- Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150413439
感想・レビュー・書評
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後半は続きが気になって一気に読み進めてしまった。
なかなか面白かったし、
思春期特有の感情の起伏の激しさが尊く、そして恐ろしい。
登場人物それぞれ闇が深いなあ…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
かなり長いが、絶対に面白い!と思い購入。
読んでみると長さなんて気にならない。寝るのも食べるのも惜しんで一気に読んでしまった。
それくらい面白い。読むのを止められなくさせるような、読者を惹きつけるものがある。
前半のリチャードとジョナサンが友達になっていく過程は安心して楽しんで読めるのに対して後半は漂う狂気、悲劇の予感。これしかなかった。笑
だから読むのを止められなくなるのだけど。
何とか幸福な結末をと願っていたがやはり…といった感じ。
パブリックスクールという閉鎖された空間。少年というまさに自己形成期も相まってと言うのは簡単かもしれない。
それよりも感じられるのは人間の狂気である。「ずっと悪人」はいない。しかし誰だって狂気に駆られる。
それにしても、ああどうしてこうなったんだ……! -
ヤンホモやった‥‥霊応ゲームという古典的な降霊術? 呪い? があるのかな? 説明があまりなくそのものを知らないのでちょっと核になっているだけわからないところがあった。
孤高の二人が心を繋げるシーンは甘美ですね。まあそれだけだったら微笑ましい〜くらいなんですが段々リチャードの束縛の言動がヤバい感じになっていて、ジョナサンはついに彼の伯母から彼の母親の自殺の顛末を明かされる。そうして伯母からもリチャードをことを頼まれ絶望する。堪らん。
双子のしっかり者のスティーヴンとほやほやなマイケルも萌えました。
スチュアート先生がガチホモだと判明した時点でお前もかよといっそつっこみたくなった(いや本来的にはホモカップルはこの一組だけなのですが‥‥)。
最後はバッタバッタ人が死んでいってそこらへんの展開も怒涛の楽しさでした。
耽美なそれ系()の表紙からは想像もつかない面白さでした。満足。
解説の最後にオススメBL臭小説まとめてあってありがたい笑 参考になります。 -
伝説の書、待望の復刊!!!
…と聞かされて即購入したが、あらすじからして重い内容の640p。ついつい積ん読していたが、ふと手に取ってみて驚いた。
予想を超えるサスペンス、リリシズム、カタストロフ、そしてリーダビリティ。
読みにくさなど微塵もない。むしろ、とても止められない。それはリチャードを始めとして誰ひとり絶対悪、人ならぬ邪悪なるothersではなく、哀しき人間として描ききってみせたことにもあるのだろう。
640p、悲惨なことばかりが続くし、どいつもこいつもよくもまあと思えるほどに脛に傷持ち、ためにどうしようもなく転落破滅していく者ばっかりで、救いや希望などはどこにもない。それでも、思いのほか後味は悪くなく、ただ透徹した諦念に満ちた哀しみだけが残る。哀しく、悲惨で、うつくしい、極上の物語だ。
2015/9/12〜9/14読了 -
「英国のパブリック・スクール×史上最凶のヤンデレ」というネットの情報に、これは読まねばと手に取ったけれど、もうもう本当にやばかった…(ボキャ貧)。
600頁超があっという間。
読後の余韻がすごい。肌が粟立つ。
大矢博子さんの解説がこれまた素敵で。
散らかった自分の脳内をすっきりさせながら、高まるフレーズで反芻させてくださる…。
それにしても、ニコラスを想うと、途方に暮れてしまう。 -
120ページほど読み進めて思ったのは、「この本は疲弊する」だった。
誰しもが持っている、あなたとわたし、「二人」という関係。歪み、淀んだそれらは澱のようにパブリック・スクールという閉じた世界に降り積み、やがて臨界点を超える。
結局のところ、「二人」という関係など存在しなかった、それはあくまでも「孤独たち」でしかなかったのだと突き付け、物語は終わる。
読み終えて数時間経つけれど、疲労感が消えない。 -
な…なんだこれ。
某所で話題だったので、にやにやできるかな、と期待して読んでみましたが……こ、これは予想外だ…!
いや、前半のほうはまあ、良いんですよ。閉鎖的な環境、悩みと不安、あからさまなまでに素直で純粋な少年たち、いじめ、友情。ちょっと物足りないような気もしつつ、(いじめっこにはもうちょっと頑張れよ、と思ってしまった)ここからどう展開するか…いや、どこまでいくのか、とハラハラワクワクしながらページを進めていくと……まさかのミステリ展開!確かにプロローグで提示された謎は気になってはいたけれど…!と読んでいったらあろうことかの怪奇ホラー展開!ええーっ!死体多すぎーっ!なんじゃこれーっ!あーそういえば確かにこういうタイトルだったわ!…とまあ、予想していたのとは違う方向に楽しんでしまいました。
しかしもちろん当初期待していたにやにや分も摂取できたので、とりあえず私は満足です。
あと解説がものすごくぶっちゃけていて笑った。「孤高の不良美少年と、真面目で心優しい少年。鉄板である。」「ヤンデレ」……うん、私もそう思いました。おすすめ作品があまりにもわかりやすいラインナップで、思わず無言で頷きました。 -
KL 2015.7.18-2015.7.23
図書館本なので、2000年版ハードカバー。