日本アニメ史-手塚治虫、宮崎駿、庵野秀明、新海誠らの100年 (中公新書 2694)
- 中央公論新社 (2022年4月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121026941
作品紹介・あらすじ
大正時代に初の国産作品が作られてから、一〇〇年余り。現在、関連産業も好調で、国内のみならず海外でも人気が高い。本書は、日本のアニメの通史である。一九一七年の国産第一作に始まり、テレビでの毎週放送を定着させた『鉄腕アトム』、観客層を拡大させた『宇宙戦艦ヤマト』、監督の作家性をしらしめた『風の谷のナウシカ』、深夜枠作品を増大させた『新世紀エヴァンゲリオン』など、画期となった名作の数々を取り上げ、その歴史と現在を描く。
感想・レビュー・書評
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完全に未知の情報は特にないが、それでも未整理だった戦前の記述は参考になる。
既知の情報も、マッピングと定着。
類書をあまり知らないが、おそらくかなりいい本。
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内容
初の国産アニメが作られてから、一〇〇年余り。現在、海外でも人気が高く、関連産業も好調だ。本書は、今や日本を代表するポップカルチャーとなったアニメの通史である。一九一七年の国産第一作に始まり、テレビでの毎週放送を定着させた『鉄腕アトム』、監督の作家性を知らしめた『風の谷のナウシカ』、深夜枠作品を増大させた『新世紀エヴァンゲリオン』など、画期となった名作の数々を取り上げ、その歴史と現在を描く。
目次
1906年 アニメーションとは何か
1917年 3人のパイオニア
1945年 プロパガンダが技術向上をもたらす
1956年 東洋のディズニーを目指す
1963年 空を越えて
1974年 戦艦、目覚める
1979年 空前のアニメブーム
1984年 100年後からの警鐘
1995年 最大の転換点
2006年 グローバリズムの光と影
2016年 揺るぎない長編アニメ大国
2020年 リモートの時代詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
虫プロで『家畜人ヤプー』のアニメ化が企画されていたことを本書で知って驚いた。
あと、巻末の索引が充実していて良き。
終章は近年のネット配信と日本のアニメ界を問う感じで終わっているけれど、最近読んだ『映画を早送りで観る人たち』のことを考えると、作品そのものだけでなく視聴者の態度みたいなものも今後は考慮に入れることになるのかしら、と思う。 -
日本アニメの歴史を追った本。
戦時中は言論統制がひかれ好ましくない映像が規制されていたが、アニメーションは「動く絵により全てが鮮明であり印象が強くて記憶度が高い」として軍部が注目しスポンサーとなっていたことや、テレビアニメの登場によって作品ジャンルの拡大が起こったことなど数々のアニメの背景を知ることができた。
「アニメ」は日本で大きく成長した分野だが、今後については多くの課題が残されている。
例えば、海外でもAnime人気は高まっていたが今ほどアニメの海外輸出に積極的でなかったために海賊版が横行し、アニメ業界の人にその分の利益が還元されなかったこと、供給方法がDVDから配信へと移行し、Netflixを代表とする海外大手配信プラットフォームに切り替わったことなどである。
今後アニメ産業はどのような手を打つのか、それを考えるうえでも今の時代は重要な転換点だと感じた一冊だった。 -
筆者の「これからの日本アニメは、今のままでいいのか、ガラパゴス化になりはしないか、クール・ジャパンと胡座をかいていて良いのか」というアニメ好きの気持ちを直接受け止める、熱い本だった。
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アニメの発祥から現在に至るまでの歴史を知ることができる。制作技術やインフラ、社会情勢、地理的なものまで様々な要因でいくつものブームやトレンドがあり、現在のアニメが作られていることは初めて知った。最新もよいが昔見たアニメも見たくなる。
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50284403 -
【請求記号:778 ツ】
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/772791
5/22庵野秀明映画監督の誕生日に紹介。