袋小路の男

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 894
感想 : 230
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  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062126182

感想・レビュー・書評

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  • どうにもならない相手でもつながらずにいられない女。結果を期待してしまう恋愛が多い中でただただ思ってしまう彼女は悲しいし、時に惨めだけどどきどきしてしまった。「ばか」と言われて安堵する女の気持ちがわかった。

  • 私の好きな恋愛小説の要素のひとつに、どうしようもなく冷徹で厳然としたすれちがいというのがあるのですが、これはまさにそれ。お互いがお互いを勝手に想って、勝手に見切って、それでも続くある種の本能的などうしようもない孤独と熱情。
    現実と理想と夢と、冷笑しながらふとかなしくなり、誰かに会いたくなる、そんな物語。

  • 2011.8.27

  • 2011.08.14

  • 巻末の物語はよかったですが・・・。
    全体的に言葉遣いがあまり好きではないです。

  • 叶わない恋。叶わなくて良い恋というのでしょうか。
    微妙な関係のふたりのストーリーを、
    小田切孝の言い分でまた違った角度からのストーリーが描かれていて、
    とても不思議な世界観を感じました。
    私は最後のお話の「アーリオオーリオ」がとても好きでした。
    少女と伯父の微妙な距離感が、文通を通じて
    だんだんと変わっていく姿が、なんだかとても素敵に感じました。
    特に星にまつわる文章がとてもきれいでした。

  • 特に「アーリオ・オーリオ」を何回も読んでしまう。
    東京出張中に一度、この小説の中に出てくる池袋のサンシャインへ行ったのだが、その時はこれを読んでたくせに、ここが舞台だったことに気付かなかった。あとで読み返して気付いて、もっとちゃんと見とけばよかったと思った。

  • なんだかんだ居心地いい袋小路 (・ω・)ノ

  • 簡易なキャッチコピーとして濫用されもはや軽薄に響くばかりになってしまった「純愛」という言葉では片付けたくない、青々しく、清純なかたちの恋愛が三編。ドラマティックな展開はどこにもないけれど、胸の内が静かにさざめく。
    内容だけで言えば満点なんだけど、それだけに前二編は繋がっていて後の一編は違うっていう造りに気分を削がれたことは痛い。袋小路の男シリーズをもう一編書いて、アーリオオーリオはまた別の本に収録した方が良かったような気がする。

    枯れかけたおっさんと自分を持て余す女の子の恋愛にも満たない平行線を描かせたら、同じく絶品のヤマシタトモコがアーリオオーリオを漫画化したらどうだろう。私だったら絶対に買うな。

  • 恋愛小説・青春小説、思春期小説

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著者プロフィール

1966年東京都生まれ。「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞しデビュー。「袋小路の男」で川端賞、『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、「沖で待つ」で芥川賞、『薄情』で谷崎賞を受賞。

「2023年 『ばかもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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