- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150119270
作品紹介・あらすじ
人気イラストレーター・秋赤音氏を起用したキャンペーンが、全国アニメショップ他で展開中 異星人バガーの侵略に備えて設立されたバトル・スクールで、エンダーは司令官となるべく訓練を重ねていく……ヒューゴー/ネビュラ両賞受賞作
感想・レビュー・書評
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ヤン・ウェンリーでありアムロ・レイでもありシャア・アズナブルでもある可能性を持つエンダーのニュータイプ能力? を覚醒させるため軍はあえて彼を孤立させる。子どもたちの敵視は続くがエンダーはそう簡単にはやられない。
ピーター、ヴァレンタインも含めておそるべき三きょうだい。
■エンダーのゲームについての簡単なメモ
【アーライ】バーナードの取り巻きの一人だがエンダーの能力を認めているし自身の能力も高い。
【IF/インターナショナル・フリート】国際艦隊。
【遊び道具】《そして、遊び道具は――ゲームがひとつだけだ》p.58
【アンドルー・ウィッギン】→エンダー
【ヴァレンタイン】エンダーの姉、ピーターの妹。エンダーの理解者。エンダーは彼女を慕っている。そこが軍にとっては問題やった。人の美点を刺激することでコントロールする能力を持つ。
【エンダー・ウィッギン】主人公。本名はアンドルー・ウィッギン。ヴァレンタインがそう呼んだ。「終わらせる者」の意味? 物語開始時六歳。戦争の天才かもしれないと大人たちは考えている。
【グラッフ大佐】戦闘訓練基地で初等訓練の指導をしてはる。
【サード】第三子。この世界は二人以上の子どもをつくってはいけないことになっている。
【サラマンダー隊】新入生の間でようやくうまくいきかけていたエンダーがそこから引き離されて配属された隊。
【シェン】バーナードのいじめの対象になった小柄な少年。
【出産】エンダーは第三子だが本来ならこの人数は違法のようだ。ピーターが優秀そうやったからか両親の遺伝子的な何かで第三子まで生むことができた。
【スティルスン】いじめっ子。
【ダップ】エンダーたちの部屋のメンバーの世話係。
【ディンク・ミーカー】ラット隊の小隊長。優秀でエンダーを認めた。
【二流】二流にできるのは一流を育てることと権力に酔うことくらい。
【バーナード】いじめっ子気質。エンダーにちょっかいを出して腕を折られる。フランス系で自分のことをベルナルドと言う。
【バガー】敵性異星人? 前回の襲撃は八十年前でメイザー・ラッカムがいなければ人類は滅亡していたと思われる。そして今メイザー・ラッカムはいない。
【不承諾家庭】二人以上の子どもをつくらないという世界的な決まりを守らない家庭。税金も重くなるしいろいろ苦労する。国レベルで不承諾なポーランドは国際的な制裁を受けている。
【ピーター】エンダーの兄。戦闘訓練基地に行けなかった。人の弱点を突くことでコントロールする能力を持つ。
【ペトラ】サラマンダー隊のメンバー。唯一の女子。狙撃の技術が高い。
【ボンソー】サラマンダー隊の指揮官。規律を重んじる。というより皆を自分に従わせたいタイプ。
【メイザー・ラッカム】あらゆる不利を覆した名司令官。
【ローズ・ド・ノーズ】ラット隊の隊長。あまり優秀とは言えない。 -
アメリカの作家「オースン・スコット・カード」の長篇SF作品『エンダーのゲーム〈上〉〈下〉(原題:Ender's Game)』を読みました。
ここのところ、SF作品が続いています。
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〈上〉
2014年、正月第二弾全国ロードショー
地球は恐るべきバガーの二度にわたる侵攻をかろうじて撃退した。
容赦なく人々を殺戮し、地球人の呼びかけにまったく答えようとしない昆虫型異星人バガー。
その第三次攻撃に備え、優秀な艦隊指揮官を育成すべく、バトル・スクールは設立された。
そこで、コンピュータ・ゲームから無重力訓練エリアでの模擬戦闘まで、あらゆる訓練で最高の成績をおさめた天才少年「エンダー」の成長を描いた、ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞作!
