赤と黒(上) (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102008034

感想・レビュー・書評

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  • レーナル夫人との恋の駆け引きが主だが、それが白日の下にさらされ、主人公ジュリヤンが神学校に入れられてからが面白かった。絶望する日々から脱却した日に流した涙が美しく思われた。

  • 女子受けしない恋愛物

  • 名前は知ってるけど読んだことのない本がたくさんある。これもその中の一冊。父や兄から虐待され、暗い日々を過ごしていたジュリヤン。野心を内に秘め、町長レーナル家の家庭教師として潜り込み、僧侶となって出世しようと目論む。レーナル夫人を誘惑し、恋に落ち、愛と野心の間で揺れる主人公。途中から続きが気になりどんどんページが進む。読まれ続ける名作にはやっぱりそれだけの意味があるんだな。2012/369

  • ナポレオン1世失脚後の復古王政下、7月革命前夜のフランスを舞台に、主人公ジュリヤンの野心と恋愛が描かれる。
    第1部(上巻)は、レーナル夫人の秘めやかでありながら情熱的な恋心が印象的。最終章、パリへ発つジュリヤンと、彼への想いを断ち切った(しかしやはり未練のある)レーナル夫人との最後の逢瀬が甘く、激しく、そして切ない。
    第2部(下巻)では、レーナル夫人と対照的に激しい気性のマチルドとの恋愛模様が描かれる。相手に好意を持ちながらも素直になれず、駆け引きを繰り返すふたりがいじらしい。第19章「喜歌劇」において、無意識に描きあげた横顔がジュリヤンにそっくりであったことから、「神様のお声だわ!これこそ愛の奇蹟にちがいない」と狂喜するマチルドに親しみを感じてしまう。
    ジュリヤンに恋をする2人の女性に対して、肝心の主人公ジュリヤンにはいまひとつ魅力を感じることができない。反骨精神あふれる野心家として描かれているが、レーナル夫人やマチルドからみれば、女心を弄ぶ残酷な男にすぎないように思われる。

  • 文句なしに世界の5本の指に入る恋愛小説である。どんどん昇進していく主人公のさまとともに大きな読みどころだ。愛ゆえの挫折と最後のシーンは他の作品にはほとんど見られない特上の終わり方だ。素晴らしい一級の素晴らしい不朽の作品である。

  • 「だが、真の情熱は利己的である。」

    
    製材小屋の子である主人公は、そのひ弱な肉体ゆえに父、兄からいじめられていた。しかし、その心には傲慢な野心が隠されており、いずれはナポレオンのもとで出世をしたいと願っていた。

    ひょんなことから家庭教師として村長の家に住むようになり、その夫人を誘惑する。結果、踏み台のはずの夫人にはまり、神学校で学ぶことを余儀なくされた。出世のため、と言いつつ、最後まで冷静、冷徹でいられない主人公のもろさが、土壇場でその成功への近道を断つ。

  • 一度読んでみたかったスタンダール
    文章がねちっこくてあまり楽しめず、上巻のみで断念しました
    少し間を置いて、ガンガン進む物語よりもねちっこい文章をつらつら読みたくなったら下巻を手に取りたいと思います

    過去に読んだ外国文学も「ねちっこい」印象だったのですが、外国語を翻訳するとそうなってしまうものなのか、たまたま好みの合わない翻訳だっただけなのか……

  • 面白い

  • 2014/2/22 読了

  • 対比が良い
    赤と黒であり、レーナル夫人とマチルドであり、都会と田舎である。

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著者プロフィール

スタンダール(本名アンリ―・ヘール)は、フランス革命からはじまるフランスの歴史的な激動時代を生き抜いた、フランスの代表的な作家。著書に「赤と黒」「パルムの僧院」「恋愛論」など。

「2016年 『ディズニープリンセス 「恋愛論」 Disney Princess Theory of Love』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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