- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087498110
感想・レビュー・書評
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不思議な世界が表現された作品です、
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昔読んだ記憶が残っていた。
実に、痛い話だ。
こういう話は苦手だ。
読んでいて苦しい。
委縮する心・恐怖・裏切り・諦め
負の要素がみっしりとつまっている。
どうしてどこにも救いがないんだ。
どうして温かいものが感じられないんだ。
ニンゲンって、こういう面ばかりではないはずなのに。
いわゆる思春期のややこしい時期。
子どもと大人の境目で、自ら成長に向かおうとした姿に救いを感じる。
まだまだ視野が狭くって、こどもっぽい感じが、上手に描かれていたと思う。
苦手な話だ。
それは、リアルに痛いから。 -
有名人(芸能人)物は敬遠していたが「食わず嫌い」もなぁと手に取った作品。 偶然にもこれがデビュー作。 急に終った感も少年が成長していく過程の話なんだからオチなり、結末が有る訳ではないと一人納得。
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中学3年生(だっけ?)の透。親の仕事の都合で転校を重ねる。自分で作り上げた幻影のヒカルに頼っちゃいけないんだと、成長していく。
酷いいじめとか、胸が痛くなる。
痛い・悲しい・怒りと、暗い雰囲気に包まれた作品だった。 -
辻仁成デビュー作。第13回すばる文学賞受賞作。
転校を繰り返し、殻に閉じ籠る性格を形成してしまった主人公がもがきながらも成長していく姿を、怒りの姿勢で描いた青春小説でした。ストレスを文章にしたらこうなった、みたいな。これは辻さん自身が転校を繰り返した過去故に描き出せるリアリティなのかもしれません。でも思春期の少年の爆発的鬱屈、不条理による心の空洞を埋めるものが「悲しみ」だったのは哀れ。
彼が自力で踏み出した勇気は称賛に値します。
いつか満たされた平穏な生活が訪れますように。
(実家本) -
解説者島田雅彦氏。
こうやって整理してくれるって凄い。
というのも、起承転結系でない物語は読み終わってももやもやする事が多いので…。
続編があるようだけれど、一応読んでみようか。。
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2015.1
ブックオフ自由が丘 -
転校の多い主人公が妄想のヒカルと友達で、他に友達が誰もいないという寂しい状況の中、日々葛藤している話。
書き方が独特で、不思議な世界観に包まれる書き方。
読みやすいし、サックリ読めるけれど、なんとなくモヤモヤする感じ・・・