〈下〉
三年にわたる苛酷な訓練で、つねに戦績表のトップを守り続けてきた「エンダー」は、バトル・スクールはじまって以来の最年少で竜隊の指揮官となった。
だが、集合した隊員をみて愕然とした。
ラーンチイ・グループから直行してきた戦闘未経験者がほとんどで、数少ない古参兵も「エンダー」より年下の者ばかりだったのだ!
厳しい戦いの訓練をくぐり抜け、やがて人類の運命を握る存在へと成長していく「エンダー」の活躍を描いた傑作。
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1977年(昭和52年)に短篇版が発表された後、1985年(昭和60年)に長篇化されて出版されたエンダーシリーズ (Ender Wiggins Saga) の第1作… 1985年(昭和60年)にネビュラ賞、1986年(昭和61年)にヒューゴー賞を受賞した作品で、2013年(平成25年)には「ギャヴィン・フッド監督」により映画化されているらしいです。
■1 サード
■2 ピーター
■3 グラッフ
■4 発進
■5 ゲーム
■6 巨人の飲み物
■7 火蜥蜴(サラマンダー)
■8 鼠(ラット)
■9 ロックとデモステネス
■10 ドラゴン
■11 来た、見た、勝った(ヴェニ・ヴィディ・ヴィチ)
■12 ボンソー
■13 ヴァレンタイン
■14 エンダーの師
■15 死者の代弁者
■解説 堺三保
時は未来… 人類は、異星人バガーの二度にわたる太陽系への侵攻を退けた、、、
そして三度目の侵略に備えるため、地球の衛星軌道上にバトル・スクールと呼ばれる施設を設置し、「戦いを終わらせるもの」を養成することに決定した… その頃、地球では人口抑制政策により、一家族で2子までしか子供をもうけられなくなっていたが、長男「ピーター」と長女「ヴァレンタイン」の優秀さから、「ウィッギン家」には特別に3人目の出産が許された。
その3人目こそ、運命の子「アンドルー(エンダー)・ウィッギン」だった… 天才的な才能を見込まれ、司令官の最有力候補としてわずか6歳でバトル・スクールに編入させられた「エンダー」は、世界中から集められた優秀な子供たちの中でも桁違いの成績を残し、成長していく、、、
時を同じくして、「ピーター」と「ヴァレンタイン」もネットを利用して、地球上で勢力を広げていた……。
天才少年「エンダー」の成長を描いた物語… 徐々に難易度の上がるゲーム形式の訓練(コンピュータ・ゲームから無重力訓練エリアでの模擬戦闘)を経て指揮官となり、その後も過酷な訓練が続くが、その訓練が実は、、、
少年にゲームの達人に仕立て上げ、ゲームをやっていると思わせて実際には… 大人に利用されてしまったんですねー
バーチャルな空間での戦闘や、インターネット上での情報発信による世論誘導等、この時代に予見できていたのは凄い先見の明だと思いますね… そして、異生物とのファーストコンタクトものとしても興味深かったです、、、
終盤、「エンダー」がバガーの気持ちにシンクロしていく様が印象的でした… 意外と面白かったです。 -
タイトルは知っていたので読んだ。昆虫型宇宙人というのはある種の定型らしい。宇宙の戦士もそんな感じだった。翻訳物にありがちな読みにくさはあるものの読みやすいと思う。
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2023.02.17 社内読書部で紹介を受ける。
SF。バガーという敵が襲ってくる。子どものころから兵士教育をする。エンダー:戦争を終わらせる人。 -
上下巻感想。
異星人との戦争に勝利する為に訓練する主人公。
オチは有名で知ってたから驚きは無かったし、10歳前後の主人公が子供過ぎてあまりワクワク出来ず。
むしろラストに描かれるような異星人の思考の違いとかの方が好み、続編には描かれそうだけど、多分読まないかなあ……。 -
昆虫型異星人バガーの第三次攻撃に備えて、優秀な艦隊指揮官にすべく過酷な訓練を課せられた少年・エンダーの苦悩と成長を描いたSF小説。
上巻は、将校たちが仕組んだ仕掛けによって周囲との対立を余儀なくされたエンダーが苦悩しつつも好成績を上げていく姿が描かれます。 -
ヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞し、映画化もされた名作SF。ふと入ったブックオフで見つけたので、これは機会と手に取ってみた。
