へんな西洋絵画

著者 :
  • 講談社
3.74
  • (19)
  • (59)
  • (44)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 536
感想 : 64
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065134115

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • これ以外の西洋絵画本でも、けっこうへんな絵を紹介している山田氏ですが、この本では、本気で変な絵を紹介しています。

  • 中野京子さんの「怖い絵」の「へんな絵」バージョンのようなものと期待したら少し違った。

    大きなカテゴリごとに「なぜへんなのか」説明はあるものの、1枚1枚については数行のキャプションがあるのみだった。
    もう少し文章が読みたかったな。

    載っている絵画はほぼカラーでその点はとても良かった。

  • とても楽しく読めた!
    この表紙のアンリ・ルソーの「人形を持った少女」は、見た事がある。
    少女なのかと、思われるような容貌。
    赤のワンピースを着ていなかったら、おじさんぽい顔にも見えるので、よく覚えている。
    日本画家の岸田劉生の「麗子像」にしても、少し陰気な感じな市松人形的な髪型の少女。
    どちらも、最愛の心を持って、描いているのだけど、第三者から見ると、これって、可愛い???と、疑問符が付きそうである。

    最初から、天使の微笑が、異常な位、大人っぽかったり、怖かったり、摩訶不思議な幼児の風貌である。

    一度、絵画の修復に、依頼したら、とてつもなく今まで絵と異なった絵画になっていたのが話題になった。
    デモ、そのあまりにも違う絵になった事で、皆が、見に集まって、栄えた。・・・・
    なんてこともあるから、これも作者の思い入れなのだろうか?なんて。

    ゴシック期の変な生きものも、空想の動物たちを描くのも、やはり、個性的。
    写実的から程遠い、遠近画法も、人の大きさや動物のサイズが、ええ~~っ、これでいいのと、思ってしまいながら、鑑賞してみた。

    もう、数年前に、東京の上野でアンチンボルド展を開催していたけど、こんな不思議な絵もあるのだと・・・

    江戸時代の絵でも、このような褌姿の男性で、人の顔を描いていたのを思い出しながら、・・・果物だけでなく、動物の「四大元素」より、『大地」にどれだけの動物の種類が、描かれているのか???と、目を見張った。

    ルソー、セザンヌ、ゴーガン、ボナール、と、偉大な画家でも、面白い絵を描いていたのだと・・・
    ピカソも然りかな?と、思いながら本を閉じた。

  • 変な絵は大きく分けて2種類あって、
    ひとつは意図的に変に描かれたもの。
    そして、もうひとつはそうでないもの。
    つまり、もともと画力の低い人が描いたものです。
    でも、どちらにも相応の味わいがあります。
    だからこそ大切に保存されているのでしょうネ。

    本書を眺めていると、
    絵が上手いとか下手とかってどういうことだろう?
    人はなぜ絵をかくのだろう?
    そもそも絵画ってなんだろう?
    と考えさせられます。
    結局、ひと目を気にせず、
    制約に邪魔されず、
    自由気ままに描くことができれば幸せで、
    しかし、
    もっとも難しいことかもしれないなぁと思いました。



    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
    http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

  • 「なにぶん昔のことですから」の章で、変なポーズで頭からのごぎりで切られてるキリスト?がけっこう好き

  • 中野京子は「怖い絵」だが、山田五郎は「変な絵」だ!言われてみたら確かに変だし、その短い的確な説明は楽しめる。ルソー人物が下手で宙に浮いているようにしか見えないのが、後に個性として絶賛されるとのくだりは面白かった。

  • 有り 723/ヤ/18 棚:17
    御津も

  • ルソーのどうしても地面から浮いてしまう絵に笑った。
    セザンヌ、知ってる静物画の印象と全然違った。人物や服・金属の素材が苦手?

  • ◆読書記録2冊目
    ◆No.082

  • 普段文字ばっかりの本を読むことが多いけど、絵画鑑賞も好きだから面白かった。絵の解説だけじゃなくて、画家がどんな人だったのかっていう背景も知れてよかった(笑)へんな絵ばっかりやった

全64件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

山田五郎(やまだ・ごろう)
1958年、東京都生まれ。編集者・評論家。東京国立博物館評議員。AHS(英国古時計協会)会員。上智大学文学部在学中にオーストリア・ザルツブルク大学に1年間遊学し、西洋美術史を学ぶ。卒業後、講談社に入社。『Hot-Dog PRESS』編集長、総合編纂局担当部長等を経てフリーに。現在は時計、西洋美術、街づくりなど幅広い分野で講演、執筆活動を続けている。『ぶらぶら美術・博物館』(BS日テレ)、『出没! アド街ック天国』(テレビ東京)など、テレビ・ラジオの出演も多い。主な著書に『知識ゼロからの西洋絵画入門』『知識ゼロからの西洋絵画史入門』『知識ゼロからの西洋絵画 困った巨匠対決』『知識ゼロからの近代絵画入門』(以上、幻冬舎)、『ヘンタイ美術館』(共著・ダイヤモンド社)、『へんな西洋絵画』(講談社)など。

「2022年 『第2期:5巻セット 〈白の闇〉篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田五郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×