シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略

  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140814543

感想・レビュー・書評

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  • とても良かった。自分のいらないものは、誰かにとって必要な物かもしれないという話。

  • 数年前に流行った本を、熱が冷めた頃にじっくり読んでみようシリーズ。
    一年以上、自宅の積ん読ラックに文字通り「積んで」あった本です。正直、もうちょい平坦な本かなーと思ってたけど、想像以上に面白かった。

    現代の過剰消費行動を助長する4つの力のうち、「1つの高額な品に合わせて統一感を意識させて買い換えを促し、消費にハメる」というものと、「あと1つ買えば満足できるかもしれないと思わせて無駄なものを買わせる」というものについては、普段は意識していない売り手側の魂胆をシンプルに表現してくれていてマル。

    それらを踏まえたうえで、周りの人々と「シェア」する消費スタイル(本書では「コラボ消費」と名づけられている)のメリットについて、本の3分の2ほどを割いて丁寧に解説しています。
    モノを所有するのではなく、必要な分だけ利用するという切り口で普及したカーシェアリング、「私があなたを助ければ、あなたが私を助けてくれる」ではなく、「私があなたを助ければ、誰かが私を助けてくれる」という、一対一ではなく一対多の関係を重視した再分配モデル、お互いの欲望が一致しなくてもモノやサービスを金以外の何かと交換できるコラボ的ライフスタイルなどは、解説されて改めて「あ、これもシェアの一例なんだ」と気づくぐらい、既に世の中に普通のこととして広まっている感があります。

    全体を貫く大きなテーマを選ぶとしたら、「インターネットシステム」と「消費スタイルの回帰」でしょう。
    インターネットという、昔の人が絶対に手にできなかった便利なツールを手に入れた消費者がそのシステムを活用して、第一次世界大戦後の軍事物資の供給過多を解消するためにアメリカが導入した大量消費(使い捨て)社会を膨張させていくのではなく、むしろ戦前の交換・使い回し・再利用の消費スタイルに回帰していくという流れは、実に興味深いです。

  • シェアに関して非常に幅広い知見から考察した一冊。ハイパー消費時代に変わる共有時代か。中古品、それからシェアサービス使ってみようか。

  • シェアの時代は確実に到来している。

    それを示唆していた一冊。

  • ある人のおすすめ本に入っていたので読んでみました。

    残念ながら今の自分にはあまり気付きにはつながらず。
    唯一、一か所、

    車のシェアのところで、レンタカー屋さんとは異なる、地域、コミュニティー内での車のシェアができないか、と思いました。

    車種も皆で決めて色々な車を用意し、使途に合わせて活用して、全体の出費を抑える仕組みができれば面白いと感じました。

    車の保有コストって、かなりの金額になっているようで気になっています。

  • 共有というキーワードはやはり2013年の大きな方向性のひとつだと思います。

    新しいビジネスや方向性を作り上げるとき、シェアするという
    考えは、必ず取り入れていくことで、より大きく、可能性も大きくなっていくでしょうね。

    ウエブの中で情報を共有出来ていくことで、時間効率もどんどん良くなっています。

  • 自分が自分や家族のためだけにお金を使うのではなく、地域や社会の人達とモノを共有して、そのことで交流を生み、豊かな社会を構築する、SHARE。

    読み終えてなんだかすがすがしいのは、ビジネス書でありながら「稼ぐ」がキーワードではないからかもしれません。

    最近、特にメルマガ、アメブロで読者登録してくる人とか、とにかく「稼ぐ」というキーワードがよく目立つ、「稼ぐ」をテーマにしているものが多い中、このSHAREの概念は、とても共感がもてました。

    (そもそも「稼ぐ」は結果であるべきだと、ちょっときれい事を言ってみたりする・・・)

    とりわけ、GDPの話。

    そもそもGDPという概念の発案者がGDPでは豊かさを比較することはできないと言っているらしいのですが

    作った本人がそうおっしゃるのに、これは豊かさを比較する基準によく用いられる。

    たとえば・・・

    なにか大きな事故が起こり、そのことによって、病院やヘルパーが現地に入り、活動することでもGDPは上がる。
    その事件現場は、果たして「豊か」なのか?という疑問が巻末の方で投げかけれます。

    読んで考えたことは

    ライフスタイルを改めようとも思ったし、さらに、こういうSHAREの需要が今後高まるのであれば、物を買わずにSHAREしようという動きでさえも、しっかりと経済を支えるのだそうです。

    そこはちょっと、ホントかよ?と思ったけど、たとえホントでなくても、度を超えた大量消費時代、そこはきっと改めるべきポイントなのかも知れません。
    多少の不便をおしてでも、SHAREを推進することは、不便を得る分、交流を生むのだと思いました。

    日本で言えば、お風呂や洗濯機が共有であった時代、そこには交流があったわけですよね。SHAREをやめたとたんに、日本になくなってしまったものがあったんですね。

  • Cアンダーソン氏の著作に似たような装丁ですが、中身もそれに連なるものがあります
    2008年以来の新興のネットサービスについては一番本書が現時点では詳しく書かれていると思います
    一読推奨

  • 目的:ネット社会のビジネスモデルの代表。これを通じて、ビジネスの可能性を知る。やはり、耐久消費財と、消費財では、ビジネスモデルが違うので、消費財のビジネスモデルをもっと知りたいと思った。


    シェアでお金を回収する方法は、フリーと同様
    プラットフォームを維持することで、人を集める。
    維持のための手数料。
    人が集まれば、現金化する術は幾らでもある。
    情報に紐付ければ広告収入につなげることはできる。

    ネットの進化によって、
    最低限必要なクリティカルますを超えたこと
    取引コストが、限りなくゼロに近づいたことが、
    シェアを実現した要因。

  • 卒論のため最初に取りかかった文献。
    カウチサーフィンとか、サイクルシェアサービスとか、日本でまだブレイクしてないビジネスモデルが載ってたりする。
    あくまでも外国の成功事例。国や文化でシェアに対する意識も変わりそう。

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著者プロフィール

作家、ソーシャルイノベーター。『シェア』(2010)で提唱した「共有型経済」は、タイムズ誌による「世界を変える10のアイデア」に選ばれた。2013年には世界経済フォーラムにより「ヤング・グローバル・リーダー」にも選出。ニューヨーク・タイムズ、ガーディアン、WIREDなどで寄稿編集者を務めるほか、インターネットとテクノロジーを通したシェアリングエコノミーの可能性やビジネス・社会における変化についてコンサルタントや講演などを行っている。またオックスフォード大学サイード・ビジネススクールで「協働型経済」コースを教えている。

「2018年 『TRUST 世界最先端の企業はいかに〈信頼〉を攻略したか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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