水滸伝 10 濁流の章 (集英社文庫 き 3-53)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087461855

感想・レビュー・書評

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  • 「双鞭」の異名を取る呼延灼が登場する回

    鞭と言ってもムチのことでなく、節のある棒状の打突武器のこと。しかし、この本ではムチのよう。

    呼延灼は、三十騎を横一列に鎖でつなぐ、連環馬戦法で梁山泊軍に大打撃を与えます。

    しかし、北京に戦況を報告に行っている間に、高俅(大宋国の悪漢、原作ではラスボスのような存在)が勝手に呼延灼の軍を動かし、梁山泊軍に大敗します。

    戻ってきた呼延灼は、自分の軍が壊滅的被害を受けていることを見て、梁山泊に降伏します。降伏後は、梁山泊本隊の指揮官の一人になります。

    巻の最後で、呼延灼は穆弘、史進(ともに梁山泊の武将)とわだかまりを解きます。

    ※呼延灼は副官を、穆弘は弟を、史進は旗揚げ当初からの同志をこの戦いで失います。

    このくだりは、わだかまりを解くための言葉も、それを了承した言葉も、ともに言葉数が少ないのですが、

    漢がお互いを理解するには無駄な言葉はいらない!

    しかしながら、

    それでも言葉にして言わなければならないことがある!

    ということを、よく現わしています。この巻で最も私が好きなところです。


    余談

    この巻から、李逵の料理の描写が増え、より生き生きと描かれています。
    鹿の骨を煮たてて雑炊を作るあたりは、たまりません!!

  • 2010年7月2日(金)に読んだ。

  • 呼延灼が加わった!やったー!
    どっちか死ぬんかと思ったよ。

    折り返しにさしかかったし
    今後が楽しみ!

  • 呼延灼軍と戦い、敗北。その後、梁山泊に合流するまで。

  • 代州の軍を率いて呼延灼が梁山泊軍と激突する。初めての敗北、しかし結果は、連環馬の作戦を打ち破り、呼延灼将軍も梁山泊へ、青蓮寺の策により今後も新たな敵が登場する?
    私としては、轟天雷の大砲の取り組みが好き、今後活躍の場面はあるのか?

  • 【百年、二百年あとに、戦がない時代が来るなら、俺は、いまだけ戦を愉しもうと思う。】

    地方軍の雄が登場!梁山泊の始めての敗戦。
    そしてちゃくちゃくと仲間を増やす梁山泊。策略をめぐらす官軍。おもしろい。

  • 高俅がムカつく

  • ついに代州から呼延灼将軍が呼び寄せられる。梁山泊に対して一度だけの勝利を義務付けられた呼延灼は見事、帝の期待に応える。梁山泊は、施恩、穆春などを失う。しかし、呼延灼が戦果を帝の使者に報告に出ている間、後方で高見の見物をしていた高救が勝手に代州軍を指揮し、梁山泊の反撃を受ける。<br />代州から民兵を率いてきた盟友である韓淘、ほうきが梁山泊に加わり、戻った呼延灼も後に続く。<br /><br />一方、官軍を追われた禁軍師範の徐寧が帳青により救出され梁山泊に加わる。朱富は官軍の掃討に逢い命を落とす。

  • 晁蓋危機一髪。最後には呼延灼が合流。あとがきにもあるように、このシリーズ、本当に置き場所注意だわ。

  • 呼延灼が梁山泊に合流

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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