不思議の扉 時をかける恋 (角川文庫 あ 101-1)

著者 :
制作 : 大森 望 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.33
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本棚登録 : 748
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943395

感想・レビュー・書評

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  • 2016年3月21日読了。大森望編のSFアンソロジー集、これが第1弾だった模様。「時空をへだたった恋」という設定が古来より多くの作家たちを惹きつけ、多くの傑作が書かれてきたのだなあーと興味深く読んだ。ネタが同じだったとしても、調理方法は様々なものだ。最初と最後の短編はとても印象的、太宰治の「浦島さん」はエスプリが効いてとても面白い短編ではあるが、これは「時をかける恋」ではないだろう・・・?まあ、このアンソロジー自体の対象が古今東西と「時をかけている」という点は意外と重要、な気もするが。

  • 「時間」が関係する6つの短編で構成。
    それぞれ「恋」というテーマがあるもののその「恋」のカタチが全編違うので読みやすかったです。

    特にのめり込んだのは2話目の恩田陸 著「エアハート嬢の到着」。
    時間軸のすれ違い、読み手の期待をもてあそぶような展開、なかなか粋です。
    これを読んですぐに恩田陸さんの関連文庫を購入しました。

    こういう企画本は色んな味が楽しめる反面、その味を深く味わえない事もあります。
    企画本で気になった物語、気になった著者を見つけたらその著者の書籍を是非手に取ってみて下さい。

  • ぼんやり読み始めたけれど、最初の梶尾真治で「なんと、悲しい話」と謎のショックを受け、弾みをつける。
    時を越えた恋を全うするには、自身の記憶に頼るしかないんだろーか。成就となると、出会った時点で普通の少女漫画になってしまいそうだ。タイムトラベル、SF共に縁が薄いので分からない。
    大森望さんの解説を読んで更に手を出したくなりました。

  • まさか太宰治やら外国作家やらが入っているとは。ある意味お約束だけど、手軽に手をつけれて良かった。

  • 時をかける恋というテーマのアンソロジー。テーマに一貫性はあるものの、通読すると全くバラバラな印象の作品が並んでいます。文章密度が異なる感じとでも言いましょうか。
    収録作家は乙一、恩田陸、梶尾真治、ジャック・フィニイ、貴子潤一郎、太宰治。こう並べると太宰が異彩を放っていますが、作品自体も結構ぶっ飛んでいました。新説浦島太郎といった赴き。落語にしても面白そう。
    再読ですが恩田陸の「エアハート嬢の到着」がガツンと読み応えあります。歴史の中を繰り返し出逢う男女の物語。連作短編のうちの1編のみですが、これだけでも堪能できます。
    時間SFは好きなジャンルなので、他にもイロイロ読んでいきたいですね。

  • そして僕も、けっして忘れない。
    (大森望 編/不思議の扉/p.278)

    どの作品も切なかった。そして、引用文のような、時が互いをどれほど遠ざけても、互いが互いを忘れないようなそんな優しく切ない恋の話ばかりだった。

  • タイトル通り、どの話も時をテーマにしたほろ苦く哀しい恋の話。過去から現在、未来まで時代設定もバラバラで結構楽しんで読めました。

  • 「時をかける恋」ってなんだろうと思って読んでみたが、良い具合にほろ苦い話を集めた作品だった。浦島太郎が異彩を放っていた風に思ったが、どれも違う世界違う次元へと恋をするような雰囲気を感じた。

  • calling you と 眠り姫 が好きかも。

  • (130915)
    乙一氏の『Calling You』が良かった。

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著者プロフィール

1961年、高知県生まれ。翻訳家。書評家。責任編集を務めた『NOVA』全10巻で第34回日本SF大賞特別賞を受賞。訳書にウィリス『航路』、劉慈欣『三体』(共訳)他。編著に『ベストSF』シリーズ他。

「2023年 『NOVA 2023年夏号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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