- Amazon.co.jp ・本 (676ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062122146
感想・レビュー・書評
-
これぞ妖怪事典(笑)正方形で分厚い豆腐のような装丁が素敵◎
豆腐ちゃん、袖引きちゃんがお馬鹿で可愛ゆすぎる。
京極堂シリーズや百鬼夜行シリーズを読んで、ちょっとゆるい妖怪モノを読みたくなったときに良いかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
正しくキャラクター小説。
キャラクターとは、妖怪とは、あやかしの楽しみ方とは。
どう考えてもうんちくなのに、どう読んでも娯楽小説。
すごい楽しい。
もみじ豆腐な見た目も素敵。
2008/10/15 再読 -
妖怪に迷ったらこれね。
-
滑稽な物語の形を借りた
妖怪の成り立ちについての解説書、といった感じ。
昔に返って「妖怪」を信じてみたい気になりました。
http://matsuri7.blog123.fc2.com/blog-entry-172.html -
何が凄いって「妖怪論」で小説を書いちゃう処でしょうな。妖怪とは概念の具象化である。事象の説明だったり、感情の現れだったり。人が念うからこそ現れいでるもの。それでは大きな頭に笠被り、おもちゃ柄の着物で盆に乗せた豆腐を両手に掲げる童子形態の「豆腐小僧」とは一体何者なのか? アイデンティティを求める旅が始まる。
はっきり言って分厚い本です。正方形の判型だからまるで豆腐のよう。でも落語のように会話調中心の文章なので、さくさくと読み易いです。豆腐小僧のボケっぷりも楽しいし、妖怪論を小説にして娯楽にしてしまうのが、京極夏彦の凄さであり怖さでありますな。
蛇足として、読んでいて豆腐小僧がどうしても「のらみみ」に脳内変換されてしまって困ったのですが。いやはや、それはそれで面白かったのですが。 -
豆腐小僧が可愛い。存在意義を考えないで生きて死んでいく人間は多い。
-
妖怪の定義?が分かった気が・・・
家鳴りも何なのか人が分からなかったら存在できないってこどだね。
そう言った意味では家には家鳴りがいる。 -
概念として妖怪を描く、最高の新ジャンル小説。
科学された文化というのか、、時代劇なのにSF。
小僧がかわいい。 -
存在しない者の観点から書かれた、珍しい小説。
京極夏彦流の妖怪の存在論が結集されている。
本作には、妖怪が沢山登場するが、「妖怪大戦争」や「ゲゲゲの鬼太郎」の様にファンタジックな夢物語ではなく、この物語の舞台は飽くまで科学的で現実的な論理が支配する世界だ。
この物語の主人公、豆腐小僧は妖怪なのだが、彼は現実世界の中に存在しないから、世界に対して主体的に働きかけることができない。つまり、自ら事象の因果関係になるべく出来事を生じさせることが出来ない。彼の存在はどこまでも事後的にしか意味を持てない。おかしな出来事がおこり、その説明として、時間的に遡行する形で、彼の存在が原因として想定される、その限りで妖怪達は存在できる。
要するに、妖怪とは事象に対する説明として措定される仮定的存在者で、現実の論理からはみ出る過剰を解消するために想定される装置なのだろう。
それにしても、この物語は、読者の妄想を煽るよう出来ているように思える。ひょっとしたら、今も自分の横に妖怪達がいるんじゃないか、と思えてくる。
ハゲシクおすすめする。 -
なんでしょうね、京極堂シリーズは一気に読めるのに、なんか読みづらい。1/3程度とエンディングの拾い読みでギブアップです。