霊応ゲーム (ハヤカワ文庫 NV レ 5-1)

  • 早川書房
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感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150413439

感想・レビュー・書評

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  • 2015年11月29日に開催されたビブリオバトル首都決戦2015奈良地区決戦で発表された本です。

  • 1954年―イギリスの名門パブリック・スクールで学ぶ14歳の内気な少年ジョナサンは、一部の同級生にいじめられ、教師にも目をつけられ、辛い日々を送っていた。
    しかし、ある時から、クラスで一目置かれる孤高の存在・リチャードと仲良くなる。
    2人が親密になるにつれ、ジョナサンをいじめる者が次々と不可解な事件や事故に巻き込まれていき……
    少年たちの歪んだ心を巧みに描いた幻の傑作。

    学生時代の学校が生活の中心・ほぼ全て、という閉塞感。
    ちょっとしたことで仲良い相手や所属グループが変わる。
    そんなよくある光景も、相手と状況でこうなるものか―
    悪い、何かが起こるのが解っているのに止まれず、悲劇へなだれ込んでいくのがなんともやるせない…
    学園内と同時に教師陣の各家庭・私事までもが崩壊していく様が恐ろしい…
    一部に希望がみえたのが救いかな-

    現代だったらどうなったかな-ここまで人死には出なかったと思うけど。
    同性愛には寛容になっているのか、対極でもっと過激な排斥になるのか、これも時勢や環境によるよね-
    “事件”ってそういうものだけど、本当にタイミング次第だと。
    入り込んだもの、の作用もどこまであったのかな-

  • 久し振りのたのしい読書
    寄宿学校というだけで好物(笑)

    友情と同性愛といじめと霊的なものがテーマかな
    あとアイドリング憎しみ?

    すこ楽しかったので
    またあとで感想たします

  • だから こっ〇りさん は やっちゃダメって、お母さんあれほど言ったでしょ(>_<)!


    おそろしすぎる・・・・

  • 推理小説と期待して綾辻行人だったんで、またこういうの掴んじゃったよという徒労感。

    中盤までは面白いし人物描写も丁寧で好感が持てるのに、終盤の失速は考えるの面倒になって無理やり1番楽な方法で終わらせた感じが不愉快。
    今までの全てを作者がぶち壊すのは勝手だけど、読者にとっては迷惑なので、今後こういう本を手に取らないで済む才能が欲しい。

    騙し討ちみたいな形でねじ込まれてるオチを許す編集は滅びてほしい

  • なんか…思ってたよりあっさり終わった感じ。

    リチャードが何かしらの異能を使っていたかどうかは定かではないけれど、子供の器に有り余る憎悪と、それにあてられた心優しく弱いジョナサンという心許してもいい(かもしれない)相手、多感な年頃故に言葉に・形にすることで信じてしまう力が相まって、本当は偶然で済むことを、大人達の秘密を巻き込んでの大事になった、という感じかなぁ。
    大人たちはまぁ自業自得なんだけど、死んだ少年たちはリチャードの、ジョナサンへ対する力の誇示であっただけのような気がして、美しく賢い少年というのは残虐性を持ち得て絵になるというか、ん~…。
    「霊応ゲーム」という子供特有のお遊びを題材にした、一人の孤独で頭のいい子供の大量殺人、という流れでもいいんだけど。

    もし、本当に、ジョナサンとリチャードがたかがゲーム、されど信じる力で「何か」を生み出し、または呼び出し、その力をもって嗜虐の限りを尽くしていたとしたら。など、リチャードの不可解な死に様に納得いく説明がなかったので。もしかしたら契約違反をしたのかなーとちょっと思いました。
    例えば、力を貸す代わりに、ジョナサンには「ゲームのことを口外せぬこと」、リチャードには「ジョナサンを手放さぬこと」…ニコラスにはなんだろうな、彼は契約を破っていないのかも。
    彼らだけに見えた、仮に悪魔と呼ぶとして、それはリチャードの母親の形をしていたのかもしれないし、ジョナサンにはリチャードの憎悪の象徴に見えていたかもしれないし。恐れや信仰故の正常でない人間心理のデパートのような一冊でした。

    全くの余談ですが、片仮名の名前が全く覚えられないので、なんとなく肩書きみたいなものと紐づけして覚えつつ読み進めるのですが、リチャードは王様の名前(イングランド王?)、ジョナサンはカモメの子だなーと思ってたら、かもめのジョナサンの作者てリチャードさんて言うんですね。へー。勉強になった。読む前に知っておきたかった…

  • 繊細で儚く、揺らぎやすい、不安定で脆く、だからこそ鋭く攻撃的
    そういう少年の姿は非常に心に迫るものがあった
    最後、なんだと〜〜!こわ!ってなった

  • これも登録忘れ。すごかった! 読んでてドキドキワクワクゾクゾクした! 内容はオカルトだけど、手法は上質なサスペンス仕立てで、久々にページ捲るたび展開が楽しみな本に出会えたかんじ。ただね、もう…救いがねぇな(*꒦ິㅂ꒦ີ) でも昔の英国のパブリックスクールの雰囲気とかハァハァですわな! なんとなく読後にスタンドバイミー見たくなってレンタルした。

  • 最初オカルトっぽいミステリーを期待して読んでいたので、後半の展開にびっくり。

    閉鎖的な全寮制パブリックスクールで、少年たちの友情が育まれ、相手を独占したいという執着から生じた嫉妬や束縛で関係が壊れていく....

    国を問わず思春期の子供たちの悩みは普遍的。
    いじめや親との確執、大人びた同級生にあこがれたり、親友が別な子と仲良くなってしまったり、ああ青春。

    各登場人物の心理描写も丁寧なので、何でこんなことになったのかと読後の切なさも倍増。

  • まったく萩尾望都の世界。これだけ人気があるのは翻訳が秀逸だからか。印象深い萌えセリフが盛りだくさん。楽しめました。

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