかったためであり、孤独を強いられた上、人を愛することも叶わなかった。そんな中現れたクリスティーヌ・ダーエに彼は恋い焦がれ、自分のテリトリーに連れ去ってしまう。

    たしかに人を連れ去ることは側から見れば悪事であるが、彼の内面に潜む悲哀に思いを馳せれば、仕方ないとも思えてしまう。

    これはメアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』に登場する「怪物」の境遇と非常に似ている。「怪物」は人間によって作られるが、その姿は醜く、好意を持った人に近づいた途端、逃げられてしまう。つまり、彼は人間社会から隔絶される。そのため彼は創造主に恨みを持ち、その周囲の人々を次々に殺していく。

    これはフィクションの話に止まらない。
    この現実世界にも、疎外された人間は多く存在する。そういう人たちが「怪人」や「怪物」のような存在にならない社会を構築していく役割が政治だと思う。

  • ミュージカルを観てきたので、原作を読みたくなったために購入。
    翻訳本でもあるし淡々と物語が進んでいくが、終盤に進むにつれてその淡々とした文章だからこそ切迫感が現れてくるのがかなり印象的だった。
    作中のトリックなど不可解なところはまだあるので、一回読んだだけでは理解できそうになかったが、読み返す価値は十分にあると思われる。
    オペラ座、そこで起きた事件、噂されている物語を題材にこれ程の作品を生み出すことができる才能は圧巻。

  •  オペラ座の怪人は有名ですけど、ちゃんと小説で読むことで短いオペラ等々より多くの情報を読み取ることが出来ます。
     顔が見にくいことをコンプレックスに思う才能にあふれた陰キャっていう設定は古今東西どこでも使われるものです。その中でもオペラ座の怪人の才能はずぬけていて、心は一図であるのが同情できる点なのでしょう

  • 何度繰り返し読んだことか

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著者プロフィール

Gaston Leroux(1868-1927)
パリ生まれ。「最後の連載小説家」と称されるベル・エポック期の人気作家。大学卒業後弁護士となるが、まもなくジャーナリストに転身。1894年、《ル・マタン》紙に入社し司法記者となり、のちにこの日刊紙の名物記者となる。評判を呼んだ『黄色い部屋の謎』(1907年)を発表した年にル・マタン社を辞し、小説家として独り立ちする。〈ルールタビーユ〉〈シェリ=ビビ〉シリーズの他、『オペラ座の怪人』(1910年)、『バラオー』(1911年)等のヒット作がある。その作品の多くは、演劇、映画、ミュージカル、BDなど、多岐にわたって翻案されている。

「2022年 『シェリ=ビビの最初の冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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