昆虫型異星人バガーによる二度の侵攻を退けた人類。バガーによる三度目の侵攻に備えるため、IF(International Fleet=国際艦隊)は、候補となる幼い子供たちの体ににモニターを取り付け(文字どおり)モニタリングし、素質のある子供を遥か宇宙に設立されたバトル・スクールに送り込み、優秀な艦隊指揮官を養成していた。
主人公である少年エンダーは、その素質をIFに見出された一人だが、バトル・スクールの責任者であるハイラム・グラッフ大佐らは、彼の素質が前回のバガーとの戦いにおいて勝利の立役者となった天才戦艦指揮官、メイザー・ラッカムの再来となるものだと期待を寄せていた―――。
家族と別れ、遥か宇宙にあるバトル・スクールで艦隊指揮官としての才能を磨いていく天才少年エンダーを描いた作品。IFの期待を裏切らず、バトル・スクールで頭角を現していくエンダー。一方の地球では、彼の兄姉であるピーターとヴァレンタインが、ネット上で匿名アカウントを使用して政治論評を展開し、影響力を広げていく。今後、どのような形で彼らは"交差"するのか。バガーによる三度目の侵攻は本当に起こるのか。(下巻に続く。) -
バトル・スクールでの模擬戦闘の辺りを読んでるとワールドトリガーを思い出しました。ワールドトリガーほど綿密なチーム戦が書かれているわけではないのですが、なんとなく思い浮かんでしまいました。
バトル・スクールでのエンダーや、後半のピーター、ヴァレンタインのやり取りを読んで、この3人が下巻でどう絡み合うのかが気になっています。下巻が楽しみです。 -
エンダーのゲームといえば「SFの必読書」として名高い。SF小説好きとしては、いつか読みたいと思っていた本書。ワクワクした気持ちを持ちながら、ようやく手に取ることができた。
世界観としては、王道のSF。かつて宇宙人たちが地球に侵攻してきた。圧倒的な力で蹂躙されたものの、なんとか地球側の勝利で終わった。それから数十年後。現代の地球人たちは、再びの侵攻に備えて軍備を整えていた…と言った世界観。
そんなマクロな世界観に対して、ストーリーは意外とミクロ的。エンダーという主人公が、宇宙軍の指揮官候補として登用される。かれはまだおよそ10歳(?!)にして、入隊。新人時代を経て、部隊に配属され、メキメキと頭角を現していく、という割りと狭い世界が上巻のお話。
エンダーを始めとした、少年少女の戦士たちは、選りすぐりの人材。単なる子どもではなく、大人たちが慎重に、計画的に選別した結果であることが序盤から説明される。それゆえに、10歳とは思えないような思考力・問題解決力・成長力を見せてくる。それが現実的には見えず、違和感を持つ読者もいるかも知れない。
一方で、そんな子どもたちを観察する、大人の視点も少し描かれる。「本当にエンダーは選ばれし子なのか…?」みたいな話し合いの場面。エンダーの視点と交互に描かれるので、それは物語に厚みをもたせたと思う。
とは言え、上巻はアッサリと終わった印象。肝心の敵対宇宙人は登場せず、精神描写も多いため、期待していた宇宙ドンパチなシーンはほぼ無く。これから宇宙戦争が始まる…?! という緊張感はあまり感じなかった。それは下巻の話かな…?
ちなみに、翻訳的な部分で言うと、読みにくさは無かったと思う。ただ、旧訳版のレビューを見ると、そこの評価は高くない印象。なので今から読むなら、新訳版がオススメになりそう。
ただ、罵倒語がたくさん出てくるのだけど、それらはよく理解できなかった…w 「この屁食い野郎!」みたいな。なにそれ?? と意味が分からずにポカーンとしてしまうことがあった。
(書評ブログもよろしくお願いします)
https://www.everyday-book-reviews.com/entry/2022/04/07/%E3%80%90%E6%9B%B8%E8%A9%95%E3%80%91%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%EF%BC%88%E4%B8%8A%EF%BC%89-_%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B9
バガーに感情移入してしまうところが、昆虫好きの小学生あるあるで、家族の単位からはみ出したエンダーの哀しみや達観にも通ずるのかな、と勝手な読み取りをしています。
新訳もいいですよね。旧訳だと意味不明だった、「腕を差し出した」が「栄養剤を注射して」だったとは。
と、失礼、長くなってしまいました。私も、仕事を辞めたら、登録して感想を書かねばと思い出させてくださった感想でした。ありがとうございます。