ピアニシモ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1624
感想 : 155
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087498110

感想・レビュー・書評

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  • 暗い話だった。

  • 高校生のときはなんとなく共感もできたような気もするけど・・・・
    今読み返したいとは思わないかな。

  • 辻仁成の処女作。
    小説家のほか、Film DirectorとRock vocalistという顔を持つとのこと。残念ながらそちらの方は知らない。平成8年に「海峡の光」で芥川賞受賞。他の作品も読んでみよう。
    人格統合のような話で締めくくられるが、精神医学的な分析は必要ないようだ。

  • 幻想でつくりあげたヒカルの存在や、自殺者をヒーローと呼んだり、陳腐になりそうな材料だけど、妙にくだけた、ふまじめな(雨雲を生理綿と呼んだり)感じがよかった。憂鬱を軽やかに表現するのって、独特だしすごいなー。

  • ヒカルの存在が面白い。
    主人公の影のようで本心を表すものだったんじゃないかと思う。

    子どもから大人になる過程の描写が好き。
    子どもならではの妄想が途中からリアルになるところが好き。

  • ・6/2 かおりんと一緒に読む約束をした.週末に本屋で見つけられたかなぁ.でももう既に3分の1読んでしまった.結構荒廃している物語かもしれないな.明るい気分になりたがってたけど、これじゃあ沈んだ気分になってしまわないかい?
    ・6/4 なんだかあっという間に読み終えてしまいそう.1ページの文字が少なすぎるんだよね.多分これが彼の原点の小説なんだろう.節々に今迄読んだ物語のキーとなるものが見えているからね.
    ・6/5 読み終わって、ちょっと寂しい気分になった.自殺の話しは時期が時期だけにちょっとドキッとした.切ないなぁ.かおりんは読み終えたかなぁ.

  • 【あらすじ】
    僕にはヒカルがいる。しかし、ヒカルは僕にしか見えない。
    伝言ダイヤルで知り合ったサキ。でも、知っているのは彼女の声だけ。
    あとは、冷たい視線と敵意にあふれた教室、崩壊寸前の家庭……。
    行き場を見失い、都会のコンクリートジャングルを彷徨する孤独な少年の心の荒廃と自立への闘い、そして成長―――。
    ブランク・ジェネレーションに捧げる新しい時代の青春文学。
    第13回すばる文学賞受賞作。

  • 思春期の頃読んで非常に腹立った記憶があったので、思春期過ぎてもう一度読み直そうと思って再読……しかけたのですが、やはり無理でした。合う合わないがパッキリ分かれそうな作品。ストーリーやテーマ云々以前に、描写がどうもねちねちと執拗でくどい。わたしにはそう感じました。

  • 他の人のレビューを読むと、
    後味が悪いとか、報われないという意見もあるようだが、
    私はそのようには思わなかった。

    父親の転勤のせいで、転校を繰り返し
    学校になじめず、いじめられる透。
    転校を繰り返すうちに自分の殻にこもるようになり
    ヒカルというもう一人の自分を作り出して
    他人に自分の心を見せなくなった透が
    自分の殻を破って成長していく姿を描いたもの。

    透が自分の殻を破る様子は
    腹の底から湧き出す何か、力みたいなものが爆発するような感じで
    勢いと恐怖、時には暴力といったものがあり
    透と同世代の男の子達には、共感できる部分もあるのではないかと思う。

    ただ、私は女なので
    男の子だったら、あんな感じなのかなあ
    と思って読んだ部分も多い。

    でも最後には、透の成長した様子が描かれていて良かったと思う。

  • 『すばる文学賞』第13回(1989年)

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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