シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略

  • NHK出版
3.86
  • (170)
  • (268)
  • (178)
  • (31)
  • (7)
本棚登録 : 2801
感想 : 291
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140814543

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 〈メモ〉

    ・太平洋ゴミベルト
     面積は地球上の海面の四割


    ■「私」世代から「みんな」世代へ
    ・私たちはこの50年ほど続いた消費の「トランス」状態から今ようやく目覚めつつある。


    ■コラボ消費の登場
    ・ジップカー
     カーシェアサービス

    ・コラボ消費のほとんどのモデルは、見知らぬだれかを信用しなければ成り立たない。

    ・コラボ消費の4大原則
     クリティカル・マス 「ティッピングポイント」マルコム・グラッドウェル
     余剰キャパシティ
     共有資源の尊重
     他社への信頼


    ■因果応報
    ・「取引コスト」 ロナルド・コース
     インターネット以前の時代には、あげたい人と欲しい人をひきあわせたり、あるいは同じようなことに興味をもっちる人たちをつなぐには、高い取引コストがかかったので、モノをシェアするのは面倒で不便なことだった。

    ・「人は、友情や信頼から助け合うのではなく、関係を続けることが将来自分のためになると信じるからこそ助け合う」


    ■みんな一緒
    ・物々交換には一定の信頼や尊敬が必要


    ■シェアの進化
    ・「確実なものが何もない時代に、我々は生きている...すべてを再発明し、再構築しなければならない」 「人々にとって大切なたくさんのことが、GDPには含まれていない」サルコジ大統領

    ・あとになってこの時代を振り返れば、人間の基本的な欲求―特に、昔の市場原理や協調行動が自然と満たしていた、コミュニティの欲求、個人のアイデンティティへの欲求、承認の欲求、そして意味のある活動への欲求―を満たすようなサステナブルなシステムを、一足飛びに再構築した時代だったと思うに違いにない。まさにそれは、「革命」と呼べるものだ。


    ■「共有(シェア)から新しい流れへ」
    ・「現在では、ひとつの会社の中で働くことは、オンラインでプロジェクトでプロジェクトを動かすよりも取引コストが高くなることも多い。(中略)これまでのどの時代にも劣らず価値の転換を迫られているはずなのだが、なかなか光明が見い出せていないのが現状ではないだろうか」

    ・『自然資本の経済―「成長の限界」を突破する新産業革命』 L・ハンター・ロビンス


    〈まとめ〉
    ・ハイパー消費の時代からコラボ消費の時代へ。
     インターネットの登場によって、「取引コスト」が格段に下がった。
     コミュニティの重要性が改めて注目。

  • フリーを読んだ時と同じように、新たな時代を感じた。
    インターネットの可能性や、所有することをやめることについて書かれている

  • ハイパー消費により自然エネルギーは食い潰されゴミは増えるばかりの社会,しかし未来に悲観するのはまだ早い,“SHARE”という持続可能でより豊かな社会モデルが徐々に浸透しつつある,という主張に結びつく本.この“SHARE”にはどんなものがあるのか,なぜ人々に浸透していくのか,浸透していくためにはどんな要素が必要か,というのが実例と共に分かりやすく整理されている.
    例えば,旅行で自分を泊めてくれる人を探すマッチングサイトでは,見ず知らずの相手ではあるが,泊まる人は地元ならではの場所に行くことができ,泊める人は異文化に触れる経験ができるというwin-winのコミュニティができつつある.著者は,このようなお付き合いは祖父の世代では普通に行われていたことであり,かつてに回帰しつつ,新しい潮流を取り入れて進化した,と解説する.「コミュニティそのものにブランド価値がある」という主張はなるほどと思った.
    ただ,そういったSHAREビジネスの主目的が金儲けではなくても,必要最低限のマネタイズに対する言及はほとんどない.また,かなりの成功例が紹介されているが,それと同じくらいの失敗例もあるはずで,その要因についても分析して欲しかった.一番気になったのは,SHAREによる問題点,例えば個人情報の悪用や詐欺については,「評価システムの応用によりコミュニティ自身に自浄作用を持たせている」としているが,確かにその効果は有効であっても実際に起きている以上,もう少し深堀りすべきだと思う.
    今までリアルと乖離してきたネットという世界が,徐々にリアルと同じかそれ以上の価値を産み出しつつある,それは確かかもしれない.

  • 冬休みの課題図書、到着
    時間作って読むぞ〜。

  • とても良い!!ってことで僕の感想をシェアさせていただきます!
    現代の流行思想をまとめている本。今までは"持つ"ことで自分のアイデンティティを示してきたが、
    現代の人々は物をシェアし、何かの一部でありたいという所属意識に個人としてのアイデンティティを感じている。という事を示した本。
    この本は、そういった時代の移り変わりを、分析している。
    日本語訳がとても読みやすいので、中高生でも気軽に読めると思います。

  • 買うだけがすべてではなくて、シェアしましょうという話

  • 課題図書。ぎりぎり間に合った~。カーシェアなど、なぜ「持たない」文化が育ちつつあるのかが分かり易く書かれています。個人的な感覚と非常に近く、すごく共感。といいつつ、最近クルマ購入したんですけどね。「売却してクルマ無し生活っすわ」くらいになりたいものです。

  • 作って売るだけが商売じゃない。昔から共有の精神はあったんですね。豊かになって所有することで満足するようになり、更なる満足を求めてたまるゴミ。そうしてたまったゴミは要らないものとして捨てられ、ぼくらの目に見えないどこかに・・・。考えさせられました。
    でも、だらだら読んでいたので、あまり入ってこなかったなぁ。

  • いろいろな“シェア”ビジネスの事例を紹介しています。

    ほう、そんなビジネスも成り立つのかとなかなかおもしろくは読めますが、
    個人的には、それを成り立たせる情報技術だとか消費者心理の部分について、もっと分析していって欲しいと感じました。

  • 実例を見るのにいい。

全291件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

作家、ソーシャルイノベーター。『シェア』(2010)で提唱した「共有型経済」は、タイムズ誌による「世界を変える10のアイデア」に選ばれた。2013年には世界経済フォーラムにより「ヤング・グローバル・リーダー」にも選出。ニューヨーク・タイムズ、ガーディアン、WIREDなどで寄稿編集者を務めるほか、インターネットとテクノロジーを通したシェアリングエコノミーの可能性やビジネス・社会における変化についてコンサルタントや講演などを行っている。またオックスフォード大学サイード・ビジネススクールで「協働型経済」コースを教えている。

「2018年 『TRUST 世界最先端の企業はいかに〈信頼〉を攻略したか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

レイチェル・ボッツマンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×