ソロモンの偽証: 第Ⅲ部 法廷 上巻 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101369396

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  • 2018.06.12

    裁判が始まる
    後半、証人喚問が同級生になるに従って盛り上がってくる

    相変わらず一気読み

  • 第一部・事件と、第二部・決意は単行本で読みましたが、第三部・法廷は文庫本で読むことにしました。
    なぜなら、文庫本には後日談が収録されていると聞いたからです。
    その代わり法廷の、いいところでつづく…になってしまいました。

    生徒たちにより体育館で行われる裁判。
    最初は子どもの遊び程度に思って野次馬的な気分で傍聴に来た大人も、圧倒されるほどの真摯な姿勢とクオリティ。

    証人への尋問。大人に対してもひるまない。
    聞くべきことを聞き、不利な情報の効果をそぐ。
    駆け引きに次ぐ駆け引き。
    全くもって面白い。

    特にクラスメートに対する喚問になってからがいい。
    証人には証人の立場や考えがあるということを、読者もここで初めて知る。
    大出俊次の仲間だった井口と橋田。
    ひとからげに見ていた彼らの心のうちは、全く違うものだった。

    陪審員たちの、証人に向けるまなざしも、クラスメート相手だからこそ痛ましかったり冷やかだったりけんか腰だったりする。
    ここで、子どもと子どもの心が対峙する。
    この経験は、きっと彼らを成長させるのだろう。

    ところで…どうにも気になってしょうがない敬語。
    ○○しておられる。
    これ、東野圭吾も村上春樹も使っているけれど、関西出身の男性だからしょうがないなあと我慢していた。
    でも宮部みゆきまで「○○しておられる」って書くのか…。
    「○○していらっしゃる」とは言わないの?学校ではそう習わないの?

    『られる』敬語はあまり品がよくないから、最終手段と習ったんだよね、私。
    尊敬語、謙譲語、丁寧語とTPOに応じて使い分けられるべき敬語を、『られる』で簡単に敬語にしてしまうのはよろしくない、と。
    「○○していらっしゃる」または「○○しておいでになる」じゃないのかなあと、気になって気になって…。
    でもストーリーも気になるから、さくさく読んだけどさ…。
    中学生なら学校で習いたての敬語になると思うんだけど、藤野涼子でさえ「○○しておられる」っていうんだもの。
    私が習った敬語はもはや死語なのか?
    ああ、気になる気になる気になる。

  • 本当に中学生?な裁判シーンだけど、忠実に再現したらお楽しみ会みたいな茶番劇になりかねないのでこれはこれでいいかも。廷吏のヤマシン君、男前でイカしてる。

  • ついに裁判が始まった。もう続きが気になって仕方ない。時々読んでいて、彼らが中学生であることを忘れてしまう。あまりにもできすぎている気がするが、面白いからなんでもいい。大出たちと柏木の喧嘩の全貌が明らかになったところはすごく面白かった。やはりこの喧嘩のことを聞く限り柏木は自殺したようにしか思えない。
    いくら大出たちだからと言って柏木を殺すことなんかできないし、まず柏木がそれを許さないと思った。
    三宅さんの供述は嘘ということになるが、彼女の本気さを見ると本当のようにも見えてくる。ここに来てまで嘘をついているのだとしたら、すごい。
    神原のことがずっと気になる。はやく神原が柏木とどんな関わりがあったのか明らかにして欲しい。

  • ついに開廷。
    議論の応酬が熱い。
    三宅樹里と垣内美奈江のシーンの緊迫感たるや

  • 物語は佳境に。
    さらにギアを上げてきた。
    こんな賢い中学生いる!?って端々に思いながら読んだけど、後半はそんな考えが浮かぶ余裕がないくらい夢中。

  • やっとこさここまできたか。あと一巻だな。

  • いよいよ最終巻に向けて盛り上がってきた。
    それぞれの人物が丁寧に描かれているので読みやすい。

  • これだけ長い本作を、どうやって映画化したんだろう…と気になっていた。

    ここまで読んで、なんとなく想像。
    あ、裁判部分主体でやるのかな?

    しかし、何度も思うのだが、検事側の3人、弁護側の2人、中学生設定忘れてしまうなぁ。
    時代的にちょこっと無茶をしても許されるってことなんだろうけど、もしや中学生だからこんな思いきった事させてまかりとおってるんだろうか。


                     続き、続き

  • 裁判が始まった。
    冒頭は、さすがにこんなことを
    中学生が成し遂げられる気がしない!
    (言葉遣いや発言内容や思考諸々すべての点で!)
    と思っていたものの、
    柏木くん父兄が出てきたあたりから
    もはやそんなことは忘れるほど
    のめり込んでしまうおもしろさでした。
    視点が脇役複数なのもおもしろい。
    ついに3日、核心に迫りつつある法廷。
    最終巻が楽しみすぎる。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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