グレート・ギャツビー (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102063019

感想・レビュー・書評

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  • 読みにくい。よく分からなかった。

  • 男性の視点だとすごくロマンがある話なんだと思う。一世代で成り上がり初恋の人を迎えに行く。しかし報われずに死んでしまう。女性からするとどうしてもギャッツビーの不甲斐なさが目についてしまうけどね。
    田舎ものの純情さ、都会ものの冷酷さという対比が面白かった。ギャッツビーの笑顔の魅力はその純情さに根ざすものに思える。

  • 再読。大学生の頃よりは話に入れた気がする。

    今年のスピーチコンテストのお題だけど、高校生にはちょっと話が重いし、難しくないですかね!?

    コンテストに出る子にあらすじ説明してあげたら、(´・д・`)って顔になって
    「なんでこんな話が選ばれたんですか?」って言われました…

    確かにあらすじ説明だけじゃ、ギャツビーのグレートさは伝わんないよな~

  • ギャツビーという人間に対して、驕りと虚栄心の塊(もしくはただのストーカー)として軽蔑するか、それとも不当な手段で名声を得ても一人の女性に愛を注ぎ続けた純真無垢な男として同情するのかは、人によって持つ印象がかなり違うのではないかと思う。


    前半ははっきり言って何を言いたい小説なのか理解ができなかった。文体も読みづらく、入り込めない。
    後半の劇的な展開を経て、初めてこの男の持つ感性に共感を抱くことができたね。狂気に歪んだ愛を心に刻んでしまった人間として。



    解説を読んでみると、この小説がアメリカ社会が持っている(あるいはかつて持っていた)断絶と矛盾を見事に悲劇的に描いた小説だと分かった。
    そういう文脈で読むこともできるし、僕がそうしたように純粋すぎた愛の物語として読むこともできるだろう。

    いずれにせよ、複雑な小説だった。

  • S49発行の文庫

  • いつもは原作を読んでから映画を見ることが多いのですが、ディカプリオの映画を見て興味を持ったので原作を読みました。
    正直、このあたりの名作と呼ばれる作品は訳が古い(分かりづらい)なと思いました。
    作品の面白さは映画の方が伝わるなと、個人的には思います。

  •  なんかもう色々考えたけど最終的に、グレート・ギャツビーだよ、って一言しか浮かんでこない。

     恋とか愛とか憎とかじゃなくて、絢爛豪華な世俗の美の実現に奉仕したジェイムズ・ギャッツとかいうジェイ・ギャツビーの華々しき生き様の記録だった。あんたにはあいつらをみんな一緒にしただけの値打ちがある。
     唯一の夢を抱いて長く生きすぎたという一文がとても侘びしい。彼は立派な男だった。

     最初から最後まで認められなかったと言いながら、葬儀に参列する人を求めて方々に連絡するニックが胸に来た。

  •  昨年レオナルド・ディカプリオ主演で「華麗なるギャツビー」のタイトルで映画化された。WOWOWで放送され録画はあるが、まず原作を読んでからと思いまだ見ていない。

     ストーリーはそれなりに面白かったが、小説そのものは私には読みにくかった。ところどころにある誇張した表現が読みづらさの原因ではないだろうか。

    『地球が太陽から傾き離れて行くにつれて、灯は輝きを増し、…』
    のような文章が出てくるが、どういうことなのか考えていると前に進まなくなる。雰囲気で流すことにした。

     また、オビには「アメリカ文学史上最高の恋愛小説!」と唱っている。ギャツビーはただ恋を成就させるために巨万の富を築いた男とされるが、そこのところも読んでいてあまりピンとこなかった。時代が1920年代の設定なのが問題だとは思わない。翻訳の影響でもないだろう。もしかしたらアメリカ文学に慣れていないからかもしれない。さらに別のアメリカの作家の作品を読んでみたいと思う。

