さよならバースディ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 177
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087462951

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーとして楽しめるだけでなく、言語学習に関する知識が深められる、さらに研究施設や研究者の実情も垣間見え、得るものの多い小説でした。

  • 緻密な部分もあれば、雑な部分も目立つ作品。
    しかし、最後のシーンは心に残る名場面だ。

  • バースディという名のボノボに言語習得をさせる研究をしている主人公、まこと。
    研究室の教授が自殺して一年後、共に研究していた恋人のゆきまで死んでしまう。
    ふたりの死の理由はなんなのか。ゆきの死の瞬間を見たバースディに、まことは必死に話しかける。

  • バースディと真と由紀とで、バースディの能力を育てていく前半は、バースディが真と由紀の子どもみたいでほほえましかった。
    そこに、安達先生の死とか、ちょっとずつ不穏な空気が混ざりこんできて、急にがらりと世界が変わる。
    世界とはこういうものだろうも思い込んでいたことが、覆される。
    その中で唯一変わらなかったのがバースディで、その上彼が由紀の死の真相を知っているかもしれない…。

    謎は解き明かされていくわけだけど、真相は切なすぎた。というか、バースディがかわいそう過ぎると思った。
    結局、人間の自己満足みたいに終わったように思えて、そこまでは面白かっただけに、残念だった。

  • 大切な人との突然の別れ、死の理由を突き止めた結果、
    知りたくない理由ではあったけれど、
    残されたメッセージがとても素敵な形で残されていたこと、
    傷つく心がそのメッセージにより癒される。
    とてもジーンと来た小説でした^^

  • 本屋の宣伝文に惹かれて購入。


    中盤まではとても面白くて次の展開が気になってしょうがない、
    て感じだったんだけど…
    終盤差し掛かるあたりから終わりが読めてしまって、
    読んでる側もテンション下がってしまった。

    ラストはそれでも読みながら泣いたけど、
    中盤までの勢いが最後まで続いていれば間違いなく、
    私の中で今年読んだ小説面白かったナンバー1に輝いていたはず!

    それだけにとても残念。
    個人的にとても惜しい小説でした。

    20090922

  • チンパンジーの言語コミュニケーションの研究をとりまく人間関係、寄付金問題、さらに自殺事件もある

  • 結末それでいいのか。
    薄い浅い。ボノボがただのアイテムにしか思えない。
    ちょっといい話な感じで終わらせようとしてて腹立つ。

  • 一応ミステリではあるのだけれど、殺人ではなく自殺の真相を探るからなのかとても切ないです。犯人がわかれば動機がわかる。でも自殺は推測しかできない。
    展開も弱くて自殺の動機にもいまいち納得がいきませんが、ラストシーンにすべてもっていかれました。泣いて、ああ、この本は好きだと思いました。ずるいなあ。ミステリを読みたかったはずなのに、ミステリじゃなくてもいいかと思ってしまうような1冊です。

  • 真相の目撃者はサルだけ…という設定は面白い。バースディを通じた謎解きというか由紀の遺志との対話も素敵ではあるが、もう少し「その後」を書いて欲しかった。折角大学等の問題に触れたのに、最後あまりにも内輪で終わるのは消化不良。あと各人の性格がイマイチ一貫していないような気がしちゃう。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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