呼人 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734790

感想・レビュー・書評

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  • 年は12歳にして「永遠の命」に閉じ込められた!?僕はなぜ大人にならないのだろう。心も躰も成長を止め、純枠な子供のまま生きていくことは果たして幸せなのだろうか。出生の秘密を自ら探る呼人が辿り着いた驚くべき真実とは。感動のラスト、権力者の理想が引き起こす現代の恐怖をリアルに描いた傑作長編。

  • すごくドラマチックな話なんだけど。。人の感情・気持ちをあまりに直球で表現されるとつらいのかもしれない。小学校での出来事を、みんな引きずり過ぎじゃない?

  • 12歳で成長を止めてしまった少年が、自分の存在の意味を知るために、母親を追い求める話。
    設定がまず魅力的で、一気に読みました。
    途中の政治的、宗教的な部分は大分斜め読みになってしまいましたが^^
    15歳でも10歳でもない、12歳という年齢が切ないですね。思春期の入り口にずっと立ったまま友達の背中を見送り続ける心情って、どんなものなんだろう。
    呼人が巡り会った母親に放つ言葉が痛くて切なかった。
    遠ざかっていくみんなの背中を見送るしかないつらさが哀しかった。
    ラストシーンで呼人が涙する姿は、読者に、今生きているということを大切にしろというメッセージを伝えている。
    成長し、大人になった今、子どもであった頃の自分を忘れるなという想いが伝わってきた。

  • 少年は永遠の命に閉じ込められた

    少年は12歳にして「永遠の命」に閉じ込められた!?僕はなぜ大人にならないのだろう。心も躰も成長を止め、純粋な子供のまま生きていくことは果たして幸せなのだろうか。出生の秘密を自ら探る呼人が辿り着いた驚くべき真実とは。感動のラスト、権力者の理想が引き起こす現代の恐怖をリアルに描いた傑作長編。 (amazonより抜粋)

  • なんで、読んだ本を忘れちゃうんだろう?
    あやうくまた買うところだった・・・。

  • 冒頭は、まるでスタンドバイミーみたいで、面白かった。

    12歳で成長が止まってしまうという設定も面白いと思う。

    ただ、ところどころ、話が冗長になったりして読みづらい部分があった。

    最後は・・・なんか、無理やりまとめた感じがする。。

  • 永遠に12歳の呼人と、三人の友人たちとの関係を描きながら、物語は呼人の出生の秘密をたどり、テロリストの母へと向かっていく。
    子どもと大人、生と死の間にある寂しさを描いた良作。

  • この著者の小説、もっと読みたかったなあ・・・

  • 「不老」の恐怖、「成長」の恐怖が相対的に書かれ、グローバルな視点からの史実も加わって、重厚な物語になってる。でも、なんとなく肩透かしというか尻すぼみというか。全て伏線で繋がるかんじはあるんだけど、最後の最後の盛り上がりが欠けるような。
    野沢尚さんということで過大に期待しすぎたかな?いや、おもしろかったのはおもしろかったんですが。

  • タイトルが響きすぎてw友達から借りて読んだっていう。
    そしてまだ返してない(ごめんなさい、近いうち必ず)

    最後の結末が、うーん、そうなるか。

  • 『学習をすると心が汚れていく。心が汚れないと学べないことがたくさんあるからよ。』

    12歳にして成長がとまった少年の心の葛藤を描く。内容としては、生と死をテーマにしたよくあるものなんだけど、どこか寂しさが残った。おそらく呼人の性格のせいだろう。野沢尚は、切なさのつぼをつくのがうまいんだと思う。

  • やっと読みきった初400ページ超え小説。
    中学生のころに借りて、読めずに返却した本です。
    長年の夢、かなう。

    内容は12歳で成長が止まった男の子と、その周りの親、友達
    そして彼の出生の謎を解いていく
    単なる小説ではなく、時事問題が詳しく説明されている
    すごく勉強になる作品です。

    知らなかった事件の背景が細かく、そしてわかりやすく書いてあり
    頭がよくなりました。
    終わりに衝撃が待っていたけど、感動超大作ではなく
    あくまで勉強になる作品。

    おもしろかったです。
    読んでよかったと思える本。

  • 営業中に読破。

    12歳で成長がとまったしまった主人公は永遠の命をさずかったのか。
    全体として友情や人生の意義などを描いている。
    主人公はまわりのみんなが12歳を超えたあたりから置いて行かれる感を抱きつつ、
    自分の誕生にまつわる謎を解き明かしていく。

    成長ホルモンを止める薬で成長が止まっているのなら成長ホルモンを打てば成長しそうな気がするし
    逆に成長ホルモンをとめることで人より先に老いてしまうのではないかなど医学的な矛盾点は
    たくさんあるがそこは突っ込まない方が最後感動できるのではないか。

    自分が生まれれてきた役割とは何かを考えさせられる一冊。

  • 偶然、ちょっと前に読んだ本とキーワードが共通。「永遠」。話としては出来過ぎな感も否めないし、近代史解説みたいな部分が濃いから小説を読んでると思うとちょっと疲れてしまうかも。でも呼人のまっすぐなエネルギー、永遠っていう言葉の裏を乗り越えたパワーは、純粋にステキだなと思う。

  • 12歳から成長を忘れてしまった”呼人”の体。
    同い年だったはずの友人達とどんどん年が離れていく。
    なぜ僕は成長しないのだろう?
    自分の出生に疑問をもった呼人は自分を生み出した母親を探す旅に出た。
    少年の葛藤と友情、恋を描いた話。

    意外に面白かったです。

  • 個人的に、暗いネタなら最後まで後味悪いのが好きなので、最後はうーんとなる
    でもそこがいいのかも この人の作品は

  • 一部グロかったです

  • ストーリーの設定にところどころ違和感があるけれど、「生と死」について深く考えさせられる。

    作者は数年後に自殺してしまっている。

    「生きる」ということ「死ぬ」ということに常に真剣に直面していた人が書いたのか。と思うと、本気で泣けてくる。(宮城)

  • 永遠の12歳。一体どんな感覚になのだろう。本人でないと分からないんだろうな。

  • 12歳で成長が止まってしまった呼人。自分のルーツを探すために旅に出る。
    ストーリーとともに、その時々の時代背景も一緒に書かれていてかなりリアルだった。例えば、1985年の日航機墜落事故、1992年の服部君の「フリーズ事件」、地雷のこと。60〜70年代の学生運動、連合赤軍、果ては浅間山山荘の立てこもり事件。幼いながら、連日テレビで見ていた光景が、次々出てきた。

    呼人の旅と、それにかかわる家族・友人たちの愛に涙しました;;
    「恋人よ」でも登場した、色んな色のバンダナやフェルメールの絵も出てきました!

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