  • 超特急の列車の外壁に腕一本でしがみついているような感覚で、少しでも集中を欠こうものなら物語から振り落とされ、字面だけを目で追い、遥か先に去ってしまった電車の小さくなる姿を茫然自失と見送る羽目になる。しかも、自分が電車から振り落とされたのに気付くのに結構な時間を要するので、たちが悪い。振り落とされないための唯一の方法は、映像化することだと心得た。常にバックグラウンドまでクリアに映し出す一枚の鮮明な絵をパラパラと見せられているようで、特に行間の持つ力が凄まじいと個人的見解。ただ、物語の世界観に共感出来なかった。ギャツビーのデイジーに対する狂想的な愛も、トムの執心と不倫の齟齬も、そして何より主人公ニックの感受性にも。やっぱり古典作品は疲れる。

  • [配架場所]2F展示 [請求記号]908/S-1 [資料番号]2004108216、2004131596

  • 愛する人を勝ち取るためだけに手段を選ばなかった、華麗なるギャツビー

  • 予想してたのとちょっと違った。
    こんな、華やかで悲しいストーリーだったなんて。

    各訳者による冒頭文の比較ができるサイトがあり
    選ぶ前に参考にしたけど、
    だんぜん野崎訳が好みだわ、な結果に。

  • このあと映画を見た。それでやっと整理できた。僕にはわかりにくい文章だった。

  • やっぱ野崎訳でしょ!
    というのはおいておいて、
    映画を観て久々にこの本の事を思い出したので検索しました。原作はやっぱりもっと奥深かった気がする。

  • 1920代に書かれた小説なんですね。
    はじめは登場人物の誰かに自身の感情を重ねあわそうと
    しましたが、時代のせいか全くの無駄でした(笑)

    そこでストーリーよりも主人公達の行動原理や、1920年代のアメリカ
    社会ならではのもの、あるいは今でも変わらぬ普遍的なものについて、
    それぞれに興味が沸いてきました。

    まずギャツビーが愛した、あるいは求めていたデイズィーとは彼に
    とって何を意味していたのか。
    …一面ではそう見えますが、とても純愛といった類ではないように
    私には感じられました。

    相手を想いいたわることよりも、自身の信念・欲望を優先
    させている辺りに、非常に人間臭さを感じてしまいました。
    目の前にいるデイズィーを見ているようで、違うものを見て
    いたような気がします。

    久し振りの再会時のカチカチぶりは女性にとって微笑ましい
    かとは思いますが(笑)

    デイズィーという女性の描かれ方も、表面的なところ以外、
    あまり魅力的には思えませんので、意図してそうなっている
    のか、あるいは当時の上流階級の方達を反映してそうなって
    いるのかは分かりませんが…

    上流階級といえば、この作品からは当時の社交場での華やかで
    退廃的な雰囲気がとても良く伝わってきて、想像するだけで
    とても面白かったです。

    またその他として、当時から所謂「ガラスの天井」といったようなもの
    が、厳然とアメリカ社会に存在していたのも興味深い発見でした。

    映画の方は未見ですが、いつか観てみたいと思いました。

  • 村上春樹の翻訳で2回、ロバート・レッドフォード主演の映画を見てよみたくなり、レオナルド・ディカプリオ主演の映画を見て再読。ギャツビーの抱える狂気的なまでのまっすぐな愛、デイジーの魅惑的な小悪魔さ。野崎訳は登場人物の名前が原典の発音により忠実に訳されているのでそこが少し読みにくい。2013/402

  • 映画を観た機会に読んでみたが、翻訳は読みづらくてしっくりこない。映画を観てなかったら、もっと理解出来なかったかも。

  • 映画で見て、とても印象に残った作品だったので原作を読んでみた。
    映画を思い出しながら読んだ。
    人って薄情だなと思える。切ない。

  • 映画(つい最近のほうの)を見て読みたくなったので。

    映画はかなり細部まで再現してるのですね。
    初めてデイジーがギャツビーの家を案内されたときの、寝室でたくさんのシャツに埋もれて泣き出すシーンとか、トムとギャツビーの言い争うあの日の、5人が顔を合わせてからすべてが崩壊するまでの一連のシーンとか、映画ではけっこう忘れられない感じの美しさ、その裏の憂愁、絶望感・・って感じだったけど、もともとこういう雰囲気の文章なんだな、なるほど・・と思いました。

  • フィッツジェラルド二冊目。英語の授業でこれの映画のインド人俳優を取り上げたので。ちなみに1974年のものなので表紙は違う。
    アメリカの風土がひとに与える影響について、よくわからないけれど、フィッツジェラルドは本当にアメリカという場所を愛おしく思っているのだと思う。
    フィッツジェラルドを擬した主人公ニック・キャラウェイが引っ越し先の東部で出会ったひととの間で織りなされる日常・愛憎劇。明かされていく隣人ギャツビーの過去。彼は失ってしまったものを懸命につかもうとして生きるも、横たわった時間はあまりにも長く、願った夢はあっけなく崩れ落ちた。うだるような暑さだけが肌にまとわりつく。
    人間観もさながら風景描写もとてもきれいでフィッツジェラルドの観察力の高さがうかがえる。
    文学的象徴の読み取りや、文の持つ美しさ・華麗さが全然くみ取れなかったので、必ず再読したい。

  • 映画の原本。比喩を多用した文章が特徴的で、アメリカの文学作品の代表的な作品のひとつとなっているらしい。しかし、正直なところ、読みづらい。
    ストーリーはなかなか面白かったので、映画で再度内容を楽しみたい。

  • たった1人の女のために文字通り人生の全てを捧げた男、ギャツビー氏の物語。

    と、世間一般には言うのだろうが、ある意味でデイジーという女の物語でもあると思った。
    ギャツビー、夫、そして語り手さえも魅了する、ファムファタールの物語であると。

  • これは西部から東部への話。
    人間の一生もそういった、単なる移動あるいは一過性のものといった話。
    また、人の夢も単なるその一瞬の閃きでありながらその人にとっては、命をかける程のものという話。

  • 何度となく映画化され、レオナルド・ディカプリオ主演の映画も記憶に新しいF・スコット・フィッツジェラルドの"グレート・ギャツビー"の原作です。中西部出身の主人公のニック・キャラウェイが夢を求め、ニューヨークの高級住宅街へ引っ越してきた時に出会った、謎の隣人ジェイ・ギャツビーとの交流とその騒動が描かれます。作品に登場するキャラクターも魅力的で話自体もとても面白いのですが、本作の魅力は、第一次世界大戦後の1920年代のニューヨークにおける社交界の様子や富裕層の生活の描写だと思いました。ラストは切ないです。

  • ※2013年公開の映画の感想もちょっと入っています

    長かったー!

    一年くらいかかったような。
    購入のきっかけは、ウディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』を観たことです。
    フィッツジェラルドの作品を何かよんで慣れようと思って
    「冬の夢」をさっと読みまして、
    よし、用意はできた、読むぞと思って買ったものの、

    つまんねー!!!

    どうしてもどうしても
    お金持ちがパーティーしてるだけの話にしか感じられず
    停滞し放題だったころに、映画が公開され、
    ちょうど映画を観た頃に読んでた部分を乗り越えると
    なんだ、やっぱり文学作品なんだ!
    と感じました。

    ぼくらは、後ろに後ろに懸命に前進していく
    だったかな。
    いざ自分がそうなったときに、自分で気付いて、方向を転換できるか?
    それまでのものを捨てられるか?
    たぶん、ニックみたいな位置取りをしておれば、それはもともと発生しないで済む問題なんでしょう。
    だから、ニックみたいな生き方をしたいなと。

    映画、必要な部分がギュッと詰まってていいですね。
    トビー・マグワイヤのニックが気に入りました。
    間に挟まれて自分が消滅しかかってるかんじ

    村上春樹の訳も出ているようなので、
    「君だけが価値がある」
    がどうなっているのか気になります。

    でも、この作品が自分の好みか否かで言うと、好みではありませんでした。
    時間が経ったら、もう一度読みたい。絶対!

  • 後半に入ってしまえばおもしろく、いい小説であった。映画のデカプリオが完全に演じきってたな

  • 以前に春樹訳で読んでさっぱりだった。映画を観て新潮版読み直したら、意外と原作に忠実な映画だったんだと驚く。ギャツビーの登場シーンもなるほどと思った。とはいえ誰の訳にしても、映画観てなければイメージつかめなかったと思う。今度レッドフォード版の映画も観てみよう。

  • 劇場映画がなかったのでこちらにレビュー。
    スコット・フィッツジェラルド原作「グレート・ギャツビー」の映画。
    まだ原作は途中までしか読んでいないんだけど、配役に全然違和感がなく、とてもすんなり世界に入ることができました。
    ただ、トムが途中からどうしても世界のナベアツにしか見えなくて・・・orz

    衣装を有名ブランドが手がけたことで話題になっていたようですが、音楽もすごく良かった。パーティーのシーンの音楽は、馬鹿げたパーティーだと分かっているけど、それでも仲間に入れてほしくなるような、素敵なものだった。

    でも、ニックにとってなぜギャツビーがそれほど特別な存在になったのかが、よく分からなかった。
    トムとデイジーには思慮がないと言っていたけど、ギャツビーとの違いは何だったんだろう?
    誰もいないお葬式は寒々しくて、あのパーティーに参加してみたいと思った気持ちが一気に萎えた。
    最後に、"The Great"を付け加えるシーンはぞくっとした。

    デイジーがトムの元に帰ったときは何でだよ!と思ったけど、ギャツビーの家で一緒に過ごしている時の、つかの間の時間しか許されていない感じ、あの甘美な感じはきっと、もしギャツビーと一緒になってたら失われたんだろう。
    ギャツビーが、緑色の光を失ったように。

    これから原作を読み終えようと思います。
    ディカプリオは、32歳に無理があるとも言われてたようだけど、すごく良かったと思う。タイタニックの頃のキラキラした感じはないけど、いい感じに熟してるなーという印象でした。

  • とても良かった。翻訳か、私の心境ゆえなのかは不明ですがニックにかなり感情移入。映画の影響もありニックは語り部としか認識していなかったのが勿体ない。建国から200年も満たない時代でも既に大きな階級差があることも驚き。尤も階級なんて僅か1日あればできるものだけど。娘を「きれいで馬鹿な子に育てる」と言っていたディズィは、ご本人こそ!でしたが、その世界に生まれ育ったのは彼女の責任ではないしね。それらを含め 、人それぞれが内面に持つ、自力ではどうにもならない苦悩とその処理方法に共感したり嫌悪したりでした。

  • (1995.08.08読了)(拝借)
    内容紹介 amazon
    豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中には、一途に愛情を捧げ、そして失った恋人デイズィを取りもどそうとする異常な執念が育まれていた……。第一次大戦後のニューヨーク郊外を舞台に、狂おしいまでにひたむきな情熱に駆られた男の悲劇的な生涯を描いて、滅びゆくものの美しさと、青春の光と影がただよう憂愁の世界をはなやかに謳いあげる。

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著者プロフィール

1896年ミネソタ生まれ。ヘミングウェイとともに「失われた世代」の作家として知られる。大学在学中から小説を書きはじめ、『グレート・ギャツビー』を刊行して一躍時代の寵児となる。激しい恋愛の末、美貌の女性ゼルダと結婚、贅をつくした生活を送る。しかし、夜ごとの饗宴を支えるため乱作をはじめ、次第に人気を失い、ハリウッドの台本書きへと転落の道を辿る。1940年、再起をかけて執筆していた『ラスト・タイクーン』が未完のまま、心臓発作で逝去。

「2022年 『グレート・ギャツビー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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