袋小路の男

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062126182

感想・レビュー・書評

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  • くーる
    つん
    つん
    せんす

  • 「あなたはハンサムだったけれど、死んだ魚にも似ていた。触ったらぬるりと冷たいんじゃないか、という気がした。そのぬるりのことを考えるとわき腹のあたりがせつなくなった。」

  • こんな恋がしたい。
    3本目に胸が苦しくなりました。
    好きなことやるのって大変ねやっぱ。

  • 2009年1月21日(水)、再読了。

  • 表題作の人物に共感できない。笑
    そういう愛もあるだろーけどさ、みたいな。
    アーリオ・オーリオが一番好きな短編でした。

  • カバー写真:高橋ヨーコ

    川端康成文学賞か。言葉の選び方がそんな感じするかも。

    主人公ほど突き詰めて一人の人の事をココまでプラトニックな状態で、
    っていうのは無いのだけど。似たような状態は理解できちゃって4★。

  • あっという間に読んでしまった。通勤する時に読み
    始めて、帰って来てお風呂でほぼ最後まで読み終わ
    り、湯上りに締めた感じ。
    「イッツ・オンリー・トーク」は独特だなあと思っ
    たが、この「袋小路の男」は文句なくいい。長い片
    想いの不思議な関係の男女を描いている。こういう
    のもあるかな、と思わせる。私なら嫌だけれど。も
    しこういう男がいたら、ずっと片想いしてしまうか
    も。

  • 3編収録
    最後に入っている「アーリオオーリオ」が好き。

  • 一人の男に振り回されるお話。
    男に振り回される話は好きではないが、
    淡々と振り回される様子はよかった。
    「アーリオオーリオ」が好き。

  • タイトルが気になって、ふと手にとってみる。

    近づこうとすれば、離れていく。
    離れていこうとすれば、今度は近づいてくる。


    その関係に切なさと、少しの苦しみを抱いているのだけれど、
    それ以上に彼に会えるということ、彼という存在自体が嬉しい。

    距離が離れ、
    苦しい状況に置かれ、
    たまには「レトルト彼氏」なんかで寂しさを紛らわせながら、
    でも、それでも結局は紛れなくって

    そんな風に彼女はずっとずっと想い続けている。
    袋小路の男を。


    切ないんだけれど、
    読んだ後こんな関係もあっていいんじゃないかなぁーなんて想う、
    不思議な関係の2人の物語。

    まさに、「家族以上恋人未満」。
    登場人物の動作をあらわす作者の言葉づかい、例え方なんかも楽しめる作品。



    ---------------------------------------------------
    *a spoon of story... (おきにいりの部分)

    ばかだな、と言われるのが好きだと小田切は知っていて、それで毎回のようにばかだな、と言う。
    何度言われても日向子は快さを感じた。
    いつもきっちりしていて虚勢を張っている自分が、
    ばかだな、という言葉の前で角砂糖が紅茶に溶けるようにほろほろと崩れて、甘い気持ちになる。
    それはある意味、可愛いとかキレイとか言われるのと同じことではないか、と日向子は思った。
    好きとは違う。好きというのは、嫌いも含んで好きということだ。
    好きといわれたから私も好きとか、ちょっと待ってとか返さないといけない。
    ばかだなは、ええー、そんなぁと言ってばかみたいに笑っていてもいい。保留してもいい。

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著者プロフィール

1966年東京都生まれ。「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞しデビュー。「袋小路の男」で川端賞、『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、「沖で待つ」で芥川賞、『薄情』で谷崎賞を受賞。

「2023年 『ばかもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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