悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098252749

感想・レビュー・書評

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  • 初めてAudibleで読んだ(聴いた)記念すべき1冊。

    社会派ブロガーちきりん氏とプロゲーマー梅原大吾氏が学校教育をテーマに対談するという話。
    全く背景の異なる2人だが、現在の学校教育が嫌いであることを共通点として幼少期から将来に向かってどんどん話が膨らんでいく。大テーマは学校教育であるが、そこから派生する様々なエピソードに惹きつけられた。

    ・第1章で梅原さんが述べた「そんなに尖っていない人は学校に行ったほうがいい」という話はもっとフォーカスされていいと思う。ただ梅原さん自身のトークもこの話が1章だけで終わりとなってしまい、消化不良に感じた。

    ・学歴がないことで受けた梅原さんの差別的な扱いは刺さるものがあった。

    ・周りの環境に(悪く言えば)落ちこぼれが多かった梅原さんと、総じて優秀な層に囲まれてきたちきりん氏。2人の背景の違いから生まれる「周りの苦しんでいる人」像の違いが面白い。逃げすぎてどうしようもないところまで行ってしまった梅原さんの知り合いと、真面目で逃げられずに苦しんでいるちきりん氏の知り合いの対比など。

    ・総じて今の学校教育が絶対的な悪者の前提で話が進んでいるので、教育関係者のコメントも聞いてみたい。

  • ぐうの音も出ない程面白かった。
    「学校的価値観」という言葉が重く感じる。
    「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」というアフリカの諺が心に残った。

  • 二人の話の食い違いが実に面白い。

  • ブロガーのちきりんとプロゲーマーの梅原大吾が教育について語る一冊。
    所謂教育の話ではなく、ぶっちゃけた話を成功した2人の視点で語っている。

    ===

    学校は必要か?
    ・何だかんだ学歴で見られる。ない人にしか分からない悲惨さがある
    ・行っておけばいいという考えも悲惨な人生を生む
    ・大学なんて行かないでいいっていうのは大抵明確にやりたいことを持っている人。言い方は別として自分で生きる力のないならとりあえず学校は出たほうがいい


    学校に意味があるのか?
    ・テスト前だから勉強しろ?
    ・考える力がつかない。日本人よりもアメリカ人の方が具体的で深い質問をする
    ・疑問は出てきたら半分くらいは答えにたどり着いてる。

    日本人はもっとwhyの質問を立てた方がいい
    社会性を上げる意味では日本の教育はいい。トイレは綺麗。食事も行儀よく

    手をあげる子が高く評価される。ビジネスでは手をあげても結果でしか評価されないのに。そういう現実を教えていない


    中学生で専門性を狭めるのは早いというけどほんとう?
    ほとんどの人は回りながら適性を見つけていく。
    →幅を広げたいからコンサルとかまさにそう。
    だから日本は満遍なく何かできるけど、尖って何かできる人がいない
    ※天才と言われる人たちは中学くらいからは頭角表してる


    新ゲームがリリースされた当初は強いキャラを使って勝ち続ける。
    それだと工夫しなくなる
    でも使いにくいキャラを使って勝つ方法を模索するほうが頭を使って考えるので長い目で見たら勝てるようになる。
    学校教育でも効率よくやって、一夜漬けで点数をあげる効率のいいだけの人が多いので、社会に出て長期的にはダメになる。
    →赤本とかから入るの謎だった。
    公式とかも毎回計算して出してたw
    公式覚えられなかったのもあるけど、意味理解しないで公式だけ使うのどうなんよと思って。

    日本のゲームはアメリカより強い。それはノウハウを共有し合うから。アメリカは目先に賞金の出るゲーム大会があるのでみんなそこで勝つためにノウハウ溜め込む。日本では日本の中で勝とうとせずに世界で勝つために日本のレベルを引き上げようという意識があるから共有し合う。早く行きたけば1人で行け、遠くに行きたければみんなで行け。
    日本のバブル期の製造業もまさにそうで、世界で通用するために産業全体を上げていく目線だった
    →面白い。日本の直近の産業ではこういうことできないんかな


    なぜ自分は評価されないのか?
    マーケット評価は大事。
    自分の方が成績いいのに、雰囲気的に評価はあいつの方が上とか。
    それってマーケットで何が求められているのかを理解しているかどうか
    →よくある。要領いいって若干ネガテイブな含みあるけど、こー考えると重要よな


    人生に正解があると思い込む。正解の教育を受けてきたから。
    その中では自分で決断して意思決定するのは怖いこと

    一方で人生なんて自己満足。正解はないので自分が正解だと思ったら幸せ


    優勝賞金750万円を全額寄付した話。
    お金のためにゲームしてんじゃねーぞって宣言したくて寄付を決めた
    試合前に寄付を宣言せず買ってから寄付した。
    試合前に宣言するとしないといけない空気になるし、目の前にお金がないから口だけで言えちゃう。
    でも試合前に宣言してないと寄付しない選択も取れちゃう。だから本気で寄付するのかっていう自分の本音が確かめられる。

    →確かに想像で言ってるだけって多いかも。めっちゃハードだけど頑張れるの?にYESって答えるけど、それってめっちゃハードじゃない今の状況で言ってるだけだしなあ

  • めっちゃ良かった。

  • 学校的価値観に縛られてる身としてはちきりんの意見に納得することが多々あった。

    あがくことそれ自体が楽になるために必要なプロセスなんだね。

  • ブロガーのちきりんとプロゲーマーの梅原大吾の対談集。

    テーマは教育論ということで、学校教育の恩恵を受けたちきりんと恩恵を受けなかったウメハラが対照的で面白かった。

  • 全く対極の考えを持つ二人の対談。ゲームの世界的トッププレイヤーのウメハラ氏と社会派ブロガーのちきりん氏。正解のない課題に対して、二人の意見が異なり、面白い。

  • 一気読み。これは面白かった。 梅原さんの話はストンと腑に落ちる。納得の一冊!自身が学校教育を受けてどうかんじていたのか、かつ学歴がまだまだ有効に機能していること(入り口だけとしても)、が授業つまらなかった生徒の視点から述べられており、非常に共感できる。

  • この本でしきりに出てくる既存の「学校的価値観」では答えに最短距離で近づくことが求められ、無駄なことはしないように教えられる。そこに反発した2人が教育について語り合う。結論としては他人に勝つ方法ではなく、自分の人生を楽しむ方法を自分で考えることが大切。

    楽しむためには自分の人生を生きるフィールドを見つけなければいけない。自分のフィールドでそこで生きていくという納得感が必要だ。やりたいことがあったら頭で考えるだけでなく、とことんまで突き詰めて自分の限界を知らなければいけない。どうしてもだめならまた違うフィールドにチャレンジする。そうやって一見無駄に見える回り道をすることでしか自分の人生に心から納得することはできない。

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著者プロフィール

ちきりん

関西出身。バブル最盛期に証券会社で働いた後、米国の大学院留学を経て外資系
企業に転職。2005年に書き始めた社会派ブログ「Chikirinの日記」は日本有数の人
気ブログとなり、ツイッターのフォロワーは30万人を数える。2011年からは独立
し、文筆活動に専念。デビュー作となった本書のほか、『自分のアタマで考えよ
う』(ダイヤモンド社)、『社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう』(大和書房)、
『未来の働き方を考えよう』(文藝春秋)などの著作がある。

ブログ    https://chikirin.hatenablog.com/
ツイッター  https://twitter.com/InsideCHIKIRIN

「2013年 『ゆるく考えよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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