霊応ゲーム (ハヤカワ文庫 NV レ 5-1)

  • 早川書房
4.13
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本棚登録 : 1235
感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150413439

感想・レビュー・書評

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  • 久し振りに震えた。

  • 前半は「トーマの心臓」で後半「オーメン」だった様な気がする。著者が男性で、訳者も男性なのでこんな感じになるのだろうか?女性だともうちょっと繊細な感じになったのかも。これだけの分量の本なので、もう少し比重を少年たちの心の方に割いてほしかった。例えば、最後主人公たちが何を語り、どんなふうに死んだのかをもっと詳細に。でも、あれか、そこはオカルトだから詳しく書けなかったか。どちらも中途半端になってしまったかな。

  • 後半から、ページを繰る手が止められなくなりました。これは、一気に読むべき一冊。
    執着、依存。疑惑。色んな思いが交錯する閉鎖空間。誰しもが持っている「後ろめたさ」を指摘するかのようなストーリー。
    これは、名作。
    2017.05.03

  • 600Pで史上最強ヤンデレ美少年の嘆かわしい短い一生を描かれた…映画化所望!

  • フォロワーさんが買われていたのを見て、自分もと購入。
    (この小説の登場人物、しょっちゅう会話の最中で怒鳴るよね)

    「誰しも、脛に傷があるよね」という前提が、悲劇のドミノ倒しを生んだ感がある。
    アラン先生の件は、今ではそんなに非難されることではなかったよなー……と思った。

  • 思春期特有の人間関係にゾクゾクしました。

  • 次から次へと訪れる不幸の嵐に目を背けたくなりながらも、続きが気になりどんどん読み進めてしまった作品でした。
    リチャードたちが霊応盤を使うことでたくさんの不幸が訪れますが、一から不幸が作られたのではなく、元々あった人間関係の綻びや昔からの癖などが原因で不幸が起こっていくところが本作の魅力だと思います。

    頭の回転が良く、誰も恐れない孤高の美少年という存在は、やはり魅力的です。私もジョナサンの立場だったらリチャードに惹かれてしまっただろうなぁと思います。
    ただこの2人には、全寮制男子校が舞台の作品にありがちな、性的結びつきや恋愛関係は一切なく、新鮮でした。

  • 出会ってはいけない二人だった。
    寄り添ってはいけない魂だった。

    気弱で自信のないジョナサンと一匹狼でいつでも毅然としているリチャードが仲良くなっていじめっこを“めっ”する(滅する)感じのお話でした。
    生徒からのいじめも読んでてつらかったが、先生のジョナサンへの当たりの強さも相当ひどい。だから、ざまあみろって思った。
    まぁ、最後はジョナサンもリチャードも死ぬわけなのだが……きっとこれで良かったのだと思う、思いたい。片方だけ生き残っても苦しみしか残らない。
    でも、二人とも良いキャラだったから霊応盤さえ無ければ違う関係を築けたのかなと思ったりもしたけど、どうなったにせよ破滅へ繋がりそう。
    リチャードのようになりたいジョナサンと、ジョナサンを庇護したいリチャード、歪んだ共依存だ。
    ジョナサンに関しては、誰とも親しくしないリチャードが自分にだけは微笑んで言葉をかけてくれることに優越感を持っていただろうな。

    脳内お花畑人間なので、次の人生でもまた友人関係になって、今度はしわくちゃのお爺ちゃんになるまで寄り添っていてもらいたい。

  • 読んだ事が無いと思い、図書館で借りたのだが、読み進めるにしたがって読んだような記憶が・・・・。

    再読のような気がするのだが、「トーマの心臓」とごっちゃになっているだけなのかもしれない。
    「トーマの心臓」や「風と木の詩」を読んでいた人達には、懐かしさを感じる作品だと思う。

    翻訳本にありがちな読み辛さもなく、640ページが苦になることなく読めてしまった。
    懐かしさとドキドキ感を存分に味わえた。

  • 執着と依存の危ういバランスを描いた作品は、その作品世界に入り込めてないと「なぜ?」と疑問を浮かべているうちに終わってしまうのですが、この物語は疑問を浮かべる暇もありません。
    ジョナサンとリチャードの関係性も目を離せませんが、その他の登場人物の心の揺らぎも、こちらが息苦しくなるほど感じられます。
    最初はジョナサンとリチャードの距離が縮んで行く様子や2人の親密さをフフ腐と楽しんでいたのですが、気がついたら群像劇から目が離せず、最後に残ったのは聞き手のウェーバー記者と同じ恐れのような感情です。
    それぞれの登場人物の弱さと打算が折り重なって悲鳴をあげそうな苦しさの中、結ばれた親愛がこの結末を招いたと思うとひたすら悲しく、エピローグで語る彼は被害者のはずなのに生き残ったばかりに苦しい道に立たされている。皆、幸せを求めていただけのはずなのに切ないですね。


    復刊が無ければ手に取る機会もなかったので、復刊に尽力した方々に感謝します。

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