ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)

  • 早川書房
3.71
  • (94)
  • (94)
  • (176)
  • (11)
  • (2)
本棚登録 : 1051
感想 : 113
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150102371

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おもしろさA級クラス!(『SFはこれを読め!』谷岡一郎著 より)

    「すみれ色の霞におおわれ、ものうげにたゆたう惑星ソラリスの海。だが、一見何の変哲もなく見える海も、その内部では、一種の数学的会話が交わされ、
    自らの複雑な軌道を自己修正する能力さえ持つ、驚くべき高等生命だった!(出版社解説文より)
    ポーランドのSF作家スタニスワフ・レムが1961年に発表したSF小説です。1972年にアンドレイ・タルコフスキーによって映画化。」

  • 高尚

     惑星ソラリスのステーションに、ケルビンがやってくる。中の研究員たちは様子が奇妙で、いないはずの人物が現れる。ケルビンにもハリーが現れ。
      スタニスワフ・レム原作でソ連時代のタルコフスキー監督の映画「惑星ソラリス」。約40年前に鑑賞し、とてつもない衝撃を受けました。後にスティーブン・ソダーバーグ監督ジョージ・クルーニー主演でリメイクされましたが、それほどの衝撃はありませんでした。
     原作は生き物であるソラリスの海に対する人間側の解釈に、より深く焦点が当たっているように感じました。タルコフスキーの映画はラストが違い、ハリーとの関係を永遠とする。ソダーバーグ版は、愛情面がより前面にだされた感じです。

  • 理解は出来ないし意味はないかもしれない。という事はひしひしと感じました。

  • 難しかった。
    面白いか面白くないかすらも分からんけど、完全に「未知のもの」に圧倒された

  • 三体を読んだあと、もっと面白いSFを読みたい!と思って調べて出てきたのがこの本でした。物語としてとても面白い展開があるわけではないですが、ありきたりな表現ですが考えさせられる話で、たしかにファーストコンタクトを描く作品としては最高傑作かもしれないですね。

  • 惑星ソラリス、
    海の描写、人類にとって未知の世界の表現が
    すごかったです。
    内容としては、哲学的な問いなのか、解釈が難しいです。
    人間が人間であるが故に、過去にとらわれて生きる生き物であること、
    それに対し、ソラリスの謎に満ちた生体、知性と思われながらも、知性ではなく、単なる生体反射なのか。
    過去にとらわれずに生きれたら幸せになれるのか、
    いや、過去にとらわれないというのは、
    人間関係をすべて捨てることなのか。
    うーん、著者の作品としての意図はどういうとこなんだろう。

  • ペンギンハイウェイの参考になったそうで

  • 本質的に理解できないものとの対峙というテーマでは面白いが、書かれた年代が古すぎて、世界観がB級SF並みで興が削がれる。現代感覚でリメイクしたら、面白くなりそう。

  • 海のような知的生命体。どちらかというと、SFと未知の生命という関係が題材にされると、どうしても人間が主体となりがちでは、あるが、本作は、未知の生命体もやりかたや、その意図はまったく違うかもしれないけれど、人間に対してその未知の生命として、何かのアクション(実験、研究)を行うのではないかと考えさせてくれる良作であった。

  • 前半は予想外の密室ホラーのノリでどうなっちゃうんだろうと思ってたら、終盤にかけてぐっと切ない展開に。人間同士の相互理解だってままならない現実の中で、この断絶にはリアリティがある。

全113件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

スタニスワフ・レム
1921 年、旧ポーランド領ルヴフ(現在ウクライナ領リヴィウ)に生まれる。クラクフのヤギェロン大学で医学を学び、在学中から雑誌に詩や小説を発表し始める。地球外生命体とのコンタクトを描いた三大長篇『エデン』『ソラリス』『インヴィンシブル』のほか、『金星応答なし』『泰平ヨンの航星日記』『宇宙創世記ロボットの旅』など、多くのSF 作品を発表し、SF 作家として高い評価を得る。同時に、サイバネティックスをテーマとした『対話』や、人類の科学技術の未来を論じた『技術大全』、自然科学の理論を適用した経験論的文学論『偶然の哲学』といった理論的大著を発表し、70 年代以降は『完全な真空』『虚数』『挑発』といったメタフィクショナルな作品や文学評論のほか、『泰平ヨンの未来学会議』『大失敗』などを発表。小説から離れた最晩年も、独自の視点から科学・文明を分析する批評で健筆をふるい、中欧の小都市からめったに外に出ることなく人類と宇宙の未来を考察し続ける「クラクフの賢人」として知られた。2006 年死去。

「2023年 『火星からの来訪者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

スタニスワフ・レムの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×