日本アニメ史-手塚治虫、宮崎駿、庵野秀明、新海誠らの100年 (中公新書 2694)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121026941

感想・レビュー・書評

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  • 筆者が書いているように、アニメ作品史であり、監督史観である。アニメについての卒論で、歴史を簡単に解説しているので、少し参考にするのはいいであろう。ただし、アニメの定義やアニメについての研究はほとんど記載されていないので、日本アニメの歴史を読み通すことにとどめておくのがいい。実際はyoutubeで動画を見せながら説明されるとより分かりやすいのであるが著作権上でむりがあろう。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/772791

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000056996

  • アニメ作品史ですね。アトムをリアタイで見てきた人間としては、うまくまとまっているなと感心する。「アトム」「ヤマト」「ガンダム」「エヴァ」をアニメ史の中でのエポックとするのには異論はあるけど。いずれもテレビシリーズをあげており、しかもアトム以外は打ち切り作だからね。後出しジャンケン的なところはあるかな。でも「ガンダム」「エヴァ」ではアニメ作品のファンが制作側になるということに価値がある。またビジネスになったという意味でも。
    それにしても、「虫プロ」の制作費の安さを糾弾していた宮崎駿の「ジブリ」で、アニメーターの給与が訴訟騒ぎになるなんて皮肉なもんだ。

  • 1906年 アニメーションとは何か
    アニメとアニメーション
    アニメーション前史
    海外アニメーションの国内上映
    1971年 3人のパイオニア
    国産化を促したもの
    見よう見まねの技術研究
    大正期モダニズム
    ディズニー台頭による拡大と模索
    前衛の萌芽
    1945年 プロパガンダが技術向上をもたらす
    民主主義というプロパガンダ
    テレビ放送開始による新たな可能性
    1956年 東洋のディズニーを目指す
    ディズニー長編の衝撃
    魔法少年の誕生
    1963年 空を超えて
    アニメを作るために漫画を描いた
    常識破りのテレビアニメシリーズ
    鉄腕アトムがもたらしたもの
    反手塚から生み出されたあしたのジョー
    1974年
    戦艦、目覚める
    不動の問題作、宇宙戦艦大和
    アルプスの少女ハイジ
    1979年 空前のアニメブーム
    劇場版銀河鉄道999
    うる星やつら
    1984年 1000年後からの継承
    1995年 最大の転換点
    2006年 グローバリズムの光と影
    2016年 揺るぎない長編アニメ大国
    2020年 リモートの時代

  • <目次>
    序章   1906年~アニメーションとは何か
    第1章  1917年~3人のパイオニア
    第2章  1945年~プロパガンダが技術向上をもたらす
    第3章  1956年~東洋のディズニーを目指す
    第4章  1963年~空を越えて
    第5章  1974年~戦艦、目覚める
    第6章  1979年~空前のアニメブーム
    第7章  1984年~1000年後からの警鐘
    第8章  1995年~最大の転換点
    第9章  2006年~グローバリズムの光と影
    第10章  2016年~揺るぎない長編アニメ大国
    終章   2020年~リモートの時代

    <内容>
    網羅的かつ体系的に日本アニメの歴史を新書レベルでまとめたもの。資料的価値もあり、アニメを学びたいならまずこの本を読むべきであろう。

  • アニメの誕生から現代まで、制作体制や表現方法、ビジネスモデル、ファン層の変遷、また各時代の潮流や転機も押さえるなど、適確な概史として纏まった一冊。CMやプロパガンダなど、アニメが持つポテンシャルは戦前から関心が高く、(製作に莫大な資金を要する事情がありながら)海軍に支援された長編作品が結果的に発展に寄与するなど、戦後ほどなくから興隆し始めたアニメ大国の一因を垣間見たりもする。東映、虫プロ、タツノコプロ、ジブリなど人財を育てる組織(土壌)があった20世紀に対し、製作委員会方式や個人製作まで可能になった現在、次代の作家やスタッフをどう育てるのか、課題と可能性の両方を感じた。それは範囲が日本国内でなくても何ら問題は無い。

  • 真面目な歴史研究という内容でおもしろかった。アニメオタクの人たちをずっと忌避してきたけれど、自分もこの本に登場する作品の多くを視聴してきたのだった。自分史とアニメ史が重なっているということがわかって感慨を覚えた。

  • 1899.7.20 『浅草仲見世』@歌舞伎座

    Animationの訳語「凸坊(新画帖)」
    凸坊会
    北山清太郎
    下川凹天(天活、)
    幸内純一 三人とも漫画家
    日活の誕生→体制強化

    アニメ発展の要因
    高畑勲 『信貴山縁起』などの絵巻物にある

    『鉄腕アトム』→省略の美

    木村白山

    大正モダニズムと広告

    前衛的なアニメーション作家
    大藤信郎、政岡憲三(プロパガンダ分野で活躍)
    村山知義

    自主制作の荻野茂二
    心理学者でもある乾孝

    プロパガンダ
    瀬尾光世
    『桃太郎 海の海兵』

    1952.7.31 東映動画の発足
    魔法少女もの『魔法使いサリー』

    草月アートセンターと実験アニメ
    アニメラマ アニメーション+ドラマ
    『千夜一夜物語』ら三部作

    タツノコプロ→スタジオぴえろ、productionIG

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著者プロフィール

津堅信之

1968年兵庫県生まれ。近畿大学農学部卒業。アニメーション研究家。日本大学藝術学部映画学科講師。専門はアニメーション史。近年は映画史、大衆文化など、アニメーションを広い領域で研究する。主な著書に、『日本のアニメは何がすごいのか』(祥伝社新書)、『ディズニーを目指した男 大川博』(日本評論社)、『新版 アニメーション学入門』『新海誠の世界を旅する』(ともに平凡社新書)など。

「2022年 『日本アニメ